スマホやPCで遊べる人気RPG『グランブルーファンタジー』(以下、『グラブル』)を題材にした『グランブルーファンタジー ヴァーサス』(以下、『GBVS』)。本作は、『グラブル』に登場するキャラクターたちがバトルをくり広げる、対戦アクションRPGだ。
ジャンルに“RPG”とあるように、本作には原作さながらの育成要素と、アクションバトルがミックスされた“RPGモード”が搭載されている。本記事では、RPGモードを実際にプレイしてのレビューと、紹介動画をお届けしよう。
パラレルワールドで描かれる物語
RPGモードの物語は、『グラブル』本編とは異なる世界。いわゆるパワレルワールドでの出来事となっていることが、2020年1月7日に公開された福原哲也氏のディレクターレターの中で明かされている。
いつものように空の世界を冒険していたグランたちだったが、ある日、空の世界に異変が起こり始める。騎空団の仲間、カタリナと再会したグランたちだったが、なぜかカタリナはグランたちのことを覚えていない様子。そしてルリアを狙い、グランたちへ刃を向ける……。どうしてカタリナが敵となったのか? そして異変の正体とは……? といった、新たな書き下ろしストーリーが描かれる。
ストーリーでは、美麗なカットシーンでキャラクターたちが動き回るほか、アドベンチャーゲームのような会話シーンも。セリフは豪華声優陣によるフルボイス。原作以上に豪華な会話劇は、ファンにはたまらないものとなっている。
プレイアブルキャラクターにはなっていない登場人物たちも、しっかり作り込まれた3Dモデルで多数出演。たとえば原作でもおなじみの“モブおじさん”まで3Dで登場する。なんとも豪華というか、その作り込みに素直に驚いてしまった。
また、会話シーンでは世界設定や人物などの用語について、用語辞典で確認できる。メッセージウィンドウからそのまま用語辞典に移動できるので、プレイの妨げにならず、わからないことをすぐさま調べられるのがうれしい。『グラブル』を知らないプレイヤーでも、RPGモードを進めながら用語を確認すれば、世界設定を知ることができるので、ご安心を。
バトルはシンプルながらも爽快なアクション
物語は基本的に、クエストをクリアーするごとに進んでいく。クエスト内でのバトルは、対戦格闘ゲームのモードとは異なり、画面の左右から現れる無数の敵たちをなぎ倒していくアクションゲームとなっている。
しかし、操作方法は対戦格闘ゲームのものとほぼ変わらない。異なる要素としては、RPGモードでは左右から敵が来るので、左右の入力でキャラクターがそちらを振り向くようになっているほか、自分や仲間に効果を与える支援技“サポートアクション”が使用可能な点が挙げられる(ガードボタン[R2ボタン]を押しながら、□か〇でサポートアクション発動)。
あとは対戦格闘モードの操作とすべて同じ。通常技とアビリティ(必殺技)を駆使して、多数現れる敵兵士や、魔物などをバッタバッタと倒していこう。多段ヒットするアビリティなどで、多数の敵を一気に吹き飛ばしたりするのは、なかなかに爽快。
また、ボス戦では“オーバードライブ”状態になったボスが、一定時間強化されるなど、原作の要素を取り入れつつ、アクションゲームらしく昇華している要素も満載。とくに“コロッサス・マグナ”などの大型のボス戦では、攻撃範囲が事前に表示される強力な攻撃が飛んできたりと、プレイヤーの腕前が試される。ちなみに、オフラインと、オンラインでの協力プレイにも対応。大型ボスを友だちといっしょに討伐するなど、RPGらしい楽しみかたも可能だ。
なお、難易度は比較的低め。筆者はすでに対戦格闘ゲームというジャンル自体に慣れていることもあってか、後述する武器強化などをせずともクリアーできた。そのぶん、アクションが苦手という人は、強化に頼ればクリアーできるレベルの難易度となっている。ちなみに、1周目をクリアーするとハードモードが解禁。こちらは武器の強化が必須となるような、やり込み要素のひとつだ。
全体としては、つねに操作方法が画面に表示されたり、アクションのヒントをルリアなどが教えてくれるといった初心者にやさしい配慮が散りばめられているのがグッド。“『GBVS』で初めて対戦格闘ゲームを遊ぶ”という人は、RPGモードからスタートすれば、操作方法もわかるし、物語も楽しめる。いわば、RPGモードは超豪華なチュートリアルでもあるのだ。
本作は操作がシンプルなぶん、RPGモードとしてはアクション自体はシンプルなものとなる。それゆえに、ひとりのキャラクターだけを使い続けると、やや単調になりがち。物語が進むにつれて使用できるキャラクターが増えていくので、いろいろなキャラクターのアクションを試しながら遊ぶのを、個人的にオススメしたい。また、気になる点があるとすれば、クエスト中のエリア移動のロードがやや長いという点。ただ、これだけ美麗なグラフィックなのだから、仕方のないことなのかも。ロード中は用語辞典が表示されるので、用語を確認しながら待とう。
おなじみの武器システムで育成
クエストを楽に攻略する秘訣は、やはり“RPGモード”らしく育成要素。経験値でのキャラクターのレベルアップのほか、原作『グラブル』でもおなじみの、10本の武器を装備するシステムが採用されている。
武器は敵を倒した際のドロップか、よろず屋シェロでの購入、またはプレイボーナスで得られる“武器チケット”の消費で入手できる。プレイボーナスとは、“〇〇を〇体倒した”など、特定の条件を満たすことが目的の、いわゆるミッションのこと。
手に入れた武器をどんどん強化していけば、キャラクターの体力や攻撃力がグンとアップ。前述の通り、アクションが苦手なプレイヤーでもゴリ押しで敵を倒せるようになっているのだ。育成重視でプレイするとボスを瞬殺して“俺つえー感”が味わえるというのも、個人的には楽しいポイントだった。
プレイ動画をお届け!
最後に、RPGモードのプレイ動画をお届け。『GBVS』の購入を迷っている人は、ぜひ美麗なビジュアルやボイス、バトルパートの雰囲気などを味わって、参考にしてほしい。
【GBVS】『グランブルーファンタジー ヴァーサス』RPGモードを紹介!
グランブルーファンタジー ヴァーサス
機種:PS4
メーカー:サイゲームス
発売日:2020年2月6日発売予定
価格:6980円[税抜](7678円[税込])、ダウンロード版は6980円[税抜](7678円[税込])、プレミアムエディションは11860円[税抜](13046円[税込])、キャラクターパスセット(ダウンロード版)は9860円[税抜](10846円[税込])、デジタルデラックス(ダウンロード版)は11860円[税抜](13046円[税込])
企画・制作:サイゲームス、開発:アークシステムワークス