夏真っ盛りの2018年7月から始まった“第4回スプラトゥーン甲子園”地区大会も、いよいよラスト。季節はすっかり冬を迎える中、トリを務めるのは北海道地区大会(場所:北海道札幌市 サッポロファクトリーホール)だ。震災による延期を経て迎えた今大会、当日の最低気温は-9度(!)というすさまじい寒さだったのだが、イカたちの活気はまさに寒さを吹き飛ばす勢い。スゴウデ&クセモノ勢ぞろいで、最終戦にふさわしい盛り上がりを見せた。本記事では、その模様をたっぷりとリポートしていこう。大会の概要は「第4回スプラトゥーン甲子園」公式サイト(http://site.nicovideo.jp/splatoon2019/index.html)でチェック! 過去の大会リポートも合わせて読んでほしい。
これまでの地区大会リポート
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また、今年もスプラトゥーン甲子園の公式ファンブック制作が決定! 現地リポートや出場全チーム名鑑、優勝チームのインタビューなどを掲載予定だ。2019年春発売予定、乞うご期待!
これぞ甲子園! 強豪がテクニックをぶつけ合い、イカしたネタもバンバン飛び出す激動の1日!
今大会の舞台となったサッポロファクトリーホールは、ゆったりとした空間の広がるイベントスペース。イスもセッティングされて観戦しやすい環境ではあったのだが、イカんせん大会当日は非常に寒く、自宅で中継観戦というヒトも多いのでは……と思われた。しかし、そんな予想は杞憂で、開場直後から、この日を待っていたヒトたちが続々と集結。立ち見も含めて満員の中、開幕を迎えることとなった。
12月5日のアップデートを経て迎えた今大会。新たなギアパワー“メイン性能アップ”や新ブキ8種の採用具合が気になるところだったが、編成をガラリと変えるというよりは、チームに必要なものをピンポイントで取り入れていた模様。数は多くなかったものの、クーゲルシュライバー・ヒューやエクスプロッシャーカスタムなどが活躍を見せていた。
参加チームはと言うと、第4回甲子園の中でも屈指の濃い面々が揃った。最初に観客を賑わせたのが、ブキ愛に満ちたこだわりの編成だ。“ダイナモ復権委員会”は、ダイナモローラー、ダイナモローラーテスラ×2、ダイナモローラーベッチューというダイナモ4人編成でバトル。メンバーの中には、第1回スプラトゥーン甲子園で九州地区の初代王者に輝いた“.Regen”のメンバーも入っていた。そして、“Magic”は、ひとり使うだけでも珍しいスクイックリン4人編成で勝負。スクイックリンα×2、スクイックリンβ×2で戦った。
ともに上位進出はならなかったものの、ネタとしての編成ではなく、本気で挑んていただけに、キラリと光るテクニックを見せるたびに会場は大盛り上がり。決勝戦に引けをとらない拍手と歓声が起こるのだった。
コスチューム系では、おちばシューターをモチーフにした“マンダの流星群は強い”や、ファミリーでサーモンランのコスプレをして登場した“ちょろんず”などが注目を集める。ほかにも存在感が薄いメンバーと言いつつ、勝利を重ねてしっかりとその存在をアピールした“存在感C-”や、イラストのクセが強い“ちょっとクリーニング行ってくる”など、名前が印象に残るチームも多かった。
トーナメントが公開された時点でもっとも注目度が高かったのは、なんと言っても“ばぼにゃんず†”だ。同一メンバーで北海道地区大会2連覇を達成している“ばぼにゃんず†”は、今回も勝って3連覇をと意気込みは十分。スプラマニューバーベッチューやシャープマーカーネオなど、現在の環境に合わせた編成で盤石の戦いぶりを見せ、順調に3回戦までを勝ち抜いていった。しかし、4回戦で“四神乱舞”と激突すると、接戦の末に敗北。3枚目のユニフォームを獲得するには至らず、涙を飲むこととなった。
地区大会のラストを飾るにふさわしい、にぎやかかつ名勝負続出のトーナメントを勝ち上がり、準決勝へと進んだのは“IKC”と“四神乱舞”。そして“cherry blossom”と“サンバMMM”だった。
準決勝第1試合は、“IKC”対“四神乱舞”。激戦区のBブロックを勝ち抜き、勢いのある“四神乱舞”に“IKC”がどう立ち向かうかが注目された。1戦目のステージはハコフグ倉庫。開始早々“四神乱舞”のホクサイ・ベッチューが前線へ上がると、スペシャルが溜まり次第、即ウルトラハンコを発動。これを振りながら攻め込むと、味方もあとに続いて周囲を固めて中央をキープする。“IKC”はなかなか前に出られない状況となるが、中盤以降はイカスフィアやバブルランチャーを使って打開を試みる。しかし、防衛力にも優れる“四神乱舞”のホクサイ・ベッチューがイカスフィアを止めたり、バブルランチャーを割ったりと、突破を許さない。“IKC”も相手をマークし、ウルトラハンコを素早く止めるなどして崩しにかかるが、ペースを握るには至らず。序盤から終始優勢を保った“四神乱舞”が1本先取する。
