スクウェア・エニックスの『ロマンシング サガ』シリーズ最新作として、2018年12月6日に配信開始されたスマートフォン用アプリ『ロマンシング サガ リ・ユニバース』(以下、『ロマサガRS』)。同作がまもなく1周年を迎えることを記念して、2019年11月30日、東京・新宿にてリアルイベント“『ロマサガRS』1周年祭(フェス)”が行われた。

 本記事では、会場の展示や物販の模様と、“イトケン”こと作曲家・伊藤賢治氏によるスペシャルミニライブ&トークコーナーをリポート。なお、同イベントにて公開された『ロマサガRS』の最新情報については、下記の関連記事にてまとめて紹介しているので、併せてチェックしてほしい。

『ロマサガRS』グッズ先行販売やオリジナルフード、原画展示など企画が充実

 会場でまず目を引いたのは、イラストレーター小林智美氏による原画の数々や、この12月で30周年を迎える『サガ』の歴史をたどるパネルといった展示の数々。思わず見惚れてしまうイラストや懐かしの映像が、来場者を楽しませた。

胸が熱くなる名場面を集めた映像とともに、ソフトのパッケージやハードも展示。

 また、2018月秋に上演された舞台『SaGa THE STAGE ~七英雄の帰還~』にて、七英雄が着ていた衣装も展示。間近で見ると、ノエルの鎧につけられた傷や、ボクオーンの衣装の柄の細やかさなどがよくわかる。

左からクジンシー、ボクオーン、スービエ、ノエル、ワグナス、ロックブーケ、ダンターグ……の衣装。
スービエの衣装には、これでもか、これでもかというくらいスパンコールなどが付けられていて、職人魂を感じる。

 ファンが長い列をなしていた物販コーナーでは、『ロマサガRS』新グッズを先行販売。電球をかたどった“ひらめきクッション”を始め、キーホルダーやトートバッグ、陣形マグネットなど、日常に寄り添うグッズが用意された。

ずらりと電球が並んでいるさまは圧巻でした。
こちらは陣形マグネット。中身はランダムで、記者はアルベルト・最終皇帝(男)・アザミをゲット。
2020年に登場予定のプライズの展示も。閃きセンサーライト(2020年1月登場予定)とブランケット3種(2020年2月登場予定)、どちらも欲しい!

 フードコーナーでは、ここでしか食べられない『ロマサガRS』オリジナルフードを販売。ゆきだるまをかたどったおにぎりや、閃き電球の焼き印が入った肉巻きおにぎり、ポルカをイメージしたメロンソーダに、リズをイメージしたサイダーなどなど……。1品注文するごとに、ランダムで特製コースターがプレゼントされた。

ドリンクにはキャラクターをあしらったマドラー/ストロータグが付属。
最終皇帝(男)とブルーのコースターをもらいました。しかし恐れ多くて、彼らの上にドリンクを置くなんてできない……。

 ほかにも、フォトスポット(ねんがんのアイスソードが持てる!)や寄せ書きコーナーが用意されており、ファンたちは思い思いの写真撮影を楽しんでいた。

“全滅”を体験できるフォトスポットは、そうそうないんじゃないでしょうか。

イトケンミニライブは、ぜんぜんミニじゃなかった

 約3時間に及んだステージイベントは、ミニライブ、トーク、そして『ロマサガRS』最新情報紹介という3部構成。まずはミニライブからスタートしたのだが、その内容は、「ミニってなんだっけ……?」と、ミニの定義について考え直したくなるような充実っぷり。セットリストを見てもらえれば、この意見に共感してもらえるのではないだろうか。

1.バトル1メドレー(『ロマサガ1~3』、『ロマサガ -ミンストレルソング-』)
2.Battle#5(『サガ フロンティア』)
3.全軍突撃(『インペリアル サガ
4.冥魔・堕されしものども(『サガ スカーレット グレイス』)
5.魔術こそ祝福~星神ヴァッハ(『サガ スカーレット グレイス』)
6.頂を目指して~Grave Battle~戦士と共に-Polka-(『ロマサガRS』)
7.四魔貴族バトルメドレー(『ロマサガ3』)
8.ラストバトル(『ロマサガ2』)
9.ラストバトル(『ロマサガ3』)
10.決戦!サルーイン(『ロマサガ -ミンストレルソング-』)
11.七英雄バトル(『ロマサガ2』)

