2015年3月28日、東京都・秋葉原にあるe-sports SQUARE AKIHABARAにて、『コール オブ デューティ アドバンスド・ウォーフェア』の全国大学対抗戦決勝トーナメントが開催された。大学対抗戦は、全国の大学生・短期大学生・大学院生・高等専門学校生が、日本一の座をかけて競い合う『コール オブ デューティ アドバンスド・ウォーフェア』のマルチプレイ全国大会。
※ニコニコ生放送ページ(タイムシフト)
決勝トーナメント出場チームは、2015年2月21日(土)、22日(日)に行われたオンライン対戦によるブロック予選全40チームを予選を勝ち抜いた以下の8チームが出場した。
大会MCには森一丁(声優・ナレーター)さんと松嶋初音さん、ゲストとして白熊寛嗣さん(声優:ハデス役)、岡林史泰さん(声優:ウィル・アイアンズ役)、猫マグロ(実況者)さん、そして『コール オブ デューティ アドバンスド・ウォーフェア』のローカライズプロデューサー塩見卓也氏(スクウェア・エニックス)が登場(下記写真は、左から岡林史泰さん、白熊寛嗣さん、猫マグロさん、塩見卓也氏、森一丁さん、松嶋初音さん)。
■第一回戦†
決勝トーナメント第一回戦のゲームモードはUplink。このUplinkは、サテライトドローン(ボールのようなもの)を奪い合い、それをUplinkステーション(ゴール)に入れるとポイントが入り、そのポイントを競うスポーティーなモードだ。イメージ的には「銃を使うバスケットボール、もしくはアメフト」(猫マグロ)。サテライトドローンを持っていると武器が使えないので、逃げたり、相手にサテライトドローンを持たせて倒す、などといった戦略も重要となる。倒されると復活まで5秒のブランクがあるため、その5秒をどうチームメイトでカバーするかも大切だ。
▼第一試合†
G2 (北海道:北海道情報大学) 対 god (福岡:近畿大学)
決勝大会最初の試合は、G2 (北海道:北海道情報大学) と3大会出場しているgod (福岡:近畿大学)。godは過去3回の全国大学対抗戦に出場しているものの、優勝経験はなし。だが、全国大会常連だけに実力は折り紙つき。そんなgodにG2が挑んだ戦いは、ボール(サテライトドローン)を必要以上に追わず、ときには持っているボールを投げ、銃撃戦で戦況を有利に進めるなど、「ボールさばきがうまい」(松嶋)godが勝利!
▼第二試合†
今度こそ諭吉をもらい隊 (京都:龍谷大学) 対 せんでぃげーみんぐ (東京:専修大学)
第二試合に登場した“せんでぃげーみんぐ” (東京:専修大学)は、「いろいろあって」ひとり欠場という圧倒的不利な状況で戦いに挑んだ。“今度こそ諭吉をもらい隊”は「あそこでああ投げれば入る」と、ほかのチームもざわつくシュートテクニックを披露。遠距離から放たれたサテライトドローンがバウンドしてUplinkステーションに吸い込まれる様子は必見。試合は、“今度こそ諭吉をもらい隊”がひとり少ない“せんでぃげーみんぐ ”を20対0で下した。
▼第三試合†
Yukichi.Children (東京:慶應義塾大学) 対 Dist (東京:早稲田大学)
早慶戦となった第三試合。 試合前「負ける気はしない」や「サクッと終わらせようと思います」といった強気な発言が目立った両チーム。試合は、ハーフタイム時に6対5、わずか1点差でYukichi.Childrenがリードする一進一退の展開。後半も慶応が持ち込みシュートで2点を決めて突き放すも、早稲田も2点を決め返して追いすがるなど、さすが早慶戦という白熱した試合に。だが終盤、Yukichi.Childrenの自力が勝り、12対8で見ごとDist (東京:早稲田大学)に競り勝った。
▼第四試合†
Ah^~My heart will be hopping^~ (愛知:名城大学) 対 近グダム (大阪:近畿大学)
一回戦最後の試合も接戦。前半は4対3で“近グダム”が1点リードで折り返し。終盤は2点差での攻防が続くが、勝者は“近グダム”! 一回戦では、どのチームもこの場所からジャンプし、この角度でサテライトドローンを投げるとバウンドしてUplinkステーションに入る、というのを把握していたのが印象的だった。
■準決勝†
準決勝のゲームモードはSearch and Destroy。相手チームの設置物を爆破するのが目的となるこのモードでは、ラウンド中は復活ができないルール。攻撃側は爆弾を仕掛け、起爆できれば、防衛側は相手を全滅させれば、そのラウンドを取ることができる。準決勝では、6ラウンドを先取すれば勝ち抜きとなる。
▼準決勝 第一試合†
god (福岡:近畿大学) 対 今度こそ諭吉をもらい隊 (京都:龍谷大学)
