ソニー・インタラクティブエンタテインメントより、次世代コンソールゲーム機として2020年の年末商戦期に発売予定のプレイステーション5(PS5)。
本記事では、現時点で判明している情報をまとめてお届けする。随時更新予定。
ロゴ
2020年1月にラスベガスで行われたCES 2020では、ソニー・インタラクティブエンタテインメントの社長兼CEOであるジム・ライアン氏が登壇し、次世代機であるプレイステーション5のロゴが発表された。
発売日
2020年の年末商戦期に発売予定。6月12日に実施された映像イベント“PS5 - THE FUTURE OF GAMING SHOW”では発表されなかった。
価格
現時点では判明していない。
※2019年12月16日、PS5の発売日や価格に関する誤情報がネットで噂になった。ソニー・インタラクティブエンタテインメント広報担当によると、「公式発表ではない」とのこと。今後の情報に関しては、メーカーからの公式発表を待ちたい。
本体デザイン
6月12日に開催された映像イベント“PS5 - THE FUTURE OF GAMING SHOW”にて、2トーンの色使いの本体デザインが披露された。
Ultra HD Blu-rayディスクドライブを備えたスタンダードなモデル、ディスクドライブがないデジタル・エディションの2種類のモデルが用意されている。
ファミ通.comでは、ディスクドライブを備えたスタンダードモデルと、ディスクドライブがないデジタル・エディションのどちらが欲しいかTwitterにてアンケートを実施した。結果は以下のとおり。
【記事用アンケート】
PS5には、Ultra HD Blu-rayディスクドライブを備えたスタンダードモデルと、ディスクドライブがないデジタル・エディションの2種類があることが判明。
そこでアンケートを実施します!
あなたが欲… https://t.co/Ms0CRPx0G3
— ファミ通.com (@famitsu)
2020-06-12 19:35:36
スペック
2020年3月19日午前1時(日本時間)に、PS5のシステム設計に関する技術解説動画が公開された。動画は、リードシステムアーキテクトであるマーク・サーニー氏の解説を収録したもの。もともとGDCで予定していたセッションを収録したもののため、言語は英語のみで日本語字幕などはない。
- CPU:8x Zen 2 Cores at 3.5GHz(variable frequency)
●x86-64-AMD Ryzen "Zen 2"
●8コア / 16スレッド
●周波数:最大 3.5GHz まで可変
- GPU:10.28 TFLOPs, 36 CUs at 2.23GHz(variable frequency)
●AMD Radeon RDNA 2-based graphics engine
●レイトレーシング アクセラレーション
●周波数:最大 2.23GHz まで可変(10.3 TFLOPS)
- GPU Architecture:Custom RDNA 2
- Memory/Interface:16GB GDDR6/256-bit
- Memory Bandwidth:448GB/s
- Internal Storage:Custom 825GB SSD
- IO Throughput:5.5GB/s(Raw), Typical 8-9GB/s(Compressed)
- External Storage:USB HDD Support
- Optical Drive:4K UHD Blu-ray Drive
- 映像出力:4K 120Hz TV、 8K TV、VRR 対応(HDMI2.1規格による)
- ストリーミングサービスにも注力するとのこと
PS5とPS4の比較は以下のとおり。
8K描写をサポート
- 3D描写で光の複雑な相互作用を予測するレイトレーシングにも対応
超高速SSD採用
- SSD:825GB
- 読み込み速度:5.5GB/s(Raw)
- AMD社製カスタムチップ搭載
- ファストトラベルが真の意味でのファストトラベルに(『Marvel's Spider-Man(スパイダーマン)』のファストトラベル:PS4 Pro……15秒、PS5の開発機……0.8秒)
- ロード時間は2GBを約1/4秒(0.27秒)
- 超高速SSD採用の最大の理由は、ゲームデザインの自由度を高めるため
超高速SSDを採用したときに実現できること(目指すこと)
