『リトルナイトメア2』の細部に迫るインタビュー

 “gamescom: Opening Night Live”で突如発表された、バンダイナムコエンターテインメントの新作『リトルナイトメア2』。本作は、ホラー要素の強いサスペンスアドベンチャー『リトルナイトメア』の続編で、2020年にPS4、Xbox One、PC、Nintendo Switchで発売予定となる。

 『リトルナイトメア』と言えば、不気味ながらもどこかかわいらしさも感じさせるキャラクターと、謎の多いストーリーが魅力。日本でも実況プレイで多くの動画が配信されているが、それと同等かそれ以上に、あの世界観、キャラクターへの考察も盛り上がっている。そういった人気もあり、『リトルナイトメア2』の発表時には、日本のTwitterトレンドランキング1位に“リトルナイトメア2”のキーワードが入るほど。

 そんな人気を誇る『リトルナイトメア』シリーズの最新作について、プロデューサーを務めるバンダイナムコエンターテインメントのルカ・ルッセル氏、開発会社Tarsier Studio(ターシアスタジオ)のデビッド・マービック氏のおふたりにお話をうかがった。

 インタビューの前に、まずは、本作の概要を軽くご紹介。詳細については下記の記事をご覧いただきたい。

 『リトルナイトメア2』は、電波塔に支配された世界に閉じ込められた“モノ”を操作するサスペンスアドベンチャーゲーム。黄色いレインコートをかぶる少女“シックス”とともに、電波塔の背後に潜む謎を暴くため、ふたりは塔を目指すことになる。しかし、ふたりの前に立ちはだかるのは、サディスティックな先生や血に飢えた猟師といった、どこかおかしい町の住人たち。

街にそびえ立つ謎の電波塔。
教壇に立つ先生の視線がモノたちをとらえる。

 前作の主人公でもあったシックスは、本作ではなぜか徐々に消えゆく運命にあるという。そんなシックスが助かる手段は、モノを電波塔まで導くことのみ。モノと電波塔の関係性なども気になるところだが、シックスにとってモノは唯一の希望の光となる。立ちはだかる敵、謎の多い街など、数々の障害を乗り越え、ふたりは電波塔を目指す。

 なお、gamescom 2019のバンダイナムコエンターテインメントブースでは、『リトルナイトメア2』の世界を現実に再現したようなゾーンがある。そこには、リアル(?)モノとシックスの姿が。物陰に隠れながら、あたりをうかがうように移動するふたりが雰囲気たっぷりでとてもよかったので、写真をお届けする。機会があれば、動画もお見せしたいところだ。

物陰に隠れるリアルモノとリアルシックス。一般日にはお客さんと記念撮影をしていました。微笑ましい。

ルカ・ルッセル氏

BANDAI NAMCO Entertainment Europe所属。ゲームプロデューサー。

デイビッド・マービック氏

ターシアスタジオ所属。シニアナラティブデザイナー。

開発の中心を担っているおふたり。ルッセル氏が持っているのは、シックスちゃんのぬいぐるみ。

今回のシックスはAIで動く相棒

――今回の主人公はモノとのことですが、シックスを操作する場面なども出てきますか?

マービック基本的にはモノひとりだけを操作します。シックスはサイドキック(相棒)的なパートナーで、今回はふたりの関係性を楽しんでもらうというのが醍醐味になっています。

――シックスはAIで動くようなイメージでしょうか。また、そのシックスと協力して謎を解くようなギミックも?

ルッセルいい推測ですね。本作はシックスとともに行動して、協力してパズルを解くゲームになっています。マービックが言ったように、シックスとの関係性がこのゲームの大きなポイントになっていまして、ときにシックスを守りながら進んだり、彼女が先へ進むヒントを教えてくれたりと、ふたりの掛け合いが、本作ならではの特徴と言えます。

崖でモノに手を差し伸べるシックス。

――映像では、シックスがレインコートを着るシーンがありましたが、あれは前作より前のお話ということなのか、それとも、何らかの理由でシックスはレインコートを失ったということなのか、どちらなのでしょうか?

ルッセル現時点では、「皆さんのご想像にお任せします」としか言えません。

――スマートフォンで展開している『ベビーリトルナイトメア』も主人公がレインコートを着ていますよね。あのタイトルは前日譚でしたが、そうなると今回はそれよりも前のお話になるという可能性も……?

