現地時間2019年8月20日から24日の期間中、ドイツのケルンメッセにて開催される欧州最大級のゲームイベント“gamescom 2019”。
gamescomとはどのようなイベントなのか簡単に紹介しよう。
世界3大ゲームショウのひとつ
大規模に行われているおもにコンシューマーゲームを扱ったイベントを3つ挙げるとしたら
- E3(エレクロトニック・エンターテインメント・エキスポ/アメリカ/6月開催)
- TGS(東京ゲームショウ/日本/9月開催)
- gamescom(ゲームズコン/ドイツ/8月開催)
となるだろう。中でも、gamescomについては、昨年のgamescom 2018は来場者が史上最高の37万人を数え、2017年には、ドイツのメルケル首相が会場に訪れ視察したというニュースが話題になるなど、大きな盛り上がりを見せているイベントだ。
誤解を恐れずにものすごく簡単な言いかたをすると、gamescomは東京ゲームショウのケルン版とか、E3のヨーロッパ版だと言うこともできる。
ゲームメーカー各社が出展し、様々なステージイベントを催したり、試遊台を展示したり、メディア向けにクリエイターインタビューをセッティングしたりする。
特徴としては、会場がドイツなのでヨーロッパに本拠地を置くメーカーからの出展が多く、ブースの規模も大きいようだ。とはいえ、もちろんアメリカからも出展しているし、日本メーカーの出展もある(日本メーカーの海外支社が出展しているという形が多い)。
つまり、テレビゲームで大きな市場を持つ地域での見本市で、アメリカ市場向けにはE3があり、日本ではTGSがあり、ヨーロッパにはgamescomがあるという形だ。
会場がデカイ
何より特徴的なのはその会場の広さ。
会場となっているケルンメッセ。これがもう広い広い。
屋内面積が28万4000平方メートル、屋外が10万平方メートルの広さだという。
よく比較として使われる東京ドーム(建築面積46755平方メートル)で換算すると、屋内面積だけで東京ドーム約6個分になる。会場の端から端まで歩いて戻ってくるだけで1.5キロくらい歩くことになり、取材用のカメラや荷物を抱えていると、歩くだけでへとへとになってしまうほど。
1~11ホールすべてが使用され、しかもホールの中には2階建てになっているホールも複数ある。東京ゲームショウが開かれる幕張メッセは、展示場1~11とイベントホールで建築面積を足すと約13万平方メートル。
ケルンメッセで行われるgamescomは、単純計算で東京ゲームショウ会場の倍以上の面積があるというわけだ。
メインはメーカーのブース出展
そんな大規模な会場だけに、メーカーのブースも必然的に大きくなる。
それぞれに工夫が凝らされた大きなブースには試遊台が設置されたり、ステージではイベントが行われたりと、どのブースも見ごたえがあり楽しいものになっている。
ここからは日本のゲームファンにもなじみ深いメーカーを中心に、どのような展示替されていたか簡単にリポートしていこう。
ソニー・インタラクティブエンターテインメント(SIE)
SIEブースには『デス・ストランディング』、『ファイナルファンタジーVII リメイク』も出展。とくに『FFVII リメイク』試遊台には多くのファンが集まり、行列を作っていた。
任天堂
任天堂ブースはNintendo Switch用ソフト試遊が充実。また、2019年9月20日発売予定の“Nintendo Switch Lite”も展示されていた。
マイクロソフト
マイクロソフトブースでは、開幕前日の“Inside Xbox”でも紹介されたソフトが多数展示。テーマカラーのグリーンをデザインに多用したおしゃれな雰囲気の空間を作り上げていた。
※“Inside Xbox”については関連記事をチェック!
カプコン
カプコンは発売が迫る『モンスターハンターワールド:アイスボーン』の試遊台を展示。βテストで楽しめたドスジャグラス、ティガレックス、バフバロに加え、本作のメインモンスターであるイヴェルカーナ討伐にチャレンジできた。
ちなみに試遊台はソロか、4人同時に遊ぶマルチか選択が可能。ブースにはコスプレをしたスタッフもいて、多くの来場者がいっしょに写真を撮影していた。
さらに、辻本良三プロデューサー、藤岡要ディレクター/アートディレクター、市原大輔ディレクターが登場するイベントステージも開催!
