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『CoD BOII』トレイアークのシニアプロデューサー パット・ドゥワイアー氏に訊く、本作にかけた情熱
公開日時:2012-11-21 00:00:00
いよいよ日本で発売される『コール オブ デューティ ブラックオプスII』(字幕版)。ここでは、日本発売に合わせて来日したトレイアーク(本作の開発を担当)のシニアプロデューサー パット・ドゥワイアー氏へのインタビューをお届け。
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トレイアーク シニアプロデューサー パット・ドゥワイアー氏 |
――日本に先駆けて発売された海外では、発売初日の24時間だけで5億ドルを売り上げたという発表がアクティビジョンからありました。世界のファンから絶大な人気を誇る理由はどこにあると分析していますか?
パット・ドゥワイヤー氏(以下、パット): 『コール オブ デューティ ブラックオプスII』にはキャンペーン、ゾンビ、マルチプレイといったモードがあり、それぞれのモードに魅力的な要素が詰まっています。それが、多くのファンのニーズを満たすゲーム性に合致しているところがヒットにつながっている要因だと思います。
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――間口の広さ、ということですね。それは『ブラックオプス』シリーズでは、つねに意識しているのでしょうか。
パット:はい。もちろん、ただそれだけではなく、前作からキャンペーン、ゾンビ、マルチプレイの3つのモードはありますが、それぞれ間口の広さを意識しつつ、さらに奥深い内容になるように心掛けて制作しています。
――FPSには、『バトルフィールド』や『メダル オブ オナー』などさまざまなシリーズが発売されていますが、『コール オブ デューティ』ならではの“ウリ”はどこだとお考えですか?
パット: 『ブラックオプスII』に限って言うと、先ほども言いましたが“something for everybody”、つまり、どんなプレイヤーでも楽しめる何かが用意されている幅の広い作品であり、しかもその何かがすべてハイクオリティーでリッチだ、というところでしょうか。たとえば、ハリウッドスターがモーションキャプチャをしていたり、ゾンビモードの中でも新しく物語性のあるオープンワールドのモードが用意されてたり。とにかく、すべてがハイクオリティーなところだと思います。
――『コール オブ デューティ』シリーズには、『モダン・ウォーフェア』と『ブラックオプス』のふたつの柱がありますが、それぞれをどう棲み分けているのでしょう。
パット:私が担当する『ブラックオプス』開発側の視点で述べると、『ブラックオプス』のキャンペーンは、とくにストーリーに重きを置いて作っています。各キャラクターのパーソナルなストーリーを描き、個性豊かなキャラクターたちもたくさん登場します。さらに本作ではストーリーが分岐する仕掛けを用意しました。これによって、ストーリー性とキャラター性がさらに際立ったものになったと思っています。
――ストーリーが分岐するという要素は、本作のキャンペーンの新しい要素ですが、本作で物語の分岐を採用した理由は?
パット:プレイヤーに新しいものをお届けしたい、という狙いが大前提としてありました。「このポイントでこちらを選択したらどうなるのだろう」と、プレイヤーに考えてもらい、興味を持ってもらう。本作では、画面に入力ボタンが表示されるわかりやすい分岐ポイントと、何も表示されず、通常の戦闘の流れの中で、ある人物を倒すか倒さないかで分岐するなど、いい意味でわかりづらい分岐もあります。それがくり返し何度も遊べるゲーム性にもつながって、キャンペーンのリッチ感も出したかったんです。また、分岐があることで登場キャラクターの生死が変わり、プレイヤーに与えるインパクトも強い物語が展開できるとも考えました。ちなみに、プレイのしかたによって、セリフなどで知り得るヒントも変わってきますよ。
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――同じ局面でも、それまでのプレイで与えられたヒントの多い少ないで、どう行動すべきかがわかってくると。
パット:そうです。
――そんなキャンペーンですが、脚本に『ダークナイト ライジング』の共同脚本などに名を連ねるデヴィッド・S・ゴイヤー氏が起用されていますが、デヴィッド氏が参加することになった経緯を教えてください。
パット:じつはデヴィッド氏には、一作目の『ブラックオプス』でも脚本という役割ではなく、コンサルタントして参加してもらっていたんです。『ブラックオプス』の開発が終わって、次作はどうすべきかとスタッフと話し合いを重ね、“記憶に残る悪役”を作りたい、という方向性で進むことになったとき、デヴィッド氏だったらいいものに仕上げてくれるに違いないと思って、オファーしたんです。
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――キャンペーンの新たな要素として、“ストライクフォース”というストラテジー風なステージも用意されています。これはどういった意図で?
