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想像力を刺激する実家みたいなゲームって何!? 『ラグナロクオンライン』の魅力を乾曜子さんたちに聞く!(3/3)

歴史の長いゲームをずっと愛し続けるプレイヤーがいる。『ラグナロクオンライン』のプレイヤーにその理由を伺った。
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●コスプレイヤーは裸で衣装を作る

 『RO』からは外れるが、せっかくなのでコスプレ寄りの話も聞いてみた。

 乾さんとりんりんさんは数えきれないくらい『RO』衣装を作ってきたらしい。サイコさんは「私はそんなに多くないですよ。・・・4~5着?」と遠慮がち。世間的には十分な数だと思う。

 つぶさんの『RO』衣装はすべて鎧系。「着るより作るほうが好きなので、自分がコスプレイヤーっていう意識はあまりないんです」とのこと。自分で着ると写真の構図を自由にできないから、似た体型の人に着せて撮影したこともあるらしい。ほほー。そういう人もいるのか。


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▲3~4ヵ月くらい時間をかけてじっくり作られる、つぶさんの鎧。ちなみに、取材の途中で腰パーツを上下逆につけていることに気づき、慌てて付け直した。この記事に上下逆の写真が載っていてもスルーしてください。

 りんりんさんが「おれは衣装を作るのは好きじゃないんです」とこぼすと、乾さんも「完成したとき、二度と作るもんか! って思うもんね。また作るんだけど(笑)」とノッてきた。「難しいよねー。私、未だに裏地作れないもん」とも。

 衣装の完成度が高いから、4人とも裁縫は得意だと思っていたのだけど、そういうわけではないのか。衣装作りはきらいなのに、苦手なのに、作りかたも曖昧なのに(みなさんの裁縫テクは我流)、『RO』が好きだから作るのか。愛が過剰に荒ぶっている。

 僕が「不器用でも、手間暇をかけて丁寧に作ったらいいんですよね」と言うと、

りんりんさん「そう! そうなんです! 衣装作れないって言う人は諦めるのが早いだけなんですよ」

サイコさん「わかるー。やっちゃえば何とかなりますから」

 この反応である。うだうだ言わずに、初期衝動のままに手を動かせばいいのだ。


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▲りんりんさんが持っている巨大な巻物はプチプチのロールをベースにしている。裁縫の知識がなくても、創意工夫で何とかなる。

 ところで、ファンタジーの衣装は不思議な構造をしている。型紙は当然売ってないので、乾さんはパジャマなどの型紙を改造して作ることが多いらしい。途中まで作ったら試着して、脱いで、微調整をくり返す。

乾さん「いちいち自分で着て、タックをつけて、また脱いで」

サイコさん「もう服を着ないで作ってる」

乾さん「そう! だからいつも寒いの!(笑)」

サイコさん「これじゃないなー。もうちょっと詰めよう、とか言いながら。誰にも見せられない姿だよね」

 きれいなお姉さんたちがこんなこと言っているが、色っぽい話というわけではない。どちらかと言うとコスプレあるあるだ。この記事を読んでくれているコスプレイヤー諸氏は、ヘッドバンキングみたいなスピードで首を縦に振っていることだろう。


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▲「やっぱりみんなそうなんだ!」と大盛り上がり。

 衣装作りの話題でひとしきり盛り上がっていると、つぶさんが「あのー・・・こういうことを言っていいかわからないんですけど」と切り出した。

つぶさん「『RO』コスプレの知り合いにはゲームをお休みしている方もいるんですけど、世界観を好きでいてくれるんです。絵を描いたりコスプレをしたり。『RO』への思い入れはずーっとあるんですよ、きっと」

 長くゲームを続けているうちに生活環境が変わり、プレイ時間が短くなる(もしくは休止する)なんてよく聞く話だ。そのままフェードアウトしていく人もいるなか、“かわいいキャラクターが好きだから『RO』から離れたくない”という人も多いのかもしれない。


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▲つぶさんはミシンが苦手。「針のスピードが速いと、ああああああ! って行っちゃうから、いちばん遅くしてます」。かわいいアピールだろうか。

●『RO』にお世話になっているから恩返しがしたい

 冒頭で書いたとおり、りんりんさん、つぶさん、松本サイコさんの3人は乾曜子さんがキャスティングした。写真の撮影は慣れているだろうが、映像の出演に抵抗はなかったのだろうか。

乾さん「最初にガンホーさんから“『RO』が好きでコスプレしている人を起用したい”って相談を受けたんです。すぐにこの3人が思い浮かんだので、その日のうちにアポイントを取りました。つぶさんの連絡先がわからなかったんですけど、Twitterで友だちにも探してもらったりして」


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▲りんりんさんはコスプレイヤーとしてテレビ番組に出演したことがある(10回以上!)。収録中もわりと慣れた様子だった。

▲『RO』の大型オフラインイベントではコスプレイヤーが大集合するステージが定番だ。乾さんはそこでつぶさんを見て、記憶に残っていたらしい。

 サイコさんとつぶさんは映像出演は初めて。だいぶ緊張していたみたいだが、堂々の演技だった。

つぶさん「最初にお話をいただいたときから、どうしようどうしようって」

サイコさん「あの、私、ほんとに照れ屋で・・・。みんな見ないで! って思ってました」

 こんなことを言っているが、ふたりとも本当に雰囲気がよかったのだ。つぶさんは表情が柔らかくて仲間を見守るお兄さんみたいだったし、サイコさんの視線にはゾクゾクさせられた。単独のカットを撮っているとき、僕と乾さんのふたりで「それそれ! 今の!」と大興奮したくらいである。


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▲サイコさんみたいなかっこいいお姉さんに憧れる女子も多かろう。あと、一応ツッコんでおくが、照れ屋の人はそういう服は着ないんじゃないでしょうか。

 撮影成功の裏側には人のつながりと協力があった。まさにオンラインゲームである。

乾さん「撮影前に、これを見た人がやってみたいと思うかどうかが大事だよねって、4人で話してました。プレイヤーが新規プレイヤーの獲得まで考えるゲームって、あまりないですよね(笑)」

 つぶさんは「最初は不安でしたけど、『RO』にはお世話になってるから恩返しがしたくて」と笑い、サイコさんはわざわざ撮影のために上京してくれた。

 いつも楽しませてもらっているから、『RO』のために何かがしたい。落ち着いた大人ならではの感覚かもしれないが、ガンホーさんも運営冥利に尽きるだろう。

 ガンホーさんもプレイヤーを大事にしているようで、つぶさんは身近に感じると言っていた。イベントに足を運んで直接話したりするのはもちろん、プレイヤーどうしの結婚式にガンホーさんからメッセージボードが贈られたこともあるらしい。


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▲マスコット的なモンスター・ポリンも人気が高いです。

 『RO』は日本でトップクラスに長く運営されているMMORPGだ。プレイヤーたちには“ゲームが楽しい”を超えた感情が芽生えているのかもしれない。取材が終わる直前、僕はりんりんさんがぼそっとつぶやいた言葉を聞き逃さなかった。

 「ゲームだけじゃなくて、ガンホーさんも好きだから」

 なぜ彼らが『RO』を続けるのか、わかった気がした。


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▲“ゲームが楽しい”を超えた感情を味わいたい人はこちら。

 このとき撮影された動画は『RO』公式サイト内で公開中。サイコさんの表情を見てゾクゾクしようぜ。
※動画公開ページはこちら




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