- ゲームの超高速起動
- ロード画面がなくなる
- 超高速ストリーミング(バックグラウンドでデータを読み込むこと)
- データの重複(コピー)作業がなくなる(PS4でHDDにデータをコピーしていた部分などがなくなることと思われる)
- パッチの長いインストールがなくなる
3Dオーディオ
- "Tempest" 3Dオーディオ技術
- 効果を最大限に感じられる環境はヘッドフォンだが、テレビのスピーカーを通じても感じられ、360度が音に包まれるような、前後上下左右からの音の臨場感が味わえるという
- 外部ハードウェアを使うことなく、PS5ではゲーム機の中で優れたサウンドの実現を可能にした
- シューター系のゲームで、敵の声から敵が1体残っているのはわかっても、どこにいるのかは漠然としかわからなかったが、3Dオーディオでは、“どこから聞こえるか”まで示すようになるとのこと
PS5で採用したオーディオのアプローチ
- すべてのプレイヤーに極上のサウンドを届ける
- 数百個単位の高度な音源
- プレゼンス(その場にいる感覚)と位置関係の確立
メニュー画面などのUI(ユーザーインターフェース)
PS4
- ホーム画面で友だちがプレイしているゲームはわかる
- いっしょにマルチプレイに参加するためには、実際にゲームを起動し、どのようなミッションをプレイしているかをゲーム内で確認する必要がある
PS5
- 友だちがゲーム中のどの部分をプレイしているかが、ホーム画面でわかるように
- マルチプレイにスムーズに参加できるように、画面の遷移などが少なくなる
- シングルプレイのゲームも、これから挑む部分などが起動前にわかり、快適に遊べるようになる予定
コントローラー
名称
- DualSense(デュアルセンス)
形状
- "SHARE"ボタンに代わり、"Create(クリエイト)"ボタンを搭載
- クリエイトボタンでは、自身のゲームプレイをもとに動画・画像コンテンツを制作したり、世界に向けてライブ配信したりできる
- コントローラーにマイクを内蔵し、ヘッドセットがなくても気軽にフレンドとチャットできる
- コントローラー上のミュートボタンで、会話のオンオフを簡単にコントロールできる
- 歴代、基本のコントローラーは単色だったが、今回は二色を採用
- DUALSHOCK 4ではコントローラー上部にあったライトバーが、DualSenseではタッチパッドの両脇に配置
ハプティック技術
- 従来の振動技術に代わり、本技術を採用
- たとえば、雨がしとしと降っている様子や、雹(ひょう)が降っている様子などが、コントローラーの触覚を通じてフィードバックされるように
- ゲーム中でプレイヤーが置かれた状況のディテールがよりリアリティーを持って感じられるようになるだろう
アダプティブトリガー
- トリガー(L2・R2)ボタンに抵抗力をプログラムできる(たとえば、弓を引くアクションを行う場合は弓がしなる感触が伝わり、レースゲームの場合はアクセルの抵抗までが再現され、より臨場感が高まる)
- 最初は抵抗力が強かった弓が、主人公のレベルが上がって抵抗力が下がる(=筋力が上がる)ことを実感するような設計も可能に
- 用いる銃によって抵抗力が変化し、銃の種類の違いを実感するような作りも可能になる
- トリガーを押す/押さないだけでなく、“少しだけ押す”といった操作が、より深いゲーム体験を可能になるはず
USB端子
USB Type-Cが採用される。
周辺機器
PULSE 3Dワイヤレスヘッドセット
3Dオーディオ対応。デュアルノイズキャンセリングマイク搭載。USB Type-Cの充電に対応し、クリアな音質でパーティーチャットが楽しめる。マイクのミュートや主音量の操作、ゲーム内オーディオとボイスチャットの音声ミックス調整が、ゲームをプレイしながら簡単に操作可能。
HDカメラ
ゲームプレイとともにプレイヤーを高画質で配信するデュアル1080pカメラ採用。PS5本体に搭載された背景除去ツールと組み合わせて、プレイヤーの顔のまわりを切り抜いてゲームプレイ映像に合成したり、グリーンバックを使用することで背景を完全に透過したりできる。
メディアリモコン
内蔵マイクを搭載し、映画やストリーミングサービスのより手軽な操作が可能。再生、一時停止、早送り、早戻しボタンを搭載し、メディアをすばやく操作できる。対応するテレビの音量調整や電源の入切も可能。
デュアルセンス充電スタンド