パット:理由はふたつあって、ひとつはユーザーの皆さんに新しいタイプのバトル体験を味わってもらいたかった。とはいえ、『コール オブ デューティ』とはまったく違うバトルは誰も望んでいないでしょう。ですので、違和感のないよう、自然な流れで違うゲーム体験をしてもらうにはと考え、最終的にいまの形のストライクフォースができました。理由のもうひとつは、ストーリーを分岐させる要素としてのものです。ストライクフォースをプレイするかどうかはプレイヤーの自由なのですが、クリアーするかしないかでストーリーが変化します。
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――大きく分けて、ストーリーの分岐はどれくらいあるのでしょう?
パット:詳しくはネタバレになるので、ここでは申し上げられません(笑)。ぜひ、ご自身で試してみてください。
――キャンペーンの最後、スタッフロールの後にある映像が用意されていますが、あの映像は……。
パット:前作のゾンビモードから……(ネタバレにつき割愛)……彼らの……(ネタバレにつき割愛)……実際にモーションキャプチャーもして……(ネタバレにつき割愛)……最終的にああなりました(笑)。作ったスタッフは非常に楽しんで作っていましたよ。
――2025年が舞台ということで、さまざまなハイテク兵器が登場しますが、オススメの兵器はありますか?
パット:ミリメートルウェーブスキャナーという遮蔽物を透かして隠れている敵を発見できるスキャナーでしょうか……。これ自体、すごく便利なのですが、実際の制作過程でも、プログラマーとアーティストがいろいろ検討して、いまの形になりました。ほかにも制作中は、フューチャーテクノロジーアドバイザーのピーター・シンガー氏にアドバイスをもらいながら、いまの技術で10年から15年のあいだには実現されるであろう近未来の技術を使った兵器を、プログラマーとアーティストと話し合いながら作っていきました。その過程は楽しかったですね。
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――近未来兵器が万能すぎて、プレイヤー側が強くなり過ぎるようなことはなかったのでしょうか?
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パット:開発途中、クアッドローターが強すぎるということはありました(笑)。我々の開発スタンスとして、プレイテストに多くの時間と人を割いていますので、そこからのフィードバック、また、プレイの模様を実際に見て、どういう反応をしているか観察しながら、バランスを調整していきました。本作では、クリエイトクラスという、キャンペーンモードでありながら、ステージ前にどの武器を持っていくか、どうカスタマイズするか、というのが選べるようになっているのですが、それによって、強力な兵器は物語後半にアンロックできるようにしたり、条件を厳しくしたりなどしてバランスを調整しました。
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――世界中でファンの多い『コール オブ デューティ』シリーズですが、ファンからのフィードバックを反映したものはありますか?
パット:もちろん。ユーザーの皆さんもそうですが、プレスの方々などからのフィードバックも参考にしています。具体的に本作で取り入れたもので言うと、「悪者の視点でプレイする」というものです。ですので今回、メネンデスの視点でプレイするシーンも用意しています。プレイヤーは、彼の視点から物語を見ることができるので、よりいっそうシネマティックに物語を演出できましたし、“記憶に残る悪役”としてプレイヤーに印象付けることにもつながっていると思います。
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――では、最後に発売に向けて、心待ちにしているファンに向けてメッセージをお願いします。
パット:今回は、いままで『コール オブ デューティ』に何年も携わってきた開発現場のメンバーが、それぞれのモードにフォーカスして心を込めて作っています。
――各モードに専門のチームがあると?
パット:はい。いままでもモードごとにある程度チームは分かれていたのですが、今回はさらに特化した体勢になり、それぞれのチームがプライドを持って開発しました。キャンペーン、ゾンビ、マルチプレイ、それぞれのモードをひとつのパッケージとして発売してもいいくらいのゲーム性とボリュームになっています。それを気に入ってもらえればうれしいですし、今後もそれを続けていきたいです。とにかく、エンジョイしてください。そのひと言に尽きます。
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※『コール オブ デューティ ブラックオプスII』の公式サイトはこちら
(C)2012 Activision Publishing, Inc. Activision and Call of Duty are registered trademarks and Black Ops is a trademark of Activision Publishing, Inc. All other trademarks and trade names are the properties of their respective owners.
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