昔からのF1ファンにもうれしい!

 コードマスターズのプレイステーション3/Xbox 360用ソフト『F1 2013』の最新情報が明らかに。同作に収録される各種モードやスクリーンショット、コースを解説するゲーム映像などが追加公開された。

 まずは、ムービーから紹介。こちら、フェラーリのフェルナンド・アロンソがイタリア・グランプリの開催地、モンツァ・サーキットをフェラーリ F138でドライブするゲーム映像とともに、本作のテクニカル・コンサルタントであり、元F1ドライバーのアンソニー・デビッドソン氏が監修したコース解説を、日本語音声で楽しめる。


 そして、『F1 2013』に新たに搭載されたファン待望のモード“F1 CLASSICS”。このモードでは、往年のマシンで、F1史に名を残す伝説のドライバーを相手に"夢のF1対決"に挑むことができる。ここでは、本モードに収録される4つのサブモードについて詳しくお届けしよう。

『F1 2013』の“F1 CLASSICS”には、往年の名ドライバーや名車が収録_02
『F1 2013』の“F1 CLASSICS”には、往年の名ドライバーや名車が収録_05
▲“F1 CLASSICS”のマンセルとシューマッハ。
▲2013年シーズンの最新マシン。

【“F1 CLASSICS”】

[サブモード]

(1)グランプリ
 マシン、ドライバーとサーキットを選択して、簡単に決勝レースが楽しめるアーケードモード。F1カレンダーの各グランプリの順番を並べ替えたり、最新シーズンのサーキットを追加したりと、カスタマイズすることもできる。

(2)タイムトライアル
 マシンやサーキット、天候を選択し、ゴーストカーなどとタイムを競うモード。オフラインでは自己ベストに挑戦する。

(3)タイムアタック
 好みのサーキットを選択し、天候などの設定された条件の下、異なるタイムが設定されている3種類のゴーストカーに挑戦するモード。ゴーストカーに勝利すると、メダルを獲得することができる。

(4)シナリオモード
 さまざまなシチュエーションを想定したシナリオに挑戦するモード。3種類の難易度から選択できる。プレイヤーは、サーキット、マシン、予選順位、天候などの条件が提示された中で、目標の達成を目指して戦う。

[当時の雰囲気がたっぷり楽しめる]
 “F1 CLASSICS”では、当時のレースの雰囲気を再現するためにあらゆる工夫が施されている。
・当時のテレビ放送の色味を再現するカラーフィルターを使用したレースシーン
・各マシンの計器類やドライバー視点のコックピット内
・各マシンの操作感や挙動
・ガレージやピットクルーの服装
などなど…

 2013年シーズンのマシンと乗り比べることで、操作時の感触やドライバー視点からの視野の大きな違いを感じられる。

[登場する往年の名ドライバー]

・アラン・ジョーンズ
1975年にF1デビューし、通算12勝を挙げた、オーストラリア出身のドライバー。マーク・ウェバーが登場するまで、オーストラリア人最後のF1ウイナーだった。80年にウィリアムズのマシンを駆ってチャンピオンに輝き、ウィリアムズ最初の栄光を担った。86年を最後にF1を引退。

・アラン・プロスト
教授(プロフェッサー)の愛称でお馴染みのフランス人ドライバー。日本人にはアイルトン・セナの“敵役”としてのイメージが強い。1985年を皮切りに、86年、89年、93年と合計4回のチャンピオンを獲得。歴代2位となる通算51勝を挙げた。シューマッハに抜かれるまで、最多勝利数記録を持っていた人物。

・ナイジェル・マンセル
1980年にロータスよりデビュー。ウィリアムズに移籍後の85年に初優勝し、トップドライバーの仲間入りを果たす。1992年に最強FW14Bを手に入れ、圧倒的強さでシーズンを制圧。翌年はアメリカでCARTチャンピオンに。セナの死後、ウィリアムズで代役を務め、勝利を収めた。

デイモン・ヒル
1996年のF1チャンピオンに輝いた英国出身のF1ドライバー。父親グラハムもF1チャンピオンであり、揃ってF1の頂点を極めた唯一の親子である。王座獲得翌年に弱小アロウズ・ヤマハに移籍し、ハンガリー・グランプリであわや優勝という活躍を見せた。また98年には、ジョーダンにチーム初優勝をもたらした。

・マリオ・アンドレッティ
アメリカの伝説的ドライバー。1968年のロータスよりF1デビュー。71年に初優勝を遂げ、78年にはF1王座獲得。インディ王者でもある。息子マイケル(CART王者。93年F1参戦。現インディカーチームオーナー)、孫マルコ(現役インディカードライバー)と共にレース一家として知られる。

