世界大会のいまと今後の展望は?

 2016年4月8、9日、ポーランドの首都ワルシャワ郊外にあるイベント施設“Torwar”にて、ウォーゲーミング『World of Tanks』の世界一を決める大会“Wargaming.net League 2016 Grand Finals”(通称“The Grand Finals 2016”)が開催。ここでは、会期に合わせて行われたWargaming.netのキーパーソンへのインタビューから、Head of Global Competitive Gamingのモハメド・ファダル氏と、Head of Offline Competitive Gamingのアレクセイ・クズべツォフ氏への取材の模様を紹介する。
※合同インタビューをもとに記事を再構成しています。

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今後は複数のゲームで世界大会を開催したい

Wargaming.net Head of Global Competitive Gaming
モハメド・ファダル氏

『World of Tanks』の大会では今後15対15を導入する “The Grand Finals 2016”を担当するふたりのキーパーソンに聞く_02

――まずはモハメドさんのお立場を教えてください。

モハメド 私はモハメド・ファダル。みんなからは“モー”と呼ばれています。基本的に、eスポーツの部分を作ったり、“最初にゲームに入って見るもの”をおもに作っています。

――開催に向けて、どういった思いで準備されていたのですか?

モハメド これが3回目の“The Grand Finals”となりますので、過去2回で培ってきた知識や経験を活かして、さらによいものにすべく努力してきました。その成果として、長年の夢だったティアXを今回から実装できました。ティアXの実装は、私たちのチームはもちろん、Wargaming.netにとっても誇りに思っています。

――それだけ、ティアXの実装は難しかったのですか?

モハメド バランス調整が難しかったんです。マップや戦車のバランス、戦術や戦略などが凝り固まりやすかったんですね。高ティアの車両はヒットポイントが高く攻撃力も高いので、当初は待ち伏せの戦術が多く取られていました。ですので、マップを作り直したり、トーナメントで使用するマップに制限をかけたり、さらにはさまざまなルール変更をすることで、ようやくキャンピング(待ち伏せ)や同じ車両を使うケースが減っていきました。見ていて、とても楽しいものになってきたんです。ルールやレギュレーションの変更によって、どうすれば選手たちや見ている方たちも楽しめる戦いになるかがわかってきました。今回、ティアXを導入することができて、60%以上の方々が喜んでくださっているというリサーチ結果が出ました。視聴者も伸びています。とにもかくにも私たちが成功を実感しているのは、試合にあたって、いつも同じ戦車を使っているというわけではなくて、チームによって毎試合違う戦車が使われているということです。

――大会をさらに大きくしていくうえで、どのようなプランを思い描いているのですか?

モハメド 今後より多くの方に楽しんでいただくために、さらなる秘策を練っています。そのうちのプランのひとつとして、現在7対7で行っているeスポーツでの試合のルールを、15対15に変更することを考えています。いままでは、eスポーツというのは、一部の頂点のプロプレイヤーのための特別の競技として考えていたので、ふだんとは違う7対7にして、車両やルールにも制限を設けた特別な形式で運営していました。ただ、実際にやってみたところ、“特別なものを作る必要はなかった”ということがわかったんです。15対15にすることで、ふだんから『World of Tanks』を遊んでいるプレイヤーと、同じ条件でプロの方が試合をする。7対7という特殊な状況をなくして、一般のプレイヤーの方も同じ気持ちで同じことができるようにしたいと考えています。

――15対15にするとプロプレイヤーにとっては、選手をたくさん集めないといけなかったりして、より負担が増えるように思うのですが、その点はいかがですか?

モハメド 7対7から15対15にすることで、たしかにいままで選手を集めるのに苦労していたチームにとっては、よりたいへんになるかと思います。とはいえ、実際に“Wargaming League”に参加されているプレイヤーの方々は、もともとクランに参加されていた方がほとんどです。『World of Tanks』にはさまざまなクランがありまして、最大で100人まで所属することができます。そういったクランが『World of Tanks』内にはたくさんあります。ですので、eスポーツのためだけにチームを作るのではなくて、クランの方々が、“Wargaming League”や“The Grand Finals”で頂点を目指す。そういった夢を持ってほしいということで、15対15を考えています。

