各エリア予選の代表が集結した大学対抗戦決勝リーグが開催!

 2017年4月22日、東京都渋谷区のRed Bull studios Tokyo Hallにて、人気対戦格闘ゲーム『ストリートファイターV』を使用した、 第4回TOPANGA『ストリートファイターV』大学対抗戦の決勝リーグが行われた。その模様をリポートする。

  第4回TOPANGA『ストリートファイターV』大学対抗戦は、格闘ゲームを中心にゲームの社会的地位の向上を目標とする団体“TOPANGA”が主催するイベントで、各大学3人ひと組のチームが参加する3on3形式で行われた。予選は、2017年1月から4月にかけて、東北・北海道、関東・甲信越、東海・関西、四国・中国・九州の4エリアで地方予選が実施され、各エリアの優勝チームが4月22日に開催された決勝リーグへ進出。各エリアの代表校が国内最強の座をかけて争う。

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13時から行われた対戦には3本先取台が10セット用意され、多くのプレイヤーで盛り上がっていた。また、一般プレイヤーに混ざって参加したプロゲーマーがアドバイスをおくるシーンも見受けられたぞ。

 17時からは大学対抗戦の決勝リーグが始まり、『ストV』ファンにはおなじみとなったハメコ。さんが実況のコールで選手が入場。全国各4エリアの予選で勝利を収め、本戦に出場した大学は以下の通り。

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東北・北海道予選代表:北海道大学
古池選手(ラシード)
中選手(ラシード)
たけ選手(ベガ)
関東・甲信越予選代表:東京大学
ちょぐ選手(バイソン)
ちゃつぼ選手(かりん)
四五六半丁選手(バーディー)
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中部・関西予選代表:大阪電気通信大学
もけ選手(ラシード)
四国・中国・九州予選代表:駒澤大学
ふみや選手(バイソン)
ヤス選手(ラシード)
DNG|立川選手(いぶき)

 LP(リーグポイント:ゲーム内で強さを表すポイント)ランキング世界2位という実力者の“四五六半丁”選手率いる東京大学。四国・中国・九州予選まで遠征して決勝リーグの出場権を勝ち取った駒澤大学は第3回からの連覇を狙う。北海道大学は、ふたりのラシード使いをたけ選手のベガがフォローする形で挑む。そして、たったひとりで参加するのは大阪電気通信大学のもけ選手。ひとりでの参加は相当なプレッシャーだろうと試合前にお話を伺うと、「緊張はない。目立ってやるという気持ちが勝っている」と非常にやる気に溢れた様子。以上の4校による総当たりのリーグ戦をリポートしていく。

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大学対抗戦の実況解説はハメコ。さん(写真左)と、ときど選手(写真右)が担当。
ハイレベルな闘いを見守るギャラリー。

■1試合目・東京大学対北海道大学
 古池選手のラシードが“EXスピニングミキサー”の無敵を利用して不利な状況からもプレッシャーを掛けるうまさが際立ち、先鋒ちゃつぼ選手のかりんと中堅ちょぐ選手のバイソンを2タテし、早くも東京大学を追い込む。ここで東京大学は、LP世界2位の実力者である大勝の四五六半丁選手が登場。解説のときど選手をうならせるほどの“対空精度”と状況確認のよさを発揮し、勢いに飲み込まれることなく古池選手を撃破。その後、中堅たけ選手のベガと大将中選手のラシードを倒し逆3タテを決め、東京大学が勝利をおさめた。

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つねに笑顔で大会に望む北海道大学中選手。
大将の四五六半丁選手が3タテを決めて東京大学が勝利。

■2試合目・大阪電気通信大学対駒澤大学
 まずは大阪電気通信大学のもけ選手(ラシード)が、駒澤大学先鋒ふみや選手(バイソン)を撃破。続いて、ストッパー役としてプロゲーマーの立川選手が登場するも敗退。流れを断ち切れなかった駒澤大学は大将のヤス選手ももけ選手に敗れてしまい、大阪電気通信大学が勝利した。

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作戦を練る駒澤大学のふたり。立川選手を中堅で投入するが、惜しくも敗退。

■3試合目・大阪電気通信大学 対 北海道大学
 北海道大学は1試合目と同じく古池選手のラシードが先鋒として登場し、もけ選手のラシードと同キャラ戦となった。試合はフルセットまでもつれたが、古池選手がもけ選手の“EXスピニングミキサー”を読んで反撃を入れたのが決め手となり、同キャラ戦を制した北海道大学が勝利。

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もけ選手に勝利しガッツポーズを見せる古池選手。

■4試合目・駒澤大学対東京大学
 駒澤大学は先鋒から立川選手を投入し、東京大学の先鋒ちゃつぼ選手(かりん)を撃破。立川選手の勢いを止めるべく、中堅で四五六半丁選手が席に座る。四五六半丁選手は立川選手の“霞駆け”に翻弄されることなく、チャンスを物にして見事勝利。ストッパーとしての役目を果たすことに成功した。四五六半丁選手のバーディーが続く駒澤大学の中堅ふみや選手(バイソン)も倒し、勝負はヤス選手(ラシード)との大将戦にもつれ込む。ヤス選手がラシードの強みである、画面端での攻めを意識していたのか、立ち弱キックで迎撃してから相手の裏にまわるなどの細かいテクニックで相手を画面端から逃がさずに勝利。続く大将戦である、ちょぐ選手(バイソン)との試合も、残り体力“ドット”となるきわどい勝負を冷静な対空を決めて勝利。駒澤大学を優勝へと導いた。

