エレクトロニック・アーツが2020年10月に発売予定のサッカーゲームシリーズ最新作『FIFA 21』。海外媒体向けに行われたプレゼンから既にメインのゲームシステムとFUTモードについての新情報をお届けしたが、今回はストリートサッカーの“Volta”モードの進化についてお伝えしよう。
Voltaが最大5対5の対戦に対応
昨年度版の『FIFA 20』で追加されたVoltaは、3人制から5人制までのストリートサッカーやフットサルなどを遊べるモード。今年は“Volta チーム”としてオンライン対戦や協力プレイが可能になる。
Voltaのメニュー自体にロビー機能が組み込まれており、プライベートロビーから最大3人のフレンドと4人チームを組んだり、あるいはコミュニティシステムに割り振られた他のプレイヤーと5人の即席チームを組めるほか、ソロ対戦も可能。
なおプライベートロビーの場合は招待した人が、コミュニティロビーから組んだ場合は1人がランダムにキャプテンとして選ばれ、ユニフォームなどはキャプテンが設定しているものが使われる。
ランクマッチは8ディビジョン5ランクで構成
Voltaチームにはランクマッチも用意されており、スキルに応じて8ディビジョンに分けられ、また各ディビジョンはさらに5段階のランクで構成される。
ディビジョンは新たにディビジョンイベントが始まるごとに勝敗で昇降格が決定され、一方ランクはプレイをしてランクポイントを稼いでいくことで変動。それぞれ上位に進むごとに報酬が与えられるという形だ。これによってスキルレベルの近いプレイヤーとの対戦が楽しめるとしている。
実在チームや選手が登場するスペシャルマッチも
またウィークリーイベントで試合をこなしてポイントを稼いでいくと挑戦できる“注目のバトル”という要素も。注目のバトルは毎週2種類が用意されており、レアル・マドリードなどの実在チームやパリ・サンジェルマン所属のムバッペが率いるチームなどが登場することがある。
そしてこれらの試合に勝利すると、それらの現実の選手や現実のチームのユニフォームキット、ジダンなどの伝説の選手がアンロックされることもあるという。ストリートサッカーでテクニックを鍛えたとされるジダンを自チームに加えられるのは2000年代サッカーファンにはたまらないかも。
ストーリーモードの“The Debut”では元ミランのカカが登場
そして今年もVolta特有の操作やテンポ感に慣れるための一種のチュートリアルとして、ストーリーモードの“The Debut”が用意されている。
記者もプレス用デモで序盤をちょっとだけプレイしたのだが、チュートリアルを兼ねているとはいえ、試合間に流れるカットシーンが合計で2時間以上あるというなかなかしっかりした作り。
物語はイタリアのACミランなどで活躍したブラジルのカカが主催するリオの大会で始まり、途中でチームメートの徳田耕太郎選手がカカに引き抜かれてドバイに向かうことになり、快く送り出したプレイヤーたちが後に続けと奮闘するという内容。徳田選手はレッドブル主催のフリースタイル世界大会の優勝経験もある実在の日本選手なのだが、バロンドール(世界年間最優秀選手)受賞者のカカとゲームの中とはいえ普通に共演してるのはホントすごい。
攻守のシステム改善に加え、新たなトリックプレイも
今年のVoltaはストリートサッカーならではの高速で楽しいプレイを目指しており、『FIFA 21』のメインである11人制サッカーでの攻守のAIや反応の改善も取り入れつつ、ストリートらしいトリック技なども新たに追加されている。
詳細はいくつかスキル動画を見られる公式サイト記事をチェックした方がわかりやすいと思うが、簡単に要約すると以下。
- フリックアップ(右スティック押し込み+左スティックで方向入力)
- 空中のボールをフリックして方向を変え持ち替える
- スキルレベルが4以上の選手はさらに高度な空中フリックができる
- アジャイルドリブル(R1またはRBを押しながら左スティック)
- 11人制サッカーにも追加された高速にボールを動かす新ドリブル
- ナツメグ(L1+R1またはLB+RBホールドから右スティックを弾く)
- いわゆる股抜きの新操作
- タイミングが重要で、ディフェンダーに防がれてカウンターを食らう事もある
何試合かプレイした中では、そもそもストリートよりのスキルであるアジャイルドリブルが、使いこなせるとやはり強力な武器になりそう。ボールをコネまくっておちょくるような動きになるのでやられると悔しいが、決まるとやっぱり「俺つえー!」という感じで気持ち良い。ディビジョン上位の試合がどんなものになるのか気になる所だ。
なお『FIFA 21』関連では、記者が個人的に一番期待しているキャリアモードの概要も近日解禁予定となっている。