Xbox Live Creators ProgramやBeam、Xbox Game Passなど、今後のXbox OneとWindows 10 PCのアップデート内容をプレビュー【GDC 2017】

会期中に、マイクロソフトよりXbox OneおよびWindows 10 PCのアップデートの詳細をうかがった。

●「今年はXbox Oneにとって重要な年になる」

 2017年2月27日~3月3日(現地時間)、アメリカ・サンフランシスコ モスコーニセンターにて、ゲームクリエイターの技術交流を目的とした世界最大規模のセッション、GDC(ゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス)2017が開催。会期中に、マイクロソフト グループ プロダクトマネージャ ピーター・オルレアン氏よりプレゼンを受ける機会があった。テーマはずばりXbox OneおよびWindows 10 PCのアップデート。ユーザーからのフィードバックを受けて定期的にアップデートを重ねることで進化しているXboxプラットフォームだが、ここ数週間のうちにも最新のアップデートを実施予定だという。今回のプレゼンは、その詳細を明らかにしてくれるというものだ。「今年は私たちにとって重要な年になる」というオルレアン氏の言葉は、Project Scorpio発売のことを指すと思われるが、新ハードのローンチを控えて、それだけ気合いの入ったアップデートと言えるのだろう。以下、具体的な内容を見ていこう。


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■Xbox Live Creators Program

 GDC会期中に発表されたXbox Live Creators Programは、Xbox OneやWindows 10 PC向けゲームをより迅速にリリースできる、クリエイター向けのプログラムだ。クリエイターがXbox Oneでソフトを配信できる仕組みというと、ID@Xboxが想定されるが、このXbox Live Creators Programは、ID@Xboxよりも、さらに気軽にゲームが開発できるようになるとの感触だ。主眼が置かれているのはXbox Liveのソーシャル要素で、サインインやゲームハブなどの基本的な機能をサポート。より短期間かつ低コストで、Xbox Live対応ゲームが作れるようになる。「承認プログラムもID@Xboxよりも早く、より迅速にパブリッシュできます。Xbox Live Creators Programは、Xbox Liveを利用できる以外は、今日のPCでパブリッシュする方法に近いですね」(オルレアン氏)というコメントが、イメージをつかみやすいかもしれない。

 「デベロッパーに柔軟性を提供する」というのが、Xbox Live Creators Programの主旨のようで、同プログラムでは、他社のマルチプレイヤーや購入システムを実装することも可能とのこと(ただし、その場合はPCのみに限定される)。一方で、もしデベロッパーがマルチプレイヤーや、実績、ゲーマーズスコアなどのXbox Liveの機能を使いたいのであれば、ID@Xboxに進むことも可能だという。開発にあたっては専用のSDKが提供されるようだが、Unityのようなミドルウェアも使用できる。「慣れているツールを使って、コンシューマーゲーム機とPCで、世界中の潜在的なゲーム層に向けてパブリッシュできるんです」とオルレアン氏。

 「ID@Xboxにはフル承認の仕組みがあるので、ある意味で“管理されたプログラム”です。ですが、Xbox Live Creators Programは管理されていない。Windows ストアでリリースするのと同じように、ツールを使って自分のアプリを作って、パブリッシュできるんです」(オルレアン氏)という。

 Xbox Live Creators Programは、デベロッパーに対して、とにかく気軽にXbox OneとWindows 10 PC向けにゲームを作ってほしいという、発想から生まれたプログラムのようだ。なお、Xbox Live Creators Program向けの開発キットは3月中にも配布予定で、「ソフトは年内にもパブリッシュされるのでは」(オルレアン氏)とのことだ。

Xbox Live Creators Program説明サイト(英文)