――ちょっと意地悪な質問ですが……7対7から15対15になることで、受け取る賞金も減るわけで、もっと賞金を増やしてほしいという声もあがるかとは思うのですが……。

モハメド 確かに15対15になったら、ひとりあたりが受け取る賞金の額は減るかもしれません。ただ、私たちとしても、これを来年には実現したいと考えていますので、この大会が終わり次第さまざまな調整をしたいと思っています。賞金だけではなく、どうやったら選手たちが快適にプレイできるかや、見ている人たちがどうやったらわかりやすく見られるかというのもありますので、さまざまな要因を考えていきたいですね。賞金だけではなくて、実際にその選手たちに何が求められるかというのも考えています。単純に賞金額を増やすということもあるかもしれませんが、それ以外にもやりかたはあるはずです。いま現在もさまざまなパートナーさんにも協力していただいていますが、パートナーの方ともどういったことができるか話をしていきたいです。eスポーツ自体が成長するにあたり、オンラインで配信している映像などの視聴者も成長すれば、そのぶんパートナーの方も興味を持っていただけますし、プロプレイヤーの方が持っているスポンサーシップにも大きく影響していきます。単純に大会の賞金が増える増えないに関わらず、それ以外に得るものがたくさんある可能性があるので、さまざまな用途を今後検討していって、調整していきたいです。

――試合はメインステージとバックステージの両方で開催されています。バックステージで行われる試合は、配信はあるのですが、会場では見ることができません。それが極めて残念なのですが……。

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▲こちらが初日のスケジュール。メインステージとバックステージで組まれている。

モハメド もちろん、それは私たちにとっても懸案事項ではあります。この大会を実施するにあたって、総当り制でチームを戦わせたいと思っていますので、そうなると非常に長いイベントになってしまいます。今回のイベントでも、メインステージとバックステージで試合を分けても、2日間で開催しないといけないくらい試合数が多いわけです。ネット上ではメインステージとバックステージの試合は両方見られるのですが、現場で紹介する場合は、時間の制限などがあって難しいというのが現状です。今後、いい解決策が出ればそれを採用したいですが、それがないとこのままでいく可能性が高いです。

――今回3位決定戦もバックステージで行われたのですが、“選手の名誉”ということを考えても、来場者の前でやってあげてもよかったかと思いますが……。

モハメド おっしゃることは理解できます。私たちとしては今回“The Grand Finals 2016”に参加されているチーム全員均等に、最低でも1回はメインステージでプレイできるように、ということを考慮して運営しています。仮にすべての試合をメインステージでやろうとした場合、正直、8~9時間では足らず、24時間ずっとやらないといけないことになってしまう。それだと会場に来られている方もたいへんですし、選手の方々もたいへんです。本当にメインのところだけを見せるという意味であれば、ほかの大会がやっているように決勝戦だけオフラインでやって、それ以外はすべてオンラインで……ということになってしまうかと思うのですが、私たちとしては、この“The Grand Finals 2016”に勝ち上がってきたプレイヤーにすべて同じ経験というのを提供したいので、今回ローテーションでメインステージとバックステージとで分けています。
 私たちは、私たちのゲームに対して、真剣にプレイされているプレイヤーの方々を大事に思っているので、こういう方式を取っています。ほかであれば、予選や準決勝などはすべてオンライン上のみでやり、最終的に勝ち上がった2チームなどを現場に呼んで、短期間でオンラインの配信とオフラインの大会をやったりしていますが、私たちとしては、すべてのプレイヤーに感謝の気持ちとして、120人以上のプレイヤーをこの地に呼んで、最低1回は必ずステージで皆さんに同じ体験をしてもらって興奮を分かち合えるようにしたいとの判断から、現状のスタイルで運営しています。

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※オフィシャル写真より

――“The Grand Finals”が将来的に大きくなったときに、ふたつのステージにお客さんを入れて行き来をさせるなんてことは考えていたりしますか?

モハメド 選択肢としてはありかもしれませんが、ふたつあるとお客様がどっちに行けばいいか迷うでしょうし、プレイされている選手にしても、観客を分けるのはどうかという反対意見も出るかと思います。場所によっては、そういうことが可能な場所を探さないといけないでしょうし。たとえば、フットボールスタジアムをふたつに分けて、同じ日の同じ時間帯に試合をするということは、世界でもそうそうないことなのかなと。お客様がどちらにいくかというのを、わざわざ分けるというのはあまりいい解決策ではないと考えています。ただ、より多くの方々を満足させる……ということでは、アプローチは非常にいいと思います。

――今回『World of Warships』のエキシビションマッチが開催されますね。

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モハメド もちろん“コンペティティブゲーミング”という意味には、私たちはすべてのタイトルにおいてeスポーツの可能性というものを見ています。今回のエキシビションマッチはそのテストケースとなります。『World of Warships』の開発陣もこちらに来ておりますので、これを実際に見て、“どういったことができるか?”や“どういった改良が必要か?”ということを考えながら、実際にイベントをやっていく形になっています。『World of Warships』というゲームは非常に高いポテンシャルを秘めていて、なおかつ視聴者にも、eスポーツとしては非常に盛り上がりのある、興奮できるゲームだと考えています。将来的には今回の経験を活かして、いずれeスポーツとして作り上げていきたいと思っています。

――『World of Tanks』と同じように、将来的には世界大会を開くことも視野に入れている?