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ドット勝負を制しホッと胸を撫で下すヤス選手。

■5試合目・駒澤大学と北海道大学
 この対決は先鋒のふみや選手のバイソンが北海道大学の選手を何と3タテ。どの試合も通常攻撃のカウンターヒット時のコンボ選択が適確で常に最大のリターンを取っていた。

■6試合目・大阪電気通信大学と東京大学
 ここでも大阪電気通信大学のもけ選手が東京大学の選手を2タテし、大将四五六半丁選手とのマスター対決が実現。1ラウンド目は、もけ選手が“ワールウィンド・ショット”を起点に立ち回りを安定させたうえにバーディーのVスキル“ドリンクタイム”を立ち強キックで避けるなど細かいテクニックを披露。しかし、四五六半丁選手がブルヘッドからVトリガー“エンジョイタイム”を発動し、EXブルヘッドを決めて勝利。続く2ラウンド目は、もけ選手のVトリガー“イウサール”を“EXハンギングチェーン”で返すという見所もあったが、もけ選手は動揺することなく投げから立ち強パンチを重ねる。これがクラッシュカウンターし、大将戦は最終ラウンドまでもつれるという熱い展開に。お互いが全力を尽くしたファイナルラウンドは、四五六半丁選手が“EXブルヘッド”からVトリガー“エンジョイタイム”を発動し、EXハンギングチェーンを決めて勝利。東京大学の優勝で熱き試合は幕を閉じた。
 この最終戦を解説席から観戦していたときど選手は「優勝することはないだろうなとわかっていながらも、いい試合をしてくれた四五六半丁選手には、ありがとうと言いたい」ととその心境を語った。

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つねに集中して試合をする、もけ選手。
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優勝した駒澤大学には、TOPANGA代表の豊田氏より優勝トロフィーが贈呈された。
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最後は豊田氏が「次回開催する際は、また違った形で開催したい」と次回大会への意気込みを語り、大会を締めくくった。

■大学対抗戦連覇!駒澤大学チームにインタビュー

――優勝おめでとうございます。皆さん落ち着いた試合運びをしていたように見えましたが、ふだん通り動けましたか?

ヤス選手 ふだん通りに動けませんでしたが、大会になったら決めてることがあり、劣勢になったら割り切ろうと思っていました。

――チームメイトにプロゲーマーの立川選手がいたのは心強かったですか?

ふみや選手 安心できました。ただ、その反面先輩としていいところを見せないといけないなというプレッシャーもありました(笑)。

立川選手 今日は活躍できなくてすみませんでした。

ふみや選手 いやいや(笑)。

――大会前に決めているルーティンはありますか?

立川選手 大会がある日だけは食事を抜きますね。''

ヤス選手 僕も食べないです。

ふみや選手 僕は冷凍チャーハンを食べました(笑)。

立川選手 あと、気をつけていることは水分を取りすぎないことですね。僕は負けているときなど、ストレスを感じているときに飲んでしまうクセがあるので、“水分を取る”という行動が精神的に不利な状況を表していると思っています。だから、そういった弱い部分を相手に見せないためにも、試合中に水分を取り過ぎないようにしています。でも、今日はカラカラになっちゃってめちゃくちゃ飲みました(笑)。

ふみや選手 僕は試合中にレッドブルを飲む手が震えちゃいますね(笑)。

――(笑)。ふみや選手は北海道大学を3タテしたりと、活躍していましたね。

ふみや選手 福岡へ行ったときはダメだったんですけど、今回はがんばれました。

――勝利を得るためのこだわりはありますか?

ふみや選手 僕はリスクは負わないで勝ちたいですね。ダッシュストレートを撃つと垂直ジャンプから最大反撃を決められてしまうので、そういった部分に注意しています。

立川選手 僕はシステム面で考えるのが好きなんです。とりあえず負けない行動を選択していきたいなと。さらに、ダメージを取れるところは取ってかっこいい対策を見せていきたいですね。ただ、そういうときに限ってミスっちゃうからまだまだだなと(笑)。

ヤス選手 自分は対策を過信しすぎないことですね。絶対アクシデントは付き物なので予想外のことをされる大会で柔軟に対応出来るように、過信過ぎないようにしています。

――また3人で大会に出る予定はありますか?

ヤス選手 出られる機会があれば出ていきたいと思っています。

ふみや選手 いま大学3年生なのでいまのうちにやり込んでいきたいです。

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今回決勝リーグを見事優勝した駒澤大学チーム。
立川選手(写真左)とふみや選手(写真真ん中)とヤス選手(写真右)。