ルッセルご想像にお任せします、としか言えません(笑)。理由としては、プレイヤー自身にゲームをプレイして、考察してほしいという想いがあるからです。今回公開したトレーラーにもいろいろとヒントを散りばめていますので、皆さんで考えてほしいですし、そういった皆さんの推測を見ることを開発スタッフが楽しみにしています。

画面左にいるシックスは、まだレインコートを着ていない。

――いろいろと推測してみます! 今回の舞台は、前作のモウから電波塔がある世界に変わっていますが、ここはどういった世界なのでしょうか?

ルッセル今回はいろいろなステージがあって、そこに潜むキャラクターが出てきます。トレーラーには先生が出てきましたが、先生と言えば学校ですよね。たとえば学校だったりと、子どものころに感じたナイトメア(悪夢)を出すように考えていまして、猟師が出てくる森もそのひとつです。森では、森の中や猟師の小屋などもあります。前作と比べて、今回は舞台が幅広いので、いろいろなステージが楽しめるようになっています。

猟師のライトから逃げ惑うシーンなどもありそうだ。

――では、さまざまなシチュエーションが楽しめそうですね。

ルッセルステージ数などは言えませんが、ボリュームは前作よりもとても増えています。また、ステージの中でも多数の場所が用意されていまして、学校でも教室だけでなく、学校でおなじみの場所が出てきますのでご期待ください。

――シックスがAIで動くというのが、本作の特徴だと思いますが、それ以外に続編ならではの特徴などはありますか?

マービック大きな要素としては、武器が持てるようになっていまして、その武器で攻撃ができます。アクションゲームほどではありませんが、身を守る程度のものになります。あと、前作からおなじみのまわりにあるギミックを使ったパズルのバリエーションが増えて、前作になかったものが追加されています。

シックスが踏みつける敵(?)に向かって武器を構えるモノ。

――前作から残っている謎がいろいろあると思いますが、本作でそれが解決、もしくは、真相を知るためのヒントは得られるのでしょうか?

ルッセル本作ではシックスの過去など、彼女に関することを知る場を設けています。シックスがどうやって現れたかなど、多くのものを用意していまして、謎を解き明かせるほどのものにはならないかもしれませんが、前作と今作の関係性などもある程度見えるかもしれません。

――そういった考察の人気は日本でも高く、『リトルナイトメア2』が発表されたタイミングでは、日本のTwitterで“リトルナイトメア2”がトレンド1位になっていました。この日本での人気の理由をどのように分析していますか?

ルッセル実際に日本に行った際に、いろいろなショップを回ったのですが、お客さんが『リトルナイトメア』を手に取るところも見かけて、とてもうれしく、とても驚きました。『リトルナイトメア』にはほかのゲームと違う、独特の魅力があると思いますが、日本で受ける理由のひとつとして考えられるのは、グラフィックの“キモかわいい”部分だと思っています。ただ、Twitterのトレンド1位になるというのは想像以上の評判ですね。

――『リトルナイトメア』の制作中に、日本でヒットするという予感などはありましたか?

ルッセル日本でも受け入れられるといいなとは思っていましたが、予想はしていませんでした。『リトルナイトメア』は新規IPですし、新規IPをヒットさせるのはとても難しいのですが、なかでも、日本でヒットしたのは驚きました。

――先ほど、“本作ではシックスの過去など、彼女に関することを知る場を設けています”というお話がありましたが、前作をクリアーしたファンは、彼女の未来も気になっていると思いますが……?

ルッセルシックスがレインコートを着る場面から前作よりも以前のお話だと考えている人が多いと思いますが、ゲームの中で時代などは明言しませんし、プレイヤー自身の考察、とらえかたで、いろいろな解釈が生まれると思っています。前日譚かもしれないし、シックスの未来のお話かもしれない。すべてはプレイヤーのとらえかた次第です。

――気になりますね……。では、最後に日本の『リトルナイトメア』ファンにメッセージを。

マービック今後の展開をぜひご期待ください!

ルッセル日本の皆さんに楽しんでいただいていて、とても感謝しています。日本でも実況プレイが多く投稿されているので観たことがありますが、その多くの方が涙を流していました。今作でも皆さんが涙を流すことを再現できるように、がんばって制作したいと思っています。

――ちなみに、再現するのは感動の涙ですか? それとも恐怖の涙?

ルッセル両方です(笑)。