F1ブーム全盛時のあのマシンが! ファン待望のクラシックモードを新設
F1日本グランプリの開催が迫ってきた。ここ数年、毎年このタイミングで発売されるのが、公式データを基に再現されたオフィシャルF1レースゲーム、コードマスターズの『F1』シリーズ最新版だ。今年も2013年10月10日に、プレイステーション3、Xbox 360用『F1 2013』がリリースされる。
今シーズンの最新データへのアップデートはもちろんのこと、新要素の採用により、まったく新しい魅力が備わった『F1 2013』。その最大の特徴が、往年のマシンを操作して伝説のドライバーを相手に戦うことのできる“F1 CLASSICS”だ。ファン待望のモードが、ついに新設された。
登場するのは、日本でF1ブームが巻き起こった1980年代のマシンと伝説のドライバー。F1日本グランプリが鈴鹿サーキットで初開催されたのは1987年のことだが、ちょうどその前後に活躍したマシンを中心に、ウィリアムズFW12、ロータス 100T、フェラーリF187/88Cなど5台が収録されているのがうれしい。またドライバーも、日本人初のF1フル参戦ドライバー・中嶋悟、鈴鹿サーキット初代ウィナーであるゲルハルト・ベルガー、“プロフェッサー”の異名を取った頭脳派のアラン・プロスト、日本のファンから“マンちゃん”と親しまれたナイジェル・マンセルなど、おなじみの10人が名を連ねる。夢の共演の舞台には、懐かしのヘレス(スペイン)とブランズハッチ(イギリス)が用意された。
さらに、有料ダウンロードコンテンツとして、90年代の名車や人気ドライバーを収録した“90年代クラシックパック”、現在はF1が開催されていないコースが収められた“クラシックトラックパック”も配信予定だ。収録コンテンツはいずれも、当時のファンには懐かしく、若いファンでも一度は耳にしたことのある名前なのではないだろうか。
ところで、“F1 CLASSICS”では、当時のレースを表現するためにいろいろな工夫がなされている。たとえば細かいところでは、ピットクルーの服装の描写。現在の耐火スーツにヘルメット着用という格好ではなく、当時主流であったシャツにズボンというユニフォーム姿が描かれている。そして大掛かりなところでは、実車のデータを用いて、マシンの挙動といった走りの要素をはじめ、ステアリングや計器類などの細部まで再現していること。コードマスターズのシニアプロデューサー・大庭将司氏は「F1の場合、古いマシンでもコンストラクター自体や博物館などが保管しているケースが多いので、いまでもデータ取りは可能です。でも、ステアリングが取り外されていたり、エキゾーストノートの取材が難しかったりするため、そうした細部まで再現しようとすると時間がかかるんです」と、開発陣の努力を語ってくれた。
好評の“キャリア”や新規追加の“シナリオモード”で、いまのF1をリアルに体験
一方、今シーズンの最新データでプレイできるのは、実際のF1と同様の流れでグランプリを戦う“キャリアモード”、好きなドライバーとコースを選択してすぐに決勝レースを走れる“グランプリモード”、設定された目標を達成したりゴーストカーとタイムを競ったりする“トライアルモード”、最大16人での対戦が楽しめる“マルチプレイヤーモード”だ。
このうちメインとなるのは、前作でも好評だった“キャリアモード”内の“キャリア”。F1ドライバーとしてフルシーズンを戦い、よい成績を残すことでキャリアアップを目指すモードだ。チームメイトとの競争、移籍先をめぐる駆け引きなど、実際にニュースで報じられているような経験ができる。また、フリー走行、予選、決勝といった、一連のレース・ウィークエンドをフルで体験できるのも大きな特徴なのだが、この度うれしい新機能が追加された。セッション中のデータセーブが可能となり、予選や決勝の途中で中断できるようになったのだ。ちなみに前作では、予選の全セッションや決勝レースの全周回を走り終えるまで、中断することはできなかった。もちろん中断ナシのほうが、時間的にも体力的にもよりリアルな体験ができるワケだが、もはや修行と感じていたプレイヤーも少なくないのでは!?
ユーザーフレンドリーな要素と言えば、チュートリアルモード“ヤングドライバー・テスト”も改良された。操作方法やF1で使える専門用語など、何も知らないところからのスタートでも、より気軽にゲームを始められるようになっている。さらに、クラッシュしてしまったときなどに時間を巻き戻してやり直すことができる“フラッシュバック”、コーナーで自動的に減速してくれるブレーキアシストなど、多彩なアシスト機能が充実。“F1 CLASSICS”のコンテンツに興味を持ち、久々にレースゲームに触れるというプレイヤーを始め、初心者でも遊びやすいように工夫されている。
そのほか、“トライアルモード”内の“シナリオモード”も新しい要素のひとつ。あらかじめ設定された状況下で、試練に挑戦するモードだ。たとえば、新人ドライバーとしてチャレンジできるシナリオには、“F1デビュー戦で、チームメイトよりも上の順位でフィニッシュする”、“後半のピットストップから巻き返し、18位でフィニッシュする”といったものが。テレビのF1中継では、なかなか下位チームや無名のドライバーは映し出されないが、トップ集団以外でも各チーム、各ドライバーがそれぞれの戦いを繰り広げている……そんなF1の真実を垣間見ることができる。
元F1ドライバー・中嶋悟氏からのメッセージ
さて、新旧どちらのレースも楽しめる『F1 2013』の発売に寄せて、元F1ドライバーの中嶋悟氏から、こんなメッセージが贈られた。「僕がF1で好きな部分、それはどんな時代でも変わりません。「よーい、ドン!」で一斉にうわーって競争する、あの様子が一番好きなので、みなさんにも鈴鹿サーキットでの日本グランプリを見ていただけるとうれしいなと思います。で、家に帰ったら『F1 2013』で楽しむのがいいんじゃないでしょうか。僕を先頭にして走っていただければ(笑)」。
“CODEMASTERS RaceNet”への登録でボーナスカーがもらえる
オンラインコミュニティ“CODEMASTERS RaceNet”に会員登録をすると、“F1 CLASSICS”モードで使用できるマシン、1976年の フェラーリ 312 T2が入手可能だ。同マシンは、2014年日本公開予定の映画『RUSH((ラッシュ)』にも描かれている、1976年のF1シーズンにマクラーレンのジェームス・ハントとフェラーリのニキ・ラウダにによってくり広げられた伝説のバトルで、ラウダが使用したもの。ちなみに、“CODEMASTERS RaceNet”は英語ページのみだが、ボーナスカーのためならがんばって辞書を引ける!? 詳しくはサイトをチェック。
(構成・文:ライター/櫛田理子)
[ファミ通.com『F1 2013』アーカイブ]
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※『F1 2013』の発売日が2013年10月10日に決定 中島悟など往年の名ドライバーとレースが楽しめるモードも収録(7月16日)
F1 2013
メーカー | コードマスターズ |
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対応機種 | X360Xbox 360 / PS3プレイステーション3 |
発売日 | 2013年10月10日 |
価格 | 7770円[税込] |
ジャンル | レース |