2戦目のステージはスメーシーワールド。ここでは“IKC”が序盤の主導権を握る。アメフラシとバブルランチャーを使いつつ前線を上げていき、相手のホクサイを暴れさせないよう、しっかりとマークしていた。しかし、“四神乱舞”は自分たちの戦いかたを守り、決して焦らない。ホクサイが注意を引きつけたところを仲間が叩いたほか、クーゲルシュライバー・ヒューの後方射撃やN-ZAP85のインクアーマーの支援を的確に決め、しだいに有利な状況を作っていく。ジェットパックふたりによる射撃も効果を発揮し、中盤以降は一気に攻撃的に。地力の強さを見せて“四神乱舞”が連勝で決勝へと進んだ。
なお、惜しくも敗れた“IKC”のチーム名は、何かの頭文字とのこと。これまでの勝利後のインタビューで「つぎ勝ったら教えます」、「ここまで来たら優勝したときに発表」と言い続けてきたのだが、ここで去ることになり、とうとうチーム名の真実は謎のままに……気になる。
準決勝第2試合は、“cherry blossom”対“サンバMMM”。1戦目のステージはショッツル鉱山。“cherry blossom”が序盤に中央を取ると、そこからは両チームの倒し合いに。ベルトコンベア周辺を激しく動き回りながら、ぶつかり合った。比較的優勢だったのが“cherry blossom”で、バケットスロッシャーデコの攻撃やハイパープレッサーでけん制し続け、相手に自分の戦いかたをさせない。“サンバMMM”は、相手よりも多く倒しているものの、攻め上がれないまま時間が過ぎていく。しかも終盤、スペシャルを溜めたところで倒されてしまい、なかなか打開できず。この接戦は“cherry blossom”が勝利した。
2戦目のステージは海女美術大学。“cherry blossom”はクーゲルシュライバー・ヒュー、“サンバMMM”はハイドラントカスタムと、互いに長射程ブキを採用して試合が始まった。序盤から中央の取り合いとなるが、有利な状況を作ったのは“サンバMMM”だ。ハイドラントカスタムが高台から射撃を続け、相手をけん制しつつ注意を引きつけると、そのあいだに味方が前線を上げ、バケットスロッシャーデコなどの攻撃で相手を撃破。“cherry blossom”は回り込んで攻撃を仕掛けるが、うまく連携が決まらないまま各個撃破されてしまう。1戦目から一転し、相手を押さえ込むような戦いを見せた“サンバMMM”が1本取り返した。
3戦目のステージはザトウマーケット。序盤はハイドラントカスタムが相手を連続で倒したことをきっかけに“サンバMMM”が優勢となる。その後もハイドラントカスタムは中央からの攻撃で相手をけん制すると、退くべきところは退く立ち回りを見せる。しぶとく生存することで、味方もこれに続いた。バケットスロッシャーデコどうしの撃ち合いがあったり、お互いに倒れない時間が続いたりと、しばらく拮抗した戦いとなるが、終盤、攻勢に出た“サンバMMM”が押し切って勝利。決勝戦へとコマを進めるのだった。
決勝戦は、“四神乱舞”対“サンバMMM”。1戦目のステージは海女美術大学。序盤は“四神乱舞”が、ホクサイの速攻やスプラスコープの的確な射撃など、個々の活躍で攻めつつ前線を上げていく。中央の取り合いとなった際は、“サンバMMM”が積極的に仕掛けるが、“四神乱舞”は避けるのではなくつぶす戦いかたで、相手の攻撃を跳ね返していく。さらに、相手が見えればすぐ射抜くという“四神乱舞”のスプラスコープの射撃が冴え、“サンバMMM”のハイドラントカスタムに仕事をさせない。N-ZAP85からインクアーマーの援護を受けつつ、ホクサイがメインで激しく攻撃してからジェットパックで仕掛けるという流れも相手の脅威となった。“サンバMMM”は最後の最後で相手3人を倒すが逆転するには時間が足りず、流れを渡さなかった“四神乱舞”が1本先取した。
2戦目のステージはマンタマリア号。ここでも“四神乱舞”のホクサイがいきなりグイグイ上がり、中央で暴れまわる。ほかのメンバーも攻撃の手をゆるめず、クーゲルシュライバー・ヒューのけん制を受けつつ、バケットスロッシャーデコやスプラマニューバーベッチューが絶え間なく攻撃を続けた。“サンバMMM”は反撃の機会を窺い、相手の攻撃に耐えながらしぶとく立ち回るが、容赦ない攻撃に、前に出るチャンスを見いだせない。相手に反撃の機会を与えないまま自分たちのペースで戦い続けた“四神乱舞”が、鮮やかな連勝で優勝を飾った。
北海道地区大会 優勝チーム“四神乱舞”インタビュー
Q:今日、「優勝できるな」と思った瞬間はありましたか?