・エマーソン・フィッティパルディ
ブラジル人初のF1チャンピオン。1972年と74年の2回にわたり、王座を獲得。76年からは兄のウィルソンが運営するフィッティパルディに移籍するが、以降1勝もできなかった。F1引退後はCARTに挑戦し、チャンピオンに。兄ウィルソン、甥のクリスチャンもF1参戦経験を持つ。

・中嶋悟
日本人初のF1フル参戦ドライバー。全日本F2や国際F3000 などで活躍した後、1987年にロータス・ホンダよりデビュー。91年に引退した。1989年雨のオーストラリア・グランプリで日本人初のファステストラップを記録。息子の一貴と大祐の兄弟もレーシングドライバー。

ミカ・ハッキネン
1991年F1デビュー。93年にマクラーレン入りするも、チーム離脱を撤回したアイルトン・セナにシートを奪われ出場機会を失う。しかしマイケル・アンドレッティの離脱と共にシート確保。才能は有望視されるも、初勝利は97年最終戦。以降、引退までに20勝を挙げる。98、99年のチャンピオン。

ゲルハルト・ベルガー
1984年デビューのオーストリア出身のF1ドライバー。ベネトン、フェラーリ、マクラーレンで計10勝を収める。87年鈴鹿初開催の日本グランプリ、88年マクラーレン全勝を阻止したイタリア、アイルトン・セナに最終周でトップを譲られた91年鈴鹿、ホンダ第二期最終レースのオーストラリアなど、印象的な勝利が多い。

ミハエル・シューマッハ
ドイツ出身で、史上最高のF1ドライバー。1991年のベルギー・グランプリでジョーダンよりデビュー。次戦からベネトンに移籍し、翌年ベルギーで初優勝。94年には初のチャンピオン獲得し翌年も連覇すると、フェラーリ移籍後の2000~2004年まで5年連続王者。歴代1位の通算91勝を挙げる。06年に引退した後、10年に復帰するも、優勝には及ばず。12年に完全引退を表明。

[マシン]

・1980 Williams FW07B (1980年式)
1979年シーズン後半に登場し、6戦中5勝という圧倒的な強さを誇ったFW07の改良版。アラン・ジョーンズ5勝、カルロス・ロイテマン1勝の計6勝を挙げ、チームに初のコンストラクターズタイトルをもたらし、ジョーンズもチャンピオンに輝いた。フォード・コスワースDFVエンジン搭載。

・1988 Williams FW12 (1988年式)
前年までホンダエンジンとのコンビで2連覇したウィリアムズだったが、ホンダをマクラーレンに奪われる形で失い、この年はジャッドV8エンジンを搭載。しかし戦闘力は低く、ランキング最高位は4位であった。イタリア・グランプリでセナと接触し、マクラーレンの全勝を阻止したのもこのマシン。

1986 TEAM Lotus 98T (1986年式)
ホンダやTAGポルシェより性能面で劣るルノーV6ターボエンジンを搭載していたが、当時伸び盛りだったアイルトン・セナの手により16戦中2勝、8回のポールポジションを獲得。ポールポジション獲得数が伸びたのは、セッティングなどが異なる予選専用車が用意されていたため。

1988 Lotus 100T (1988年式)
この年圧倒的な強さでチャンピオンとなったマクラーレンと同じ、ホンダV6ターボエンジンを搭載していたが、オーソドックスな設計であったため、前年王者のネルソン・ピケを擁しても、3位入賞3回という結果になった。チームメイトの中嶋悟も奮闘したが、入賞1回にとどまった。

1988 Ferrari F1-87/88C (正式名称は1988 Ferrari F187/88C ) (1988年式)
ゲルハルト・ベルガーとミケーレ・アルボレートがドライブ。この年はマクラーレン・ホンダが圧倒的な強さを誇り、全16戦中15戦で勝利を収めたが、母国イタリア・グランプリでベルガーが同マシンで勝利し、マクラーレンの全勝を阻止したことで知られる。フェラーリV6ターボエンジン搭載。

『F1 2013』の“F1 CLASSICS”には、往年の名ドライバーや名車が収録_09
『F1 2013』の“F1 CLASSICS”には、往年の名ドライバーや名車が収録_07
『F1 2013』の“F1 CLASSICS”には、往年の名ドライバーや名車が収録_08

[サーキット]

・ブランズハッチ
1964年の初開催以降、14回のグランプリを開催しているイギリスのサーキット。うち12回はイギリス・グランプリとして、残りの2回はヨーロッパ・グランプリとして開催されている。1周約4.2km。現在F1は行われていないが、英国国内シリーズを中心にレースを開催している。

・ヘレス
1986年よりスペイン・グランプリを開催し、カタロニア・サーキットが完成した91年まで、スペイン・グランプリの舞台となった。その後、94年にヨーロッパ・グランプリの戦いの場として復活し、97年にもヨーロッパ・グランプリを開催している。現在はオフシーズンにF1テストが行われるサーキットとして有名。