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“神ゲー”?……いや、違うな 『Diablo III』これは最凶の“悪魔ゲー”だ――インプレッション【後編】
公開日時:2013-12-26 00:00:00
■『Diablo III』をひと言で言うと†
大塚角満が、『Diablo』シリーズに対する熱い想いをひたすら綴るエッセイの2回目。前回は、1997年に発売された元祖ハック&スラッシュ『Diablo』との出会いを中心に書いたが、今回はいよいよ核心に迫ろうと思う。……そう、この2回連続長文インプレッションという前代未聞の記事の本丸である、プレイステーション3版『Diablo III(ディアブロIII)』について書いてしまおうと思うのだ。
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いやでもその前に(おい)。
2012年5月に発売されて以来、いまだ俺とその家族を魅了し続けている『Diablo III』そのものについて説明しておこう。
『Diablo』シリーズは、1997年発売の『I』、2000年発売の『II』、2001年発売の『Load of Destoruction』(『II』の拡張版)と順調に作品がリリースされてきたが、2012年5月に『III』が登場するまで、じつに11年間も“空白の時間”ができてしまっていた。もちろん、世界中に何百万人という信者のいるゲームなので“不人気だから作られない”というわけではなかったが、それゆえに信者たちの渇望はエライことになっていたのだ。おかげで毎年、E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ。世界最大級のゲーム見本市)の時期になると、「今年こそ『Diablo III』が正式発表されるらしい」、「発表どころか、プレイアブルな状態で出展されるみたい」、「いやいや、発売日まで出るって聞いたぞ」なんてウワサがまことしやかにささやかれるようになり、取材に行くわれわれを密かに狂喜させていた。しかし、けっきょくウワサはウワサのままで終わり、気づけば10年以上もの月日が流れてしまったのだ。
でもだからこそ、満を持して(これほどこの言葉が似合う事例を、俺はほかに知らない)登場した『Diablo III』を前に信者たちは踊った。喜びのダンスで踊り狂った。
もちろん、俺もそのひとり。
発売日にソフトが届くように予約を入れたのはもちろん、前回のエッセイでもちょっと触れたが古くなっていたPCのモニターを新調し、メモリーを限界まで増強した。加えて、さらにハイスペックなノートPCも追加で購入して、手に入れた当日から家庭内ネットワークで協力プレイができる環境を整えていたのである。
「はあはあはあ! さあ来い『Diablo III』!! ははは、灰に帰すまでやり込んでやるぜ!!!」
そんなことを、発売の3ヵ月くらい前から言い続けていたのだ。日本語版ってのは存在しなかったが、ぶっちゃけそんなことはどうでもよかった。英語でもフランス語でも火星語でもいいから、とにかく1日でも早く『Diablo』の最新作で遊びたかった。
しかし、これほど過剰な期待を込めてしまうと肩透かしにあうことが往々にしてあるものだが、『Diablo III』はそんな想いも横綱相撲で受け止めてくれた。受け止めるどころか、「どうじゃ! これが『Diablo』のナンバリングタイトルじゃ! うりゃあああ!!」ってんで、合掌ひねりの荒技でわれわれをブン投げてきたのである。
『Diablo III』は、すばらしかった。11年もの長きに渡って『II』と拡張版をチビチビと舐めて飢えをしのいできたが、「その甲斐があった>< 信じて待っててよかった><」とホントに泣きたくなるほど、『Diablo III』は俺たち信者を満たしてくれたのだ。
長々と序章を書いてしまったが、俺がこの冒頭の文章で言いたいことは、ただひとつしかない。
「『Diablo III』は、とんでもなくおもしろいゲームだ」
それだけを覚えておいてくれればいい。
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■アクションRPGとは何かがわかるゲーム†
そんな『Diablo III』がいよいよ、プレイステーション3に登場する。2014年1月30日発売予定だから、あと1ヵ月もすればテレビの画面で楽しめてしまうわけだ。
うーん、待ち遠しい!! 待ち遠しすぎて思わず、発売元のスクウェア・エニックスさんに「序盤だけでもいいから触らせて!><」とお願いしちゃいたいくらいだよ!!