 アレンジアルバム『Re:Birth II』シリーズに収録された楽曲を中心としつつ、『サガ スカーレット グレイス』や『ロマサガRS』など、新しいタイトルの楽曲もあり、非常に密度の高いライブとなっていた。なお、『魔術こそ祝福~星神ヴァッハ』と、『ロマサガRS』のバトルメドレーは、ライブで演奏されるのは初。

 ちなみに『ロマサガRS』は来る12月6日で1周年、『サガ』シリーズは12月15日で30周年を迎えるが、伊藤氏は来年2020年3月に、キャリア30周年を迎える(当時のスクウェアに伊藤氏が入社したのは1990年3月1日。同期は『ファイナルファンタジー』シリーズで知られる北瀬佳範氏)。スクウェア初の新入社員で、年齢もいちばん若かった伊藤氏は「君は植松さん(作曲家・植松伸夫氏)の何なんだ?」と珍しがられたとか。そんな伊藤氏は、入社後に『サ・ガ2 秘宝伝説』の楽曲を手掛けることになるが、当時のエピソードは下記の記事にて紹介しているので、ぜひご一読を。

 さて、ミニライブ後には、MCのイラストレーター岸田メルさん、『サガ』ファン代表であり『ロマサガRS』公式ナレーターである声優の杉田智和さん、そして『サガ』シリーズ総合ディレクターの河津秋敏氏によるトークが行われた。

 杉田さんはディープな『サガ』ファンとして知られるが、この日も「ファイアブリンガーにならって、今日は隕石で来ようと思ったが、地下駐車場に入らなくてレッカーされた」(※杉田さんは『サガ スカーレット グレイス』ファイアブリンガー役でもある)という挨拶から始まり、学生時代、昼休みには「『邪神復活』からかけろ」と『ロマサガ』の曲をかけ、掃除の時間には『下水道』をかけていたエピソードなどを語り、ファンを沸かせていた。

 このトークコーナーは基本的に、岸田さんと杉田さんが『サガ』ファンを代表し、伊藤氏・河津氏に質問をするという形で進行。「曲はどのように生まれるのか?」という質問に対しては、伊藤氏は「ほとんど閃きというものはない」と断言。基本的には机に向かって、ああでもないこうでもないと考えるそうだ。とはいえ例外もあり、『ロマサガRS』のオープニング曲(『再生の絆~Re;univerSe~』)は、気分を切り替えるために向かった北海道の富良野で思いついた、と伊藤氏。富良野の雄大な景色を見て、帰りの新千歳空港で「ソ~ファ~ソミ~」のフレーズを思いつき、スマートフォンに録音して、帰宅後に仕上げたのだと語った。

 また『ロマサガRS』の曲に関しては、「このあいだ新曲を納品したばかり」といううれしい報告が。会場では、その新曲……『ポドールイ』のアレンジ版の一部が披露された。クリスマスっぽいアレンジになっており、なんとボーカル入り。12月中旬より、ホーム画面で聴けるとのことなので、お楽しみに。

今後も、何が起きるかわからない刺激的な『サガ』の世界を

 4名によるトークの後は、前述の通り、『ロマサガRS』1周年記念キャンペーンの数々が発表された。情報量が多すぎて頭がパンクしたユーザーも多いと思うが、とにかくオトクなことは間違いないので、まずはログインすべし! そして、関東在住の人は山手線のラッピング電車に乗ろう。

 最後の挨拶にて、河津氏は「30年前、『サガ』が電話で遊べるようになるとは思っていなかった」、「イトケンとステージで並んで話す機会があるとは思っていなかった」と振り返り、「何が起きているかはわからない、を今後も続けていきたい」とコメントした。くり返すが、いつも我々を驚かせてくれる『サガ』は、もうすぐ30周年。これを記念する企画もいろいろと仕込んでいるとのことなので、発表を楽しみに待ちたい。