モハメド 将来的には、『World of Tanks』だけではなくて、『World of Warships』や『World of Tanks Blitz』など、さまざまなタイトルを組み合わせた“The Grand Finals”を開催したいですね。オリンピックのような各タイトルの選手たちが集まってくるような、そんなすばらしい大会に育て上げたいです。

――“コンペティティブゲーミング”という点で言えば、『League of Legends』という巨人がいますが、どのように見ていますか?

モハメド eスポーツのすばらしいところは、敵対心を持つ必要がないということだと思っています。なぜかというと、『League of Legends』は『League of Legends』のユーザーさんがいますし、そもそも私たちのゲームは『League of Legends』とはまったく違います。ファン層がそもそもからして異なりますので、両者が敵対したりすることはないですし、私たちとしてはともに成長していきたいと思っています。『League of Legends』の大会などに私も招待されたりしますし、逆に私どもの大会に『League of Legends』のスタッフの方をお招きもしています。お互いに知識や経験を共有して、よりこのeスポーツを育てていきたいですね。eスポーツを育てることが双方の利益にもつながりますし、全世界的にもeスポーツが認知されることで、より一層の成長になると思います。

――『League of Legends』は北米とアジアでとくに強みを持っていますが、『World of Tanks』がさらにこれらの地域で大きく展開するにあたっての秘策は?

モハメド やはりそこで、さきほどお伝えした15対15の導入が、北米での成長において、大きな助けになると思います。なぜかというと、私は子どものころにラグビーをしていたのですが、プロのラグビー選手の試合と、まったく相違がなかったんですね。それで、いまラグビーをがんばることで、いずれはプロになれるかもしれない……そういう夢を持つことができる。それと同じで、実際にゲームでも自分たちがふだんでも遊んでいるものがプロの世界で同じルールで、同じ環境だったりすれば、より一層将来的に夢を持ちやすかったり、目標としやすい環境になると思います。各地域でも、特定の地域だけに力を入れるわけではなくて、全体的に全世界で協力しあって、育てていきたいです。

オフラインイベントは今後もどんどん増やしていきたい

Wargaming.net Head of Offline Competitive Gaming
アレクセイ・クズベツォフ氏

『World of Tanks』の大会では今後15対15を導入する “The Grand Finals 2016”を担当するふたりのキーパーソンに聞く_01

――まずは、Wargaming.netでのお立場を教えてください。

アレクセイ オフライン系のイベントの責任者です。“The Grand Finals”や“Wargaming League”を始めさまざまなオフラインの大会を取り仕切っています。パートナーさんとの交渉や提携なども担当しています。

――どのような意図で今回のルールを設定されたのですか?

アレクセイ ルールやレギュレーションなどは、つねに見直しを行っていまして、プレイヤーや視聴者の皆さんにいちばん楽しんでいただけるフォーマットを探して、日々変えていっています。そのなかでも、今回ティアXに変わったことによって、視聴時間も50~60%ほど上昇しておりますので、この変更を加えたことによって、以前よりも楽しんでいただけているという結果が出たと思っています。

――プレイヤーのティアXに対する反響はいかがですか?

アレクセイ 以前に7対7の42ポイント制から7対7の56ポイント制への変更があったときに、プレイヤーの方々からは「ティア7、8限定ではなくて、ティアXも使用できるように、68ポイント制はやらないのか」という声もじつは上がっていました。そういった声を考慮した結果、今回ティアXを立ち上げました。さまざまなテストを行いましたが、半分以上の方がティアXのルールを楽しんでいたので、最終的にこのルールを実装するに至っています。

――今年の3月14日に実装されたばかりの“アップデート9.14”が、早くも大会に導入されたことに驚いたのですが。

アレクセイ 今回、大会に“9.14”という新しい物理エンジンを導入したのは、ひとつには“お披露目”という意味合いもあります。この大会によって、プロのプレイヤーがプレイされているのを多くの方々が実際に見て、物理エンジンをどのようにして使用しているか、どのような戦術や戦略が生まれるかというのを、実際にプロのレベルで見られるように……との狙いがありました。

――実装から大会までひと月なかったのですが、プレイヤーのあいだに、とまどいはなかったのですか?

アレクセイ 実装される2ヵ月前くらいから選手の皆さんにはテストをしていただいていたので、彼らが新しい物理エンジンにとまどったり、準備ができなかったということはないと思います。

――現在『World of Tanks』のゲームバランスについては、どのように捉えていますか?

