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【稼動直前連日更新!】『ガンスリンガー ストラトス3』のサウンドを彩る、クリエイター陣を直撃!
公開日時:2016-05-07 00:00:00
サウンドクリエイター陣にお話をうかがいました!!†
ついに稼動まで1週間を切りました! どうも、しんのすけです。長らく更新してきた“スト通”ですが、本記事より『ガンスト3』の稼動日まで連日更新を実施します!! その1発目となる今回は、ゲームの“音”を司っている、ボーカルや作曲者など、6名のインタビューをお届けします。
▲写真左から、山﨑良さん、ゆよゆっぱさん、ゆよゆっぺさん、五十川祐次さん、ichigoさん、事務員Gさんです(インタビュー中は敬称略)。 |
――まずは皆さまの自己紹介と、『ガンスト3』で具体的に担当されたことを教えてください。
五十川 スクウェア・エニックスのサウンドディレクターの五十川です。私は『ガンスト3』の根幹となるサウンドのコンセプト部分や、音楽のプロデュース部分などを担当しました。通常、サウンドを制作する場合、効果音・ボイス・音楽の部分で分業するのですが、『ガンスト』シリーズに関しては、すべて私が統括しています。
事務員G 事務員Gと申します。今回は、エンディング曲の『君のいたあの日に』のアレンジとピアノ演奏を担当させていただきました。
ichigo “岸田教団&THE明星ロケッツ”のボーカル、ichigoです。今回は、新宿ステージと大阪城ステージの歌を担当させていただきました。
ゆよゆっぺ ゆよゆっぺと申します。字にすると読みにくい名前ですいません(笑)。『ガンスト』シリーズには第1作から関わらせていただいております。『ガンスト3』では、新宿ステージの作詞作曲を担当しています。
ゆよゆっぱ 同じく読みにくい名前ですみません、ゆよゆっぱです(笑)。旧中華街ガオルンシティステージの作曲を担当しています。楽曲での参加は初めてなのですが、以前兄が担当した曲に、ベースなどで参加していました。
――ゆよゆっぺさんとゆよゆっぱさんは、ご兄弟でいらっしゃるんですね。
ゆよゆっぱ はい。今回は、そのご縁でステージ曲を担当させてもらっています。
山﨑 スクウェア・エニックスのコンポーザー、山﨑良といいます。本作には1作目からお邪魔させていただいて、『ガンスト3』ではシステム関係の曲やジングルを担当しているほか、大阪城ステージの作曲もしています。
――ありがとうございます。それでは、まず作曲を担当された方々にお聞きしたいのですが、各曲のコンセプトやテーマはどのように決めたのでしょうか?
五十川 これまでのシリーズのテイストも残しつつ、『ガンスト3』の音楽はどのような方向性にするかということをチームで揉んだところ、各ステージの雰囲気を活かしつつ“未来感”を取り入れてほしいとのオーダーを受けまして。それをベースに、作曲家の方々にはお願いしました。
ゆよゆっぺ “EDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)”という方向性を提示していただき、そこに新宿という街が持つ雰囲気……僕が思い描く新宿の“きらびやかさ”や“チャラさ”、そして“熱気”のようなイメージをシンセサイザーの電子音で散りばめれば、発注通りの曲になるかなと思って作りました。歌唱をichigoさんとオーイシマサヨシさんに、僕の想像する“熱さ”をそのままに表現していただいて、非常にありがたかったです。
――ichigoさんは実際に歌われてどうでしたか?
ichigo いただいた音源と歌詞を見たら、ラップのパートがありまして。じつはラップは初めてだったので、「事前にラップができるかどうか聞いてよ!」と思いました(笑)。
ゆよゆっぺ レコーディングのときは何回も「すいません」と言いました(笑)。でも、いざ収録してみると、ラップのパートをとてもカッコよく仕上げてくれたので、さすがだなと思いました。
――ゆよゆっぺさんは、エンディングテーマの『君のいたあの日に』も作詞作曲を担当されていて、アレンジを事務員Gさんが手掛けられていますが、お互いにやり取りはされたのですか?
事務員G なかったですね。音源をいただいて、それを僕のほうで自由にアレンジさせていただきました。
――曲を聴いてみて、第一印象はどうでした?
事務員G とてもステキな曲だなと思いました。でも、折角アレンジするのなら、ガラッと変えたいという気持ちはありまして。五十川さんに曲の方向性をうかがったところ、「ピアノとストリングスだけのシンプルなアレンジにしてください」とオーダーを受けたので、逆に事前に考えていたものを削いだ部分のほうが多いですね。ボーカルの96猫さんとは付き合いが長いので、どういう風に96猫さんが歌うのかを想像しながら作りました。
――なるほど。つぎにゆよゆっぱさんですが、ご自身が担当された旧中華街ガオルンシティステージの『WONDER CHINA』は、どのようなオーダーがあったのでしょうか?