ユービーアイソフト
ドイツの隣国フランスに本社を置くユービーアイソフトからは、『ゴーストリコン ブレイクポイント』や『ウォッチドッグス レギオン』を出展。近いから(約500キロ)出展もしやすい?
※『ゴーストリコン ブレイクポイント』については以下の関連記事もチェック!
バンダイナムコエンターテインメント
実物大(?)神龍が目を引いたバンダイナムコエンターテインメントブースには、このほか悟空にセル、魔人ブウの立像も。
これらは2020年初頭発売予定の『ドラゴンボールZ KAKAROT』のための展示でもあるとともに、バンダイのフィギュアブランド“魂ネイションズ”もアピールしている模様。
展示としてはそのほか、『リトルナイトメア2』や『CODE VEIN(コードヴェイン)』、『ONE PIECE 海賊無双4』も注目を集めていた。
エレクトロニック・アーツ
EAブースには『FIFA 2020』、『APEX LEGENDS(エーペックスレジェンズ)』、『ニード・フォー・スピード』シリーズ最新作『Need for Speed Heat』などを展示。『ニード・フォー・スピード』のための展示車がベンツなのは、やっぱりドイツだから?
STADIA
STADIAブースには、試遊コーナーの外になぜか滑り台が。左側にエレベーターが設置されていて、数人ずつ上がっていく。ブースにエレベーターや滑り台を設置するあたり遊び心とスケールの大きさを感じさせる。なぜ滑り台なのかは不明。
KONAMI
KONAMIブースには『eFootball ウイニングイレブン 2020』を展示。別ホールでは、『遊戯王』シリーズの出展もあり、メッセの目立つところに垂れ幕が下がっていた。
スクウェア・エニックス
スクウェア・エニックスブースでは、『ファイナルファンタジーVII リメイク』と『Marvel's Avengers(アベンジャーズ)』が目玉に。 さらに、『ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ』も、プレイヤー参加型のイベントステージが行われるなど盛況を見せていた。
※『Marvel's Avengers(アベンジャーズ)』について詳しくは関連記事をチェック!
DeepSilver
『シェンムーIII』は、芭月涼、莎花とともに写真が撮れるフォトスポットが登場。公開されたばかりの新映像も流されていた。
SEGA
『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』、メガドライブミニのブースも。メガドラミニでは試遊台が多数用意され、セガが放つ最新ハードを直に触ってみたいというプレイヤーが多く集まっていた。巨大サイズのメガドラコントローラーでプレイを楽しむ来場者の姿もあった。
CD PROJEKT RED
gamescom 2019最大の注目作と言ってもいい『サイバーパンク2077』を引っさげて隣国ポーランドから出展するCD PROJEKT RED。
ブースの作り込みもこだわっており、作品世界の雰囲気に合わせたクールな仕上がりに。イベント会場限定公開のデモを見るために、多くのファンが行列を作っていた。
ちなみに、今年のgamescomのカタログ(会場MAPなどが載っている)の表紙は『サイバーパンク2077』だった。
記事はまだまだアップ予定!
……と、駆け足でgamescomに出展されているブースやタイトルを見て来た。本記事に載せきれなかった情報はまだまだたくさん残っている。
例えば、来場者たちのなかにはコスプレを楽しむ人や、日本のアニメTシャツなどを着ている人もいたり、そういった現地の空気感なども今後の記事にてお伝えしたい。
現地で行われたクリエイターインタビューや美しいコスプレイヤー写真、現地で見つけたちょっとしたネタ記事もぞくぞくアップ予定なので、ファミ通.comのgamescomリポート記事を引き続き楽しみにしてほしい!
※さらなるブースリポートは以下の記事をチェック!(一般開幕前日のビジネスデイの様子)