アレクセイ バランスという点に関していえば、現在問題があるとは思っていません。どちらかというと当社のゲームはバランスというのは私たちが作るものではなくて、プレイヤーの方々が考えて作るものです。たとえば、“ランダムバトル”をあまり好ましく思っていない方がいたとして、自分たちの力で試合を動かしたいという方は、お友だちを集めたり、チームを作ったりして小隊を組んだりしています。“チームバトル”や“ランクドバトル”といったさまざまなゲームモードもありますので、そういった形で自分たちのやりたいこととバランスの調整というのを行えるようなゲームデザインになっています。
 また、私個人としてもさまざまな車両を使っていますが、自分が得意な車両、不得意な車両があります。得意な車両を使っても毎回勝てるわけでもなく、勝つときもあれば、負けるときもあります。自分の波のようなものがあるので、そういう“波”を感じさせるということは、バランスがよく取れているということではないかと判断しています。

『World of Tanks』の大会では今後15対15を導入する “The Grand Finals 2016”を担当するふたりのキーパーソンに聞く_05
※オフィシャル写真より

――オフラインイベントについてお聞かせください。いま世界中で『World of Tanks』関連のオフラインイベントがたくさん開催されていますが、「自分のレベルではどの大会に参加すればいいんだろう?」というのが、わかりにくく思います。そのあたりの調整は、ユーザーや視聴者にどのように発信していくのですか?

アレクセイ もちろん、そういったコンテンツの簡略化、より簡単に申し込みや検索ができるというのは私たちがつねに目標としているところです。いま現在は、トーナメントマネージメントシステム(TMS)というものを作ったり、専用のポータルページを制作中です。そういったものを見ることによって、世界中のさまざまなトーナメントやフィルター機能などを使って、自分がどういったものを求めているのかをすぐに見つけられるようにできたり、管理しやすいようにできる方向で進めています。また、“Wargaming League”などに参加される方は、いまはブロンズやシルバーという申し込みをしないといけないのですが、これをゲーム内の“ランクドバトル”に組み込むことによって、いままでよりもプレイヤーがより簡単に“Wargaming League”に参加できるようにしたいと思っています。“ランクドバトル”に組み込むことによって、いま以上にマッチングの時間が早くなって、チーム数が増えて快適にプレイしやすくなるようにしたいですね。

――昨年日本で“The Pacific Rumble”が開催されましたが、日本におけるeスポーツの盛り上がりぶりをどのように感じましたか? 今後アジア地域で大会が頻繁に開催される可能性は?

アレクセイ “The Pacific Rumble”を日本で開催したのは、これまで『World of Tanks』では日本で大きなオフラインイベントを実施したことがなかったので、日本でeスポーツがどれくらい受け入れられるかを確認するという意図がありました。今後のアジアでの大会の可能性についてですが、もちろん、私たちとしても、日本やアジアを始め、さまざまな地域でオフラインイベントを実施したいです。たとえばですが、日本でシーズンファイナルをやってみたいとも思っているのですが、日本はコストの面でなかなか高いので……。それをいかにして解決するかということで、さまざまなパートナー様とお話したり、各リージョンのオフィスで相談をしていたりします。私たちとしては今後大会を増やしたいと思っているので、こういったネックとなるポイントを順次解決していくつもりでいます。

――少し細かい質問になるのですが、先日行われた試合で、Na’Viが車両を横倒しにして、拠点の防衛をする戦術を行っていました。あれはルール的に適性なのですか? それとも少し問題視しているのですか?

アレクセイ 現時点では問題視しておりません。むしろ、私たちが思いつかなかったあのような戦術をプレイヤーの方々が考えついて、こういった大会で実際に披露するというのはすばらしいことだと思います。ただ、もしこれがトーナメントやゲームのバランスを崩壊させるくらい影響力があった場合は、もしかしたら、将来的にはレギュレーションの変更などはあるかもしれません。とはいえ、現時点では私としては、ああいうおもしろいプレイを見られたことを、とても喜んでいます。

――今回のクォーターファイナルに残ったチームを見ても、CIS(ロシア圏)とEU勢が強いように思います。強いチームが同じサーバーに集まって、それぞれ研究し合っているのも一因かと思うのですが、アジアなどとの実力差はなかなか縮まらないように思います。実力差をなくすためにも、ほかのサーバーのチームどうしの交流戦などを期待したいのですが……。

アレクセイ もちろん、その問題は私たちも認識しております。たとえば、上達したい方々に専用のアカウントを提供して、すべてのサーバーですべての車両が使えるようになるといった、練習のためのアカウントを用意したり……といったことも考えています。さらには、ピング(安定性)やラグの問題もあるので、中間になるようなVPNを探したりもしているのですが、技術的にも難しいので、どのような解決策があるかをつねに協議しているところです。また、それら以外にも、さきほどお話したTMSのように、よりプレイヤーの方々がトーナメントやeスポーツのオフラインイベントなどに参加しやすくなる環境を作っていくことが大事だと思っています。これを作ることによって協議に参加する人たちが増え、チームが増え、自然とレベルが上がっていくのではないかと期待しています。

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