……と言うわけで、ホントにお願いしてしまいました。その結果なんと、「体験版として配信される“ACT 1”だったら自由に遊んでいいですよ!」という言質を取ることに成功! さっそく遊ばせていただいた。
『Diablo III』……というか『Diablo』シリーズ最大の特徴は、ランダム生成される広大なフィールドを探索しながら襲い来るモンスターを倒し、これまたランダム生成される無数(誇張じゃなく、ホントに無数と思っていい)の武器や防具をかき集めることだ。いわゆる“トレジャーハンティング”ってやつですね。
プレイステーション3版をやってみて最初に思ったのは、「あ、操作がしやすい」ってこと。
「え? そんなことを、あえて特筆するの?」と言われちゃうかもしれないが、PCのマウスとキーボードを使って遊ぶことが“前提”のゲームを、家庭用ゲーム機のコントローラに落とし込むことは相当骨が折れると思う。だって、本体を滑らせる動作とクリックだけで完結できるマウスに対し、コントローラのアナログスティックの操作は“重い”と言わざるを得ないからね。PCのアクションゲームを家庭用ゲーム機に移植するときの最大のネックは、何気にここにあるんじゃないかと思っているくらいだ。
だからこそ、プレイステーション3版の『Diablo III』に触ったときもいの一番にそこが気になったわけだが、これが「……もともとこういう操作だった気がする」って思うほど、操作に違和感がない。驚くほどしっくりきてしまった。
スキルを使うときも、同様に腑に落ちた。
PC版では、マウスのクリックやキーボードのショートカットをポンと押すだけでスキルを放つことができるが、プレイステーション3版はこれがコントローラのボタンに割り振られている。手になじんだコントローラのボタンを押すだけで小気味よくスキルをぶっ放せるので、爽快感は増しこそすれ、減ることなどあるわけがない。使うボタンは確かに多いが、“ボタン=各種スキル”と考えれば、煩雑さなんて微塵も感じないことだろう。
操作をひと通り確認すれば、あとはひたすら遊ぶだけだ。
メインストーリーを追いかけつつ、ときたま発生するイベント(サイドストーリーみたいなもの)をちょくちょくとこなす。
ダンジョンへ通じる穴ぼこを発見したら、迷わず飛び込んでうろうろうろうろ。経験値を稼いでキャラを育てたいのはもちろんだが、それよりも何よりも「もしかしたら、すんげえ強い武器が出るかも!?」という一攫千金のロマンが、ダンジョンへといざなってくれるのである。
むせ返るほど放たれている、独特なダークファンタジーの匂い。
つねにつきまとう、「この先、進んだらヤバくね……!?」というお化け屋敷のような恐怖感。
そして、怖いのに、それでも抗えないトレジャーハンティングの絶対的な魅力……。
これらの蠱惑的な要素が、こんなにキレイな掛け算で相乗効果を生み出しているゲームって、なかなかないと思う。
ハマったら抜けられなくなる、『Diablo III』という名の底なし沼。でも覚悟をもって、ぜひとも触ってみてほしい。
ハック&スラッシュとは何か?
アクションRPGとは何か!?
その答えの一端を、きっと知ることができると思うから。
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大塚角満(おおつか・かどまん)……週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画部編集長。編集業務のかたわら、執筆活動を精力的にこなしており、多数の連載記事を持つ。著書に、『モンスターハンター』シリーズのプレイ日記をまとめた『逆鱗日和』シリーズが9作、『ダークソウル』のプレイ日記をまとめた『折れてたまるか!』シリーズが2作品ある。現在、ファミ通.com上でブログ“大塚角満のゲームを読む”、“『ドラゴンズドグマ』で暮らす”、アメーバブログで“大塚角満のブログ”などを連載中。
※『Diablo III』公式サイトはこちら
(C)2013 Blizzard Entertainment, Inc. All rights reserved.
Diablo and Blizzard Entertainment are trademarks or registered trademarks of Blizzard Entertainment, Inc., in the US and/or other countries. ※画面は開発中のものです。
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