■Game Mode

 Windows 10 PC向けのゲーミング機能を強化するのがGame Mode。こちらは、Windows 10の“Gaming”のチェックボックスで、“Game Mode”をオンにすることで、CPUとGPUをゲームプレイに優先的に割り当てられるという機能。フレームレートが向上するなどゲームのパフォーマンスが向上し、さらに快適にPCゲームが楽しめるようになる。「PC側にはこなすべきタスクがたくさんありますので、システムがオーバーワーク気味のときに、プライオリティーをつけて整理してくれる機能ですね」(オルレアン氏)とのことだ。


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▲Windows 10の“Gaming”を選ぶと”Game Bar”に。“Game Mode”をチェックすることで使えるようになる。

■Beam

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 2016年8月にマイクロソフトがゲームストリーミングサービスのBeamを買収。同サービスをWindows 10 PCおよびXbox Oneでこの春展開することに。Beamの特徴は3つ。まずは遅延がほとんどないこと。通常のストリーミングであれば、いくばくかの遅延があるが、Beamではほぼリアルタイムで見られるという。ふたつめがソフトのダウンロードなどを必要とせずに気軽に楽しめること。

 そして3つめが、これがいちばん大きいかもしれないが、インタラクションの実現。通常、ストリーミングでは一方向になりがちだが、Beamでは双方向のやり取りができる。「チャットはもちろんのこと、照明や音楽について介入できたり、エネミーの数も増やせるんです」とオルレアン氏。「これからデベロッパーの皆さんは、きっと想像もできないようなことをしてくれると期待しています」(オルレアン氏)とのことだ。


■UIまわりのアップデート

 ただいま、Xbox Insider Program向けにいくつか新機能がプレビューで提供されている。そのひとつがガイド機能のリニューアルで、こちらは、ボタンを2回押しただけですぐにスクリーンショットが撮れたり、DVR(動画保存)ができるという便利な機能だ。ちなみに、DVRで保存できる動画は5分から10分に。任意の楽曲をバックグランドミュージックとして使えるシステムの操作も簡単操作になる。いずれも「ユーザーの要望に応えたもの」(オルレアン氏)だ。


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 記者的につぼだったのが“アチーブメントトラッカー”。これは、自分の実績の達成状況や全体での達成率を表示してくれる機能で、「“あと、少しで実績が解除できる”とか、“この実績は2%しか解除されていないから、がんばって達成してみよう”と、がんばる気になれるわけです(笑)」とオルレアン氏。トラッカーは自分の好みでカスタマイズでき、ゲーム中に表示させることもできる模様。実績の達成状況を確認しながらゲームプレイ、といったことも可能に。

 ちなみに、つぎのアップデートからは、ホーム画面もスピード化が図られるようだ。これまでは、ホーム画面に行けば、以前に何をしていたかわかるようになっていたが、その機能を排除。その代わりに、「メニューも速く出てくるようになりますし、アプリのローディングも速くなります」とのことだ。ユーザーの利便性を最優先にしたということだろう。


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■Xbox Game Pass

 最後は、いわゆる月額サービスにあたるXbox Game Pass。既報のとおり、月額9.99ドル支払うことで、Xbox OneとXbox 360向け100タイトルが自由に遊び放題になるというサブスクリプションのサービスだ。100タイトルは固定ではなくて、毎月入れ替えられる。タイトルに関しては、現時点では『Halo 5: Guardians』や『ソウルキャリバーII』、『NBA 2K16』などがラインアップされているが、そのほかに関しては、「現状は発表されているとおりのことしか……」(オルレアン氏)とのこと。一方で、「ローカライズされているタイトルはオリジナルといっしょです」とのコメントも。さらには、「タイトルが出ていない地域もあるので、調整します」とのことだ。Xbox Game Passは、まずは30の地域で展開される予定だ。

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 今回取り上げたさまざまなアップデートは、「早ければすべてひと月以内に実装予定です」(オルレアン氏)とのこと。Xbox Game Passについては、日本マイクロソフトに問い合わせたところ「日本での展開は未定」とのことだが、そのほかの新機能や新たなUIなど日本での展開にも期待したい。