ゆよゆっぱ 中華ロック……そのまんまですね(笑)。もともとバンドでロックはやっていたので、イメージはすんなりと出来上がりました。そこから、どういう風に中華っぽさを出せるか、詰めに詰め込んだ形です。
――ふだん、ご自身の楽曲では使わないような楽器も使われました?
ゆよゆっぱ いっぱい使いましたね。調べものもたくさんして、“中華を表現する場合、8bitの音源がよく使われている”なんてことにも気付けました。
事務員G そうなんですか? 知らなかった。
ゆよゆっぱ はい。ですので、8bitのシンプルな波形なものを選んで、それをメロディーに乗せたりしましたね。
事務員G ちなみに(山﨑さんに)聞いていいですか? もしご自身が、中華系の楽曲を作ることになったら、どのようにやられますか?
山﨑 じつは、今回私が担当した大阪城ステージの楽曲『KALEIDOSCOPE』は和風という指示があったのですが『WONDER CHINA』とはかなり近いものがありました。ですので、楽曲の作りかたという意味では、中華的も和風も、あまり変わりないのかもしれません。
ゆよゆっぱ 日本的にっていうと、音階はペンタトニックですよね?
山﨑 そうですね。使える音階は限られているので。
五十川 メロディーラインがすごく似ていたので、そこは変えようと模索しながらやってましたね。
――いまのお話しにもありましたが、大阪城ステージの楽曲はまさに“和”な雰囲気なのでしょうか?
山﨑 純和風ですね。
五十川 以前から、「和風ロックをやりたいね」という話はしていたのですが、山﨑が純和風とロックテイストの2種類のデモ曲を作ってくれまして。ふたりで「どっちにしようか?」とすごい悩んだ記憶があります(笑)。
――そして『KALEIDOSCOPE』を歌われているのはichigoさんなんですよね。
ichigo この曲に私を選んでくださり、本当にありがたかったなと。もともと、子どものころから日舞などをやっていたので、“和”にはとてもなじみがあったんです。自分で曲を作るときも、和風のロックはものすごく多くて(笑)。ですので、『KALEIDOSCOPE』はとても体になじむ楽曲でした。
――ラップや和風の曲など、ichigoさんの引き出しはすごいですね。
ichigo ラップもそうなんですが、楽曲にあった声の質感を出さないといけないですし、ゆよゆっぺさんの曲はオーイシマサヨシさんとのデュオなので、男性の低めの音域に合わせてちょっと高めの音域をカバーしようとか、『KALEIDOSCOPE』ならどんなふうに“和”を表現しようとか、いろいろ試しながら歌いました。『KALEIDOSCOPE』は一度さらっと歌ってみたのですが、山﨑さんに「ちょっとニュアンスつけて歌ってみていいですか?」と聞いたところ、「どうぞ」と言ってもらえたので、こぶしをつけたりして、何パターンもテイクを重ねましたね。何度も歌っていくうちに楽曲にも慣れていくし、どんどんいいものが出来上がってくるから、逆に止めどころが見えなくなるくらいいろいろと試させてもらいました(笑)。
山﨑 行き着くところまで行くと、ド演歌になっちゃいますからね(笑)。
――楽曲を作るうえで、アーケードゲームだからこそ意識したことはありましたか?
ゆよゆっぺ それは本当に『ガンスト』シリーズで学ばせてもらいましたね。反省点もたくさんあって、実際に第1作の『ガンスト』のときは、楽曲がどういう風に聞こえているのかを意識しながらプレイしてみると、あまり耳までは意識が向かないんですね。アクションゲームなので。その中で、どのようにユーザーさんの印象に残る楽曲を作るかというと、なるべく曲にメリハリをつけないことだったんです。ふつうの曲には、激しいパートや切ないメロディーライン……といったメリハリが大事になるんですが、たとえば自分が倒されてしまったときに切ないメロディが流れてきたら、自分だったらテンションが下がってしまうなと(笑)。なので、なるべくアーケードの曲にはメリハリはつけず、静かになってしまう部分も短く、それこそ8小節以上は静かなメロディーは作ってはダメだなと学びました。
――1作目、2作目で培った経験の集大成が新宿ステージの『オレを越えて行け』というわけですね。ほかの皆さんはどうでしょう?
ゆよゆっぱ 自分もなるべく音と音の隙間を埋めることを意識しました。兄といっしょかもしれませんが、ずっと何かしらの音が聞こえるように。
ゆよゆっぺ うるさい曲だなあと思っていたよ(笑)。
ゆよゆっぱ うるせー(笑)。後は、曲の入りの部分は気持ちがアガるように、勢いのある出だしになるように意識しました。
――なるほど。山﨑さんはどうですか?