ワイヤレスコントローラーを2つ同時に充電できる充電スタンド。PS5とデュアルセンスをUSBケーブル type-Cで接続した場合と同等の早さで充電が可能。
物理メディア
- Ultra HD Blu-ray
- ゲームディスクとしての容量は100GBに
互換性
PS4
互換性あり。
PS5では、後方互換性を最初からチップにまとめることで、PS3のときのような費用上昇にはつながらない。現時点でもPS4の後方互換性はかなり高いレベルで達成できているという(※)。
PS5で後方互換性のあるPS4のゲームをプレイする場合、PS4と比べてフレームレートの安定や向上、場合によっては高い解像度で楽しめるようになるという。ただし、ゲームによっては開発者による調整が必要な場合があるため、タイトルごとに細かな検証を行っているそうだ。
※“PlayStaion.Blog”によると、PS4でもっともプレイ時間の長い上位100タイトルでほぼすべてのタイトルが発売時にPS5上でスムーズに動作するであろうことが確認できたとのこと。また、現在は数百のゲームを検証しており、発売に向けてさらに数千のゲームの検証を行う準備を進めているという。
PS VR
互換性あり。
ローンチタイトル
- 『Godfall』(Gearbox Software)
- 『ASTRO's PLAYROOM(アストロ プレイルーム)』
対応ソフト
SIEが販売する、SIEワールドワイド・スタジオおよびパートナー会社制作のPS5タイトル。
- Astro’s Playroom (JAPAN スタジオ)
- デモンズソウル (Bluepoint Games / JAPAN スタジオ)
- Destruction All Stars (Lucid Games / XDEV)
- グランツーリスモ7 (ポリフォニー・デジタル)
- ホライゾン 禁じられた西部 (Guerrilla Games)
- Marvel’s Spider-Man Miles Morales (Insomniac Games)
- ラチェット・アンド・クランク:リフトアパート (Insomniac Games)
- Returnal (Housemarque / XDEV)
- Sackboy A Big Adventure (Sumo Digital / XDEV)
ソフトウェアメーカー各社のPS5タイトル。
- アサシン クリード ヴァルハラ(ユービーアイソフト)
- Bugsnax (Young Horses)
- Control(Remedy Entertainment)
- DEATHLOOP (Bethesda)
- Ghostwire: Tokyo (Bethesda)
- Godfall (Gearbox Publishing / Counterplay Games)
- Goodbye Volcano High (KO-OP)
- グランド・セフト・オート V 、GTAオンライン (Rockstar Games)
- ヒットマン3 (IO Interactive)
- JETT : The Far Shore (Superbrothers)
- Kena: Bridge of the Spirits (Ember Lab)
- Little Devil Inside (Neostream Interactive)
- NBA 2K21 (2K, Visual Concepts)
- Oddworld Soulstorm (Oddworld Inhabitant)
- Outriders(スクウェア・エニックス)
- Pragmata (カプコン)
- Project Athia(スクウェア・エニックス/ルミナス・プロダクションズ)
- バイオハザード ヴィレッジ(バイオ8) (カプコン)
- スカーレットネクサス(バンダイナムコエンターテインメント)
- Solar Ash (Annapurna Interactive / Heart Machine)
- Stray (Annapurna / Blue Twelve Studio)
- Tribes of Midgard (Gearbox Publishing / Norsfell)
- The Pathless (Annapurna Interactive / Giant Squid)
※掲載しているタイトルは原題。また、タイトルの一部は仮称。タイトルは国・地域によって異なる場合がある。