元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長であり、編集部時代から現在に至るまでゲームプレイ日記やエッセイを執筆している大塚角満によるプレイ日記シリーズ。
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2021年11月発売のプレイステーション5/プレイステーション4/Xbox Series X|S/Xbox One/STEAM向けソフト、『Farming Simulator 22(ファーミングシミュレーター 22)』編の第3回をお届けします。
ローンチトレーラー
“契約”ですべてが変わる!
やれることがいろいろとありすぎ、かつ、基本的に放任主義のゲームなのか、初見プレイでは何をやっていいのかさっぱりわからなくなりがちな『ファーミングシミュレーター 22』。
俺も、包み隠さずに書けば当初は、
「あ、あかん……(((( ;゚Д゚))) 安請け合いしてプレイ日記を受けたが……これはもしや、シリーズを連綿と遊び続けた天上人たちのゲームなのでは……!」
と感じ、広大な大地にたたずんで茫然としてしまったものである。
あれから……3日。
現在の俺が、どうなったのかと言うと……!!
「さあさあ!!! つぎはジュディさんの畑のジャガイモの収穫ね!! その合間に、スコット爺さんのところに行って肥料の散布!!! はいはい!! チャッチャと動こうね!! 広いからね!!」
↑こんな感じで、だだっ広いオー・ベイロンの大地を自分の庭のように縦横無尽に闊歩し、ヘルパーたちにサクサクを支持を出して数々の業務を並行でこなすほどに農作業が板についてきた。こうなってくると、思うことはひとつである。
「『ファーミングシミュレーター 22』って……めちゃくちゃ楽しくね!!? これ仕事じゃなく、ふっつーーーーーにプライベートプレイで一生遊び続けられるかもwww」
男子三日会わざれば刮目して見よ……という言葉があるが、おっさんも3日もプレイすれば、これくらい気持ちがポジティブになるのである。
そう、『ファーミングシミュレーター 22』は楽しいのだ。それも……とんでもなくな!!!
俺がこの気持ちになれた最大の理由は、前述のように何をやっていいかよくわからず、メニューと首っ引きになってアレコレと調べていたときに発見(?)した、↓こちらのシステムのおかげだ。
そう、“契約”であります。
ちと文字が小さくて読めないかもしれんけど、ここにはざっとつぎのようなことが書かれている。
- 依頼者:マリーさん
- 所有:畑6(3.78ヘクタール)
- 契約:収穫
- 報酬:6798ユーロ
- 概要:小麦を畑6で収穫して、生産品をマリゾンヌに輸送してください。
要するに……!
自分の畑をどうこうするのではなく、“雇われ農家”となって、他人の土地に参上して割り振られたお仕事(収穫とか種まきとか)をこなしてお金を稼ぐ……という遊びかた!!! つまり、他ジャンルのゲームで言うところの“クエスト”とか“ミッション”にあたるモードが“契約”ってわけだな!
これが、俺にはハマった。
マップ上にどんな施設があるのかもわからんし、機器の使い方もさっぱりだった新人農家にとって、それなりの“目標”が示される頼もしさたるや……。
これを中心に序盤のゲームを進めていれば、お金は入るし、機材の使用方法も身に付くし、マップのアレコレも覚えられるしで、まさにいいことずくめ。俺と同じように、何をしていいかわからずに途方に暮れている新人農家さんは、
“まずは契約から!”
をキーワードにゲームを進められるといいと思う!
……とはいえ。
契約の仕事を始めた当初から、すべてがうまく回りだしたわけでもないんだけど(苦笑)。
俺は、
「まずは……もっともシンプルそうな仕事からやらせてもらお^^;」
ってことで、↓こちらの契約を選んだのだ。
ヒューゴさんの畑に除草剤を撒く……という内容。場所は、南西の端にある畑25で、広さは3.17ヘクタールとそこそこだ。それでいて報酬は5066ユーロと高額だったので、
「こいつはおいしいかも!!!w」
ってんで即決したのである。
すると……。
お! 進行状況のグラフが出たぞ!!
当然、まだ何もしていないので0%だ。除草剤を撒くにつれ、この数字がアップしていくようだな。
しかも、契約のいいところは、いくばくかのお金を払えば必要な機材はすべてリースで借りられるところだ。マイコンバインやマイトレーラーでできればかっこいいんだけど、序盤はそんなに潤沢なお金は持っていないので、借りられるものはすべて借りてしまえばいいのである。
で、さっそく作業を始めようと思ったんだけどね……。
契約したときの説明をテキトーに読み飛ばしてしまったものだから、どこに散布機があるのかがわからない。
なので、
ぶぶぅ~~~ww
「きっと、現地に置いてあるんだ!!w ヒューゴさん、親切なところあるから~!!www」
と強引に解釈して、空いていたトレーラーに乗って畑25に直行することにした。ヒューゴさんの畑は西の果てなのでけっこう距離があったんだけど、
広大な大地をドライブしているだけで、日ごろのストレスが解消されていくような解放感を感じた。もうこの段階で、依頼の半分くらいはこなした気になっていたと思うわw
しかし、現地に到着してみても……。
あれ……?? 散布機なんて、どこにも見当たらないんですけど……。
「おっかしいなぁ……」
首をひねりながら、俺はここで十字キーの右を本能的に軽くタップした。じつは十字キーの右を押すことで、所有するクルマにポンポンポン……と瞬間移動して乗ることができるのであるよ。この操作に気付いたときも、感動したんだよなぁ……w
すると……!
「あ、あら……?w なにこの、水色のクルマ……w」
見慣れない、まるでセミのような変わったクルマに瞬間移動して乗車してしまったではないか。
いや、でも……! このクルマの形状は……確か!!!
「こ、これ!! 契約を受けたときにリースした散布機やん!!!w なんだよ!!w ショップの駐車場にあったんかい!!ww」
新人農家の皆さん、覚えておきましょう。
リースした機材はねぇ……最初は、ショップに置かれてるから!!w 見失ったら、ショップを確認してみようね!!w
いやあ、でも安心したよww 散布機が見つけられなくてゲームオーバーになるんじゃないかと心配していたからな^^;
機材が見つかれば、こっちのものである。
「では、除草剤を撒きにいきますかね!!ww」
鮮やかな水色のマシンに乗り込んだ俺は、
ぶぶぅ~~~www
勇躍、ヒューゴさんの畑を目指して美しい緑の木々の間を走り始めたのであった。
……画面にコッソリと出ている、
「アタッチメントの中身を補充してください!」
という、ビックリマーク付きの警告をちょっと気にしながら……w
続くw
大塚角満(おおつか かどまん)
元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。2017年に独立。編集部時代から現在に至るまでゲームエッセイを精力的に執筆し、『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』、『折れてたまるか!』など、多数の著作がある。
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