いわゆる“雰囲気ゲーム”の部類。アート性が感じられるグラフィックは目で楽しめ、主人公の少女が成長していくさまが味わえるゲーム性も魅力のひとつ。チュートリアルはなく、序盤からプレイは手探り状態。目的すらわからずに、ずっとモヤモヤしたまま進む。しかもマップが広く、ゲーム展開もゆっくりなので、間延び感も。それでも、尻上がりにおもしろくなっていくので、そのテンポに合う人なら。
週刊ファミ通1568号より
水彩画イラストのようなビジュアルが幻想的でステキ。横スクロールの作品ですが、アクションやパズルの要素はアクセント程度にとどめてあり、ゲームというよりは、少しずつ明らかになっていく物語を楽しむタイプ。先にどんな展開が待っているのか気になって、遊び続けてしまいました。失った色彩を取り戻していくというテーマや、神秘的なBGMもグッド。派手なおもしろさはないけれど、良作です。
週刊ファミ通1568号より
アーティスティックな世界観がとても魅力的で、オープニングでいきなりぎゅっと心をつかまれます。パズルアクションとしてはシンプルめだが、ズームイン&アウトを巧みに使ってステージを映す構成もステキ。言葉で語られることはないけれど、情感に訴えるような光景を噛みしめながらプレイを進めるのは、充足感を得られる。オープニングの後にも、ハッとする演出が随所にあれば、さらによかった。
週刊ファミ通1568号より
どこを切り取っても美しいステージは、もはや芸術。切なさや孤独を感じる風景が、章をクリアーして失われた色を取り戻すにつれ、艶やかになっていくのもステキ。操作はシンプルだけど、鳥のように滑空したり、魚のように泳いだりしながら解く仕掛けはひねりが効いていて、感心させられる。心地よい音楽は、その使われかたも巧妙で、いい緩急を生み出している。文章はないが、ラストは感動的。
週刊ファミ通1568号より