スクウェア・エニックスが2019年9月3日に発売(Steam版は9月4日)する『ファイナルファンタジーVIII リマスタード』(2500円[税込])について、リマスター版の追加要素まとめや過去作とのモデリング比較などをお届けします。
『FFVIII リマスタード』はPS版と何が違う?
プレイステーション4、Xbox One、Nintendo Switch、PC(Steam)で発売される『ファイナルファンタジーVIII リマスタード』と過去作の違いは以下の通りです。
- 一部のモデルを一新
- HP、ATBが常に最大値になり特殊技がいつでも発動できる機能搭載
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バトルエンカウントのオンオフが選択可能に
- ムービーを除くゲーム速度を3倍速にできる
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“おでかけチョコボRPG”は残念ながら削除
E3 2019で公開されたPVでは主人公たちの戦闘シーンを確認することができ、顔のグラフィックが美しくなっていることがよくわかります。
デリングシティでの魔女襲撃イベントやガルバディアガーデンとの戦闘イベントなど、『FFVIII』はプリレンダムービー中にキャラを動かせることが多いので、より迫力ある映像を楽しめますね。
なお、“おでかけチョコボRPG”でしか手に入らなかったアイテムは、リノアの特殊技である“アンジェロサーチ”で入手可能です。北瀬佳範氏のインタビューによると、オリジナルと比べると手に入りやすくなっていますとのこと。
キャラクターのモデルが一新されただけではなく、文字フォントが2014年5月8日に発売された『ファイナルファンタジーVIII for PC』準拠となっていることもわかります。
『for PC』版では戦闘時のHPの数値にジャギーを