チェイサーゲーム

現代のゲーム業界を舞台にくり広げられるお仕事マンガ。月曜日配信予定。漫画掲載の翌月曜日には、原作者であるサイバーコネクトツー松山洋(まつやまひろし)社長のエッセイ「デバッグルーム」を配信。単行本第5巻が好評発売中!

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【マンガの裏側を語る!】『チェイサーゲーム』原作コラム デバッグルーム第26回

2020-04-27 11:00:00

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第26話  “トランスミッション(3)”

盲目的に


【盲目的に魅了】

これは取材していく過程で出てきた話で、私個人としてはいまもまったく理解できない考えです。

「養成所で声優の卵やってます。頑張ってます!」という時点で、「なんかもうちょっと芸能人っぽいことやってる」という気分になってしまうようです。また、オーディションなどを経験して採用されない日々が続き、「やっぱり無理か」と、そこで諦めてしまう人も少なくないようです。初めから、声優という職業はクライアントから“選ばれないと仕事がない世界”であることはわかっていたはずですが、心のどこかで「やっぱり私には無理だったよね」という感情が芽生えてそのまま去っていくケースが多いようです。

じつに悲しくて寂しい話です。

個人事業主


【声優は個人事業主】

オーディションのたびにアルバイトを休んで参加するも採用されず、収入がないので、生活のためにアルバイトを優先してしまうというケースもあるようです。

それこそ、何のために養成所に通っているのかわからない状態ですね。しかし、生活と仕事とのバランスが取れるには、仕事が起動にならなければならず、やはりそこまでに時間がかかる業種であることは間違いありません。始めからそれ相応の覚悟と準備が求められる世界です。

運


【『運』だ】

今回の『声優編』のエピソードを作るにあたって取材した中、もっとも私自身がショックを受けたのがこの発言ですね。

「努力して存在をアピールして売り込む」ことすら無意味だと言われたときは本当にショックでした。ただ、私がお仕事をしてきた声優さんたちの多くが、「私は運が良かったんです」と発言していたことを振り返って考えてみると、あながち間違ってはいないんだなと感じました。

いっぽうで、たとえ始まりは“運”だったとしても、それがきっかけで生まれたさまざまな人たちとの“縁”を大事にしながら仕事を積み重ねていくことも、間違いなく大切です。だから、私が思うにやはり努力はむだにはなりませんよ。

仕事を作れない


【声優は自分では仕事は作れない】

これは大塚明夫(おおつかあきお)さんがおっしゃっていた言葉ですね。たしかにそういう言いかたもできるかもしれません。

しかしながら、私自身はこうも考えるのです。作品は、声優さんに声という命を吹き込んでいただくことで初めて完成すると。なので、非常に大事なパートを担当していただいていると思っています。

「声優は自分では仕事は作れない」という言葉は、甘い考えで声優になろうと考えている志望者に向けた、大塚明夫さんからの激励に近いメッセージだと思います。ですから、そのまま言葉通りに受け取らないほうがいいかもしれませんね。

ブリスター


【ブリスターパック】

今回の『声優編』に登場していただいた声優こぶしのぶゆきさんに、ネームを監修していただいたとき、「声優をフィギュアに見立てて商品として陳列棚に並べる表現はすばらしいですね」とお褒めの言葉をいただきました。ええ、うれしかったです。

社長


【社長兼声優】

社長で声優をやっているというかたはわりと多いです。

あ、もう少していねいに言うとですね、声優として活動しながら独立して事務所を立ち上げ、そのまま自身が代表を務めつつ、本業である声優の仕事も続けていらっしゃる……という感じですね。社長兼音響監督なんてかたもいらっしゃいます。

ケロッと


【今回も登場『ケロっとカエル』】

もちろん今回のカエルも東京スタジオの女子スタッフによる作画です。なんとも味のある顔をしていますね(いつかグッズ化できないかなぁ……)。

夢のため


【『夢』のためだろ?】

ようやく主人公タツヤの引っ掛かりの部分が垣間みえてきた感じでしょうか。

第二部の主人公はあくまでユーキなのですが、『チェイサーゲーム』は龍也と勇希のふたりが主人公です。読者から、「今回のエピソードを読むまではタツヤとユーキの性格は逆の印象だった」という感想をいただきました。

そう見えるように表現し、「じつはこうでした」と種明かしするストーリー構成は、まさに松山社長の狙いです。ですから、そう言っていただけたことは、作者の意図(作戦?)が成功しているようでうれしかったです。

さて、いよいよ第二部も残すところあと2話です。衝撃の展開をお楽しみください。

27話予告カット


【第27話の予告カットを公開】

どことなくゲームのパッケージのようにみえる予告カットを見ると、第二部に描かれてきた登場人部たちが勢揃いです。物語が終わりに向けて、大きな展開があることを予感させる予告カットになっていますね。次回、第27話「トランスミッション(4)」は5月4日(月・祝)公開予定です。お楽しみに!