準決勝第一試合は超接戦。10ラウンド終わった時点で5対5の同点。そして最終ラウンドに……。両チームとも倒し倒され、godチームの最後のひとりが爆弾を仕掛けるも、起爆前に倒され、“今度こそ諭吉をもらい隊”が無事に爆弾を解除して勝利。
▼準決勝 第二試合†
Yukichi.Children (東京:慶應義塾大学) 対 近グダム (大阪:近畿大学)
近グダムチームは、一回戦では会場で応援していたリーダーが満を持して登場。果たしてその実力が気になるところ。てっきり、リーダー(下写真左から2番目)はSearch and Destroyが得意なのかと思いきや、「Search and Destroyは苦手」とはチームメイトの弁。不安が残る試合前だったが、結果は6対3で近グダムが勝利。注目のリーダーについて、松嶋さんは「視野が広い。声が出ていてリーダーっぽい。褒め上手」と絶賛していた。
■決勝戦†
今度こそ諭吉をもらい隊 (京都:龍谷大学) 対 近グダム (大阪:近畿大学)
決勝は関西勢どうしの対戦に。じつはこの両チームは、大会前に何度も交流戦をやっており、互いにライバル視しているという。
そんなライバルどうしの決勝戦は、3つのゲームモードで雌雄を決する(2勝したほうが優勝)。決勝戦1stラウンドのゲームモードは、Hardpoint。このモードでは、マップのとある場所(Hardpoint)に入るとポイントが加算されていく。いかにHardpointの場所にとどまるかが勝利へのカギとなる。
Hardpointの場所は移動するので、つぎの場所をいかに早く占拠するかも重要。移動する場所は決まっているので、移動前にそのポイントへ向かうことが可能だ。“今度こそ諭吉をもらい隊”はある程度戦ったら、次のポイントへいち早く移動する作戦。一方の近グダムは、ひとりを残して(そのひとりが残り時間のポイントを稼ぐ)、3人が次のポイントへ向かう。結果的には、その残り時間のポイントが効いたこともあり、1stラウンドは小差で“近グダム”が制し、優勝へ王手をかける。
2ndラウンド目のゲームモードはUplink。序盤はサテライトドローンをほったらかしで撃ち合う展開。だが、近グダムが続けざまにゴールを決め、5点差をつけて大量リード。だが、そこから“今度こそ諭吉をもらい隊”が猛追。ハーフタイム時には7対7の同点となる。後半も一進一退の攻防が続き、ラスト30秒で1点差という手に汗握る展開。しびれる30秒間、近グダムが1点差を守り切り、13対12で勝利し、3rdラウンド目を戦わずして見ごと優勝を決めた。「(今度こそ諭吉をもらい隊は)手強かった。でも、みんなががんばってくれて、試合中は楽しくてしょうがなかったです」(リーダー)。
■表彰†
3位(賞金50000円)
god (福岡:近畿大学)――「全員卒業するので最後の大会だった」
Yukichi.Children (東京:慶應義塾大学)――「こんなにゲームに夢中になれてすばらしかった」
準優勝(賞金30万円) 今度こそ諭吉をもらいたい――「一試合一試合がいい思い出になりました」
優勝 (賞金ひとり10万円) 近グダム――「自分たちがいちばん強いと信じてやってきた」
今年も盛り上がった全国大学対抗戦。どちらが勝つか最後までわからない試合が多く、「(名勝負が多く)DVD化したい! (感動して)涙こらえるのにいっぱいいっぱい!」とコメントした松嶋初音さんの目には本当に光るものが。塩見ローカライズプロデューサーも「先輩、後輩、友情、リベンジ……、いろいろなドラマがあった」と感無量の様子。さらに次回作の発表はまだだが「我々としては可能な限り今後も続けていきたい」と述べ、大会を締め括った。
そしてニコニコ生放送終了後、塩見氏からある報告が。来年度から塩見氏は、スクウェア・エニックスの海外ゲームブランド“エクストリームエッジ”を卒業し、新たに同社の別のプロジェクトに携わることになったという。「スクウェア・エニックスに入社して、3年半くらい経つのですが、その3年半のあいだでスクウェア・エニックスの海外タイトルのローカライズのチーム体制を整え、クオリティーを上げることができたと自負しています。こうした大会には、今度はステージ側ではなく、あちら側(観客席側)から見させていただきますので、見かけたら声でもかけてください」(塩見氏)。塩見氏は、スクウェア・エニックス海外ゲームのイベントやニコ生番組で“顔”だっただけに寂しさも募るが、同氏のスクウェア・エニックスでの新たな活躍に期待しよう。
※『コール オブ デューティ アドバンスド・ウォーフェア』公式サイト
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