A:間違いなく“ばぼにゃんず†”さんに勝ったときですね。メンバーもいっそう調子が乗ってきたので、これはいけると思いました。最初は緊張していましたが、Bブロックには強いチームが揃っている中で、1チームずつ倒していくうちに慣れてきて、力を発揮できましたね。
Q:フェスでは、100傑入りもしていると聞きました。
A:はい、全員経験者ですね。とくに、てぃ選手は2傑を2回、N-ZAP85とヒーローブラスターレプリカで取っています。
Q:甲子園に向けて、どのようにブキ編成を決めたのでしょうか?
A:ホクサイという軸を決めてから編成を考えていきました。ホクサイが前線に出て、N-ZAP85がインクアーマーを付け、スクリュースロッシャーネオやクーゲルシュライバー・ヒューが中衛から後衛として動くというのが基本的な戦いかたですね。ホクサイがいると塗りがちょっと弱くなるんですけど、その課題に向き合って調整していったことで、このチームの方向性が見えたと思います。
Q:このチームの強みは、どこだと思いますか?
A:個々の特徴を前面に押し出しているところだと思います。僕(リーダー)のホクサイや、らすく選手のスクリュースロッシャーネオは、そもそも使い手が少ないですし、ぎゃんぐーん選手は、N-ZAP85での援護とバケットスロッシャーデコの攻撃を使い分けられます。そして、てぃ選手は、いろいろなブキを使いこなせて……彼、天才なんですよ。Xパワー2700のブキが6個くらいあって、本当に、マルチの天才です(笑)。
Q:全国決勝への意気込みをお願いします。
A:僕は、去年の全国決勝を客席から見ていました。今回は選手として夢の舞台に立てるので、自分たちの力を発揮して、ひとつずつ勝っていきたいと思います。よろしくお願いします!
見事、北海道地区大会を制した“四神乱舞”は、優勝ユニフォームとともに、2019年1月26日・27日の“闘会議2019”で開催される全国大会への出場権を手に入れた。全国大会でも、個々の役割を徹底したバトルスタイルに注目しよう。“第4回スプラトゥーン甲子園”のつぎの舞台は、誰でも参加可能なオンライン大会だ。2018年12月22日・23日に予選リーグマッチが行われ、各日の上位8チームが、2019年1月13日の代表決定トーナメントで激突する。
予選リーグマッチへのエントリーは12月16日まで受け付け中なので、これまでは見る側だったというヒトも、チャレンジしてみてはイカがだろうか。また、代表決定トーナメントは、ニコニコ生放送の中継があるので、こちらもお見逃しなく!
【ニコニコ生放送】
「第4回スプラトゥーン甲子園」オンライン代表決定トーナメント&各地区大会振返り特番
https://live.nicovideo.jp/watch/lv317002843
北海道地区大会の各試合を観戦し、4回戦からは解説も務めたイカ研究員さんのコメントが到着!
第4回スプラトゥーン甲子園も終盤を迎え、いよいよ最後の地方開催となった北海道地区大会。一面雪に覆われた札幌での開催となったが、会場には選手の他、応援にも多くの方にお越しいただき、氷点下の気温にも負けない熱気に包まれた。
ダイナモローラー4人で構成された「ダイナモ復権委員会」、スクイックリン4人で構成された「Magic」など、個性的なブキ構成のチームが登場し、会場を沸かせていた。また、大会直前のアップデートで追加された、エクスプロッシャーカスタム、オーバーフロッシャーデコなどの新しいブキを、早くも戦略に取り込んでいるチームも見られた。
そんな中、優勝を飾ったのは「四神乱舞」。激戦のブロックを勝ち上がり、前回、前々回と北海道地区大会二連覇を果たしている強豪チーム「ばぼにゃんず†」を僅差で破って、その勢いのまま駒を進め、「サンバMMM」との決勝戦を制した。リーダーのホクサイ、ホクサイベッチューを始め、スクリュースロッシャーネオ、クーゲルシュライバー・ヒューを扱う、特徴的なブキ構成のチームだったが、それ以上に仲間同士の連携が素晴らしかった。
これですべての地区大会が終了した。今年は多くの災害に見舞われ、北海道地区大会も当初の日程を変更しての開催となったが、ここまで来れたのはご参加いただいた選手の皆さんと、会場に応援に駆けつけてくださった皆さん、そしてインターネット越しに声援を送ってくださった皆さんのおかげと厚くお礼を申し上げたい。
残すはオンライン大会のみ。超激戦区からどんなチームが勝ち上がってくるだろうか? そして、全国決勝大会ではどんな熱戦が見られるだろうか?引き続き、スプラトゥーン甲子園にご注目いただきたい。
ニコニコ生放送 タイムシフト
「第4回スプラトゥーン甲子園」北海道地区大会
http://live2.nicovideo.jp/watch/lv316076414