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Red Bull Kumite 2017は日本人対決を制したネモ選手が優勝! 大会の詳細をリポート

公開日時:2017-06-01 00:42:00

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 フランスで開催された大規模対戦格闘ゲームイベント“Red Bull Kumite 2017”。このイベントには、ルフィ選手ら地元フランスだけではなく、韓国のインフィルトレーション選手、日本からもウメハラ選手、ボンちゃん選手、ネモ選手、ときど選手、ガチくん選手らトッププレイヤーが招待を受けて参戦。さらに、前日の予選を通過した2名が加わり、計16名のスター選手によるトーナメントが実施された。世界のスター選手が集まった中でも注目を受けたのが、カプコンプロツアーで3週連続優勝を飾って挑んだボンちゃん選手だ。ここでは、ボンちゃん選手を中心に大会を振り返る。

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ボンちゃん選手は特製デザインのアケコンを持って登場。

■本戦出場選手
ボンちゃん
ときど
ウメハラ
ネモ
ガチくん
Phenom
Luffy
PR Balrog
Infiltration
MisterCrimson
Xiao Hai
XYZZY
Infexious
RB
VERDOYANCE(予選通過者1)
HADO JACYINJACK選手(予選通過者2)

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TOP16 ボンちゃん選手(ナッシュ)対RB選手(ユリアン)

 ボンちゃんの一回戦の相手はRB選手。RB選手はユリアンとバイソン(ボクサー)を使いわける選手で、ボンちゃんは「当然バイソンを使ってくるかと思って、バイソン対策のメモを見ていました(笑)」という。しかし、RB選手は過去の対戦でユリアンを使ってボンちゃんに勝利していたことから、ここでの対決はユリアンを選択。ユリアンの対策をしっかり積んでいたこともあり、2-0でボンちゃん選手が勝利をおさめた。

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Hadrien Picard/Red Bull Content Pool

Winners Quarter Finals ボンちゃん選手(ナッシュ)対xyzzy選手(バーディー)

 Winners Quarter Finalsの相手は、TOP16でウメハラ選手(ガイル)との接戦を制したxyzzy選手。ボンちゃん選手はこの一戦を「バーディーはナッシュがキツイはずなんですけど、ジャンプ攻撃をうまく使い分けられたことで、対空にゲージをまわさなくてはならなくなり、火力負けしてしまった」と振り返る。ナッシュはバーディーにジャンプ攻撃を使い分けられると、通常攻撃での迎撃が難しくなるため、EXソニックサイスで迎撃する必要が出てくる。そうなると、クリティカルアーツを使える状況が減ってしまい、結果的にダメージ負けして苦しい展開になるという。

 ボンちゃんが振り返る通り、まとまったダメージを与えにくくなり、試合は接戦に。XYZZY選手に0-1とリードされた2試合目の終盤は、お互い体力残りわずかの状況となるが、ソニックブームで揺さぶってからのしゃがみ中キックでKO。試合後ボンちゃん選手は目を閉じて休憩するシーンが見られたが、これについては「緊迫の場面に高まってしまい、すぐに試合を続行すると、冷静な試合運びができなくなる」から、一度目を閉じて気持ちを落ち着かせたそうだ。フルセットに持ち込まれる接戦になったが、クリティカルアーツにゲージをまわせるようになり、試合内容は完全にボンちゃんペース。最終的には2-1でボンちゃんが勝利した。

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Winners Semi Final ネモ選手対ボンちゃん選手

 「正直もう一度やっても同じ結果になると思う」という対ネモ選手との一戦。ユリアンの基本的な対策はしているものの、海外大会では強豪ユリアンが少ないため、それ以上の攻略がまだできていないようだ。さらに、「ナッシュは完璧な対策をしてようやく五分になるかどうか。それなのにトップレベル用の対策ができていないうえに相手は“ネモ”。きびしいでしょ(笑)」とボンちゃん。現状の力を振り絞って挑むも、0-2で敗退してルーザーズへまわることに。

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Losers Round 4 ボンちゃん選手対ウメハラ選手

 試合前のボンちゃん選手が、できるだけ当たりたくない相手として上げていたプレイヤーが、ネモ選手とウメハラ選手。そのふたりとの連戦というきびしい展開となってしまった。以前ウメハラ選手と対戦した際は、「ジャンプ攻撃を通された印象が残っていた」ということで、このときは後ろへ下がりつつ対空を意識したそうだ。しかし「ドンドン前に歩いてきやがった(笑)」というボンちゃんの言葉通り、ウメハラ選手のガイルは前に出て攻めるスタイルで、ソニックブームを撃ちながら硬く立ち回る一般のガイルとは180度異なっていた。

 こういったタイプのガイルとの対戦経験はほとんどなかったようで、「ガイルの動きが早く感じてしまった」と、相手の行動が予測できないことが多く、後手にまわってしまったようだ。それでも途中からそのスタイルに対応し始めたが、ときすでに遅し。1-2で敗退し、5位という結果に。

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決勝はガチくん選手対ネモ選手の日本人対決

 ボンちゃんは敗れてしまったものの、ウィナーズファイナルにはガチくん選手とネモ選手が勝ち上がった。この日本人対決はガチくん選手が制し、グランドファイナルへ進出。一方のネモ選手はルーザーズに落ちながらも、Infexious選手をルーザーズファイナルで下して、グランドファイナルでガチくん選手への挑戦権を勝ち取り、最終決戦はまたもガチくん選手とネモ選手の日本人対決となった。

 グランドファイナルはガチくん選手対ネモ選手という日本人対決が実現。この組み合わせは、Red Bull Kumite 2017直前の練習でネモ選手が大幅に勝ち越していたという。こちらのインタビューの通り、ネモ選手は「これはもらったな」と気が緩んでしまい、ウィナーズファイナルを落としてしまったそうだ。再戦となったグランドファイナルでは、ガチくん選手が以前とは異なる“攻めのスタイル”に切り換えてきたことを分析し、負けパターンにハマらないような立ち回りで対抗。その結果、3-1でリセットし、続けざまに3-0でガチくん選手を下し、ネモ選手がRed Bull Kumite 2017王者の座を獲得した。

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優勝したネモ選手

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部長:豊泉三兄弟(次男)
週刊ファミ通、ファミ通.comの『ストV』担当編集者。『ストV』国内最速トーナメントで2位に輝き、暫定世界2位を名乗る男。ネカリ、ナッシュあたりを使う予定。
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キャミィのような見た目がかわいい女性キャラクターを好んで使う。一応『ストIV』シリーズをプレイしていたが、腕前は微妙。『ウルIV』からのメインキャラクターであるキャミィを継続する予定。
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Tesm HORIに所属するプロゲーマーで、公式世界大会カプコンカップの初代王者でもある。sako氏のくり出す高難度のコンボはsakoスペシャルとして多くのファンに愛されている。ちなみに、ゲーム自体が超大好きで、格ゲー以外の腕前もプロ級!
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