ほかのクラウドゲーミングサービスとはちょっと違う! “GeForce NOW”の魅力とは?

所有PCソフトをそのまま活かせることが大きな魅力の“便利なクラウド型PCゲーム環境”。そんな “GeForce NOW”に迫る。
文:山村智美

公開日時:2019-12-04 15:00:00

クラウドゲーミングってなに? “GeForce NOW”ってなに?

 ゲーム機やPCが目の前でがんばって処理してソフトを動かしているのがふつうのプレイ環境。目の前でハードが冷却装置のファンをぶん回してがんばってくれているのを、ふだんから目にしていることと思う。

 だが、クラウドゲーミングでは遠く離れたところにあるサーバーが処理してゲーム画面をストリーミングしてくれる。プレイヤーは送られてきたゲーム画面を見てゲームをプレイするので、高価なハードウェアを自分で揃えなくてもいいというわけだ。

 ハードウェアのメンテナンスもソフトのアップデートも全部クラウドサーバー側で自動でやってくれるので、いつでも快適・手間入らずで遊べるというメリットもある。

 そんなクラウドゲーミングサービスの中でも長く技術研究を重ねているNVIDIAから、この冬に日本でも“GeForce NOW”のベータ版サービス(無料)が開始される。

 NVIDIAと言えばPCのGPU……いわゆるグラフィックスカードで知られる最先端技術の雄であり、“GeForce NOW”はNVIDIAが北米と欧州ですでに長くβテストを行い積み重ねてきたクラウドゲーミングサービスだ。

 そんなNVIDIAの“GeForce NOW”が満を持してサービスの本格提供へとフェーズを上げていく。日本ではサービス提供のパートナーとしてソフトバンクと協力して、“GeForce NOW Powered by SoftBank”として展開されていくのだ。

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■“GeForce NOW”では、クラウドゲーミングサービス用にゲームを新たに買う必要がない!

 “GeForce NOW”の最大のポイントはこれにつきる!

 ほかのクラウドゲーミングサービスでは基本的に“そのサービス用にゲームを買わなければいけない”。それはつまり、いまの所有しているソフトは活かせないということであり、追加で購入料金が必要になることであり、クラウドゲーミングサービスを使わなくなったら使い道のないものであり、悩ましい気持ちに。

 だが、“GeForce NOW”では“Bring Your Own Games”というモデルを採用していて、ユーザーは“自分のゲームを持ち込み”、“GeForce NOW”でプレイするという仕組みになっている。

 SteamなどのPCゲーム販売サービスで購入したPCゲームを“GeForce NOW”でもプレイ可能で、北米・欧州のベータ版で動作確認が取れているタイトルは500以上!

 つまり、“GeForce NOW”専用に新たにゲームを購入しなくてもいいのだ!

■なぜ、“GeForce NOW”は専用にゲームを買う必要がないの?

 GeForce NOWというサービスは、クラウド上にPCゲーミング環境を提供するだけであり、ユーザーはそこへアクセスする権利が得られるというものになっている。

 いわば、“プレイ環境を貸しだしている”というサービスであって、NVIDIAはそれ以上のことをユーザーに求めていないし、強いることもないというスタンスを取っている。

 ユーザーはプレイ環境を借りたのちに、自分が持っているゲームをクラウド上のPCにインストールして、いろんなアクセスして遊ぶという流れになる。

 NVIDIAはゲームタイトルの売買をするわけではないし干渉もしない。所有しているゲームをよい環境で便利に遊んでもらうというサービスになっているというわけだ。

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フォートナイト』にも対応。

■ なぜ“GeForce NOW”はそういうスタンスを取っているの?

 NVIDIAへのインタビューで伺ったお話では、まずはなにより「ハイクオリティなPCゲームに触れてもらいたい」ということが一番にあり、「PCゲームで遊びたいけど、最初に最低10万円も必要になってしまうのはつらい!」というような人に、すでにあるデバイスや環境で使ってみてもらいたいのが、“GeForce NOW”。

 “GeForce NOW”でPCゲームのよさを知り、より快適な環境を求めてゲーミングPCやグラフィックスカードを購入してくれる人が増えてくれれば、NVIDIAとしてはそれはそれで嬉しいというわけで。そうした背景もあり、クラウドゲーミング専用の出費をユーザーに出させるのではなく、ふつうのPCでのプレイにも活かせるというスタンスを大事にしているというわけだ。

■ “GeForce NOW”でプレイしたゲームのデータはどうなるの?

 “GeForce NOW”をやめたあとでもゲームデータは手元に残せるし、ゲーミングPCを購入後に“GeForce NOW”で遊んでいたデータの続きも遊べるとのこと。また、過去にPCで遊んでいたデータを“GeForce NOW”に使うこともできるということだ。

■ “GeForce NOW”はどのデバイスで使えるの?

 Windows環境ではWindows7 64bit以上、Macでは10.10以上。スマートフォンではAndroid5.0(L)以上でメモリ2GB以上を搭載しているものが対象となるということで、要求スペックは非常に控えめ。ゲームパッドでの操作にも対応している。

■ 通信回線はどういう環境が必要なの?

 光回線でインターネットに接続しての有線LAN、またはそこから5GHz帯の無線LANで繋いでいる端末でなら快適に遊べるとのこと。また、モバイル回線については、ソフトバンクの回線でプレイできることは軸に検証中で、将来的には5Gでの本格対応を見据えているとのことだ。

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■ 遅延が気になる!どうなの?

 インタビュー取材時に、実際に4G回線で通信しているPCでいくつかの3Dアクションゲームのタイトルをプレイさせていただいたのだが、想像しているよりも問題がなく、「これなら問題なくプレイできる」と思えるものだった。固定回線環境下なら、より安定するのではと思えた。

 ちなみに技術研究としては、NVIDIAがGPU仮想化とストリーミング技術を発表したのは2012年ごろからで、ストリーミング描画専用のハードウェアを開発しているということだ。

 NVIDIAコンシューマーマーケティング部の鈴木悠里氏によれば、

 「PCのコアゲーマーさんに体験していただいても、プレイ感覚として『同じ体験を楽しめる』と言っていただけるという自信はあります」としつつ、

 「さすがにわずかなフレームが勝敗を分けるような競技向けのゲームについては、『我々の提供しているハイエンドPC環境でプレイしてください』という話になります」とのことで、研究を重ねて突き詰めているが、強引なアピールをするわけではないところもうかがえた。

 “GeForce NOW”はあくまでプレイ手段のひとつであり、いままではプレイができなかった環境でも楽しめるようにする便利なもので、それ以上を求めるならPC環境を自前で持つという選択肢があること、そのどちらにおいてもNVIDIAは積極的に提供しているというわけだ。

※ソフトバンクとNVIDIAは、なぜ協業してクラウドゲーミングサービス“GeForce NOW”を日本で展開するにいたったのか? キーパーソンにその狙いを聞く

■プレイ動画の記録とかもできるの?

 PCで“GeForce NOW”を利用する場合は、GeForceグラフィックスカード用のサポートツールである“GeForce Experience”に搭載されている“NVIDIA Highlights“の機能が使える。PC用に提供されているツールをそのまま同じ感覚で“GeForce NOW”で使えるというわけだ。

■ 日本でのベータ版サービスはいつから始まるの? 参加の応募はできるの?

 第1次ベータ版サービス募集期間は2019年11月30日まで! ベータ版サービス自体は2019年冬に開始予定だ。ただし12月以降も第2次募集があるので、くわしくは公式サイトや、公式のTwitterアカウントをチェックしよう!

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