山﨑 アーケードの曲自体は、これまでも何度か作ったことがあるのですが、やはり「雑音の多い中で、どうやって聞かせようか」を考えると、本当にシンプルになっていくんですよね。ドラムとメロディだけでも成立するくらいのシンプルさといいますか。逆に細かいことをやっても環境的に聞こえないのかなと思っているので、シンプルさを意識しています。
――ichigoさんは、ボーカルを担当されて何か意識されました?
ichigo ゲームの曲を担当するのが初めてだったので、それぞれのステージの雰囲気に自分を合わせにいく感じでしたね。『オレを越えて行け』と『KALEIDOSCOPE』は歌いかたがぜんぜん違うのですが、どちらも別人になった気持ちで歌いました。新宿なら語尾をヤンチャな感じにしてみたり。どういうニュアンスがついていれば、プレイしているユーザーさんの耳にも残ってくれるかなと。
――事務員Gさんは、エンディング曲ということで、ステージ曲とはまた違うと思いますが、いかがでしたか?
事務員G 『君のいたあの日に』は『ガンスト2』のエンディングでもあったので、原曲とも、『ガンスト2』とも違うアレンジ……というところで、いろいろと考えました。結果的には、『ガンスト2』よりもシンプルな形で落ち着きましたが。
五十川 『ガンスト2』もピアノアレンジに近い形だったので、それをさらにピアノアレンジする……というところで、さてどうしようと(笑)。事務員Gさんには、デモ曲を何度もいただいたのですが、毎回アレンジが違うので、びっくりした記憶があります。
――何パターンくらいアレンジ曲を作ったのでしょう?
事務員G 五十川さんに送ってないのも含めれば、6~7曲は作りました。その中から3曲をお送りして、それをもとに方向性を決めていきましたね。
――五十川さんは、本作の楽曲周りを統括されていますが、楽曲作りで印象に残っていることはありますか?
五十川 始めにもお話しさせていただきましたが、『ガンスト3』では未来感を求められていたので、そこをどうするかがいちばん難しいところでした。未来感もありつつ、初代『ガンスト』と『ガンスト2』の雰囲気も持たせたいということで、皆さんとコミュニケーションを密にしつつ、模索しましたね。結果、いい楽曲が出来上がったと確信していますので、ぜひ聴いていただきたいです。
――それでは最後に、『ガンスト3』の稼動を楽しみにしているユーザーにメッセージをお願いします。
ゆよゆっぺ 『ガンスト』はアーケードゲームなので、もしかしたら音楽を意識している方は少数派なのかもしれません。でも楽曲の後ろにはたくさんの人の熱意が込められているので、ガンコンを構えながら、その熱意を感じ取ってもらえるとうれしいです。逆に、自分もゲームのすばらしさを感じ取れるよう、『ガンスト3』をプレイしていきたいと思いますので、どこかでお会いしたらぜひいっしょにプレイしましょう!
ゆよゆっぱ 今回、楽曲作成に初めて参加させていただきました。まずプレイして思ったのは、映像が綺麗! 銃がカッコいい! キャラクターがいっぱい! 兄と少しかぶりますが、『ガンスト3』はいろんな人の熱意が込められた作品で、そこには純粋に楽しんでほしいという気持ちが詰まっています。バトルの爽快感を味わいつつ、それを彩る楽曲も、同時に味わっていただければと思います。
ichigo 初めてゲーム楽曲のボーカルを担当させていただいて、とても光栄です。初めてのゲーム楽曲だからこそ、しっかりと聴いてもらえるとうれしいですね。敵から逃げ回りつつ、曲を聴いてほしいなと思います(笑)。
事務員G ゲームセンターで流れるいろいろな音の中のひとつを、自分がやらせていただけたことがすごく光栄です。音の中にもたくさんの人の手と熱意が詰まっていますので、すごく感慨深いものがありますね。みなさんも、ぜひ楽しんでいただけたらなと思います。
山﨑 1作目からお手伝いさせていただいて、『ガンスト2』と『ガンスト3』とたくさん蓄積されたものがありますので、これから始める方は、『ガンスト3』をきっかけにゲームの世界観にどっぷり入り込んでもらえるとうれしいですね。
五十川 『ガンスト3』は全曲バンドアレンジなんです。初代『ガンスト』と『ガンスト2』の曲は、打ち込みやインスト曲もありましたが、今回は基本的に全部バンドの生演奏です。現場では、みんな「キツい」と言いながらやってました(笑)。それぐらい気持ちを込めて作り上げていますので、ゲームを遊んでいただきつつ、楽曲に込められたアツさも感じていただけるとうれしいです。
たくさんの貴重なお話をありがとうございます! 明日の更新では、風澄徹役の阿部敦さんのインタビューをお届けしますので、どうぞお楽しみに!!
※記事への要望や感想などは、しんのすけのTwitterアカウントにどうぞ!
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- メーカー
- スクウェア・エニックス
- ジャンル
- オンラインマルチ対戦型ダブルガンアクションゲーム
- 稼働日
- 2016年春予定