現地時間のまさに本日(2019年8月20日)、ドイツのケルンメッセにて、ヨーロッパ最大級のゲームイベントgamescom 2019が開幕した(初日はビジネスデー)。
昨年(2018年)、来場者数が史上最高となる37万人を記録するなど、ヨーロッパのゲームファンにすっかり受け入れられている感のあるgamescom。今年も期待作・注目作の数々がヨーロッパのゲームファンを待ち受けている。ここでは開幕初日の模様をお届けしよう。エンタメ業界の世の習い。その年に展開するタイトルなども兼ね合いもあり、会場を歩いていると「今年はあのメーカー勢いがあるなあ」みたいな気付きがあるのかおもしろい。ことにStadiaやNetflixなどが出展しているのを見ると、ゲーム業界の流れの速さに想いを馳せたり……。
堅調とも言えるgamescomだが、さらなる攻めの姿勢がうかがえたのが、会期前夜の8月19日に行われた“gamescom Opening Night Live”。毎年年末に行われる“The Game Awards(ザ・ゲームアワード)”などで知られるジェフ・キーリー氏が主催する同イベントは、ライブ配信+一般来場者を招いて行われた、まさに“前夜祭”。
開催の意図のひとつとして明確にうかがえるのが、gamescomにさらなる注目度を集めたいとの主催者サイドの願い。入場者数を見る限りでは、右肩上がりの盛況ぶりを見せているgamescomだが、ここ数年はgamescomではカンファレンスを行わないメーカーも目立ち、“新情報発信の場”として見れば、少し物足りない部分もあった。6月に行われるE3と9月の東京ゲームショウのあいだということで、新情報を持ってきづらいという一面があり、“その年にヨーロッパで発売される期待作・注目作をヨーロッパのゲームファンにお披露目する”という側面が強かった。
ゲームファンもそしてゲームメディアも、やっぱり新発表や新情報が大好物なのはご存じの通り。というわけで、“gamescom Opening Night Live”では、25を超えるゲームのタイトル発表もしくは新情報が公開されるという“ワールドプレミア”のオンパレード。gamescomの開幕に勢いを与える、まさに華やかな“前夜祭”となった。
豪華ゲストが出演しての、数々の新発表・新情報で湧いた“gamescom Opening Night Live”だが、圧巻だったのは何と言ってもイベントの最後に登壇した小島秀夫監督。万雷の拍手のもと登壇した小島秀夫監督は、『DEATH STRANDING(デス・ストランディング)』の最新映像やプレイ動画の触りを披露。主人公のサムが立ちションをして、キノコを生やすというシーンが公開されると、会場は爆笑の渦に包まれるというひと幕も。また、各地域に隠れてひとりで暮らしているというNPCの“フレッパーズ”のひとりにジェフ・キーリー氏が起用されていることも明らかにされ、小島監督とジェフ・キーリー氏との絆をうかがわせた。ちなみにこの“フレッパーズ“は、複数人存在するそうで、誰が登場するか気になる。
そのほかでは、『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア』のオープンアルファが、プレイステーション4にて海外市場向けにこの週末から開始されることや、『Gears 5』のマルチプレイ“HORDE(ホード)”の紹介といった超大作の新情報から、『リトルナイトメア2』などの新規タイトルの発表など、会場は大いに湧いた。
この“gamescom Opening Night Live”、一般来場者に対してはチケットが有料で販売されたのだが、ソールドアウトという盛況ぶり。記者の隣に座った若者も(撮影しやすいように……ということで席を交換してくれたいいヤツ!)、発表ごとに大きな歓声を挙げており、多くの来場者が楽しんでいるなあということがうかがえる。こういうイベントを待っていたのかなという印象だ。
さて、“gamescom Opening Night Live”の勢いを受けて、大きな盛り上がりが期待されるgamescom 2019は、8月20日~24日までドイツにて開催中。ファミ通ドットコムでは現地からつぶさにイベントの模様をリポートしていく予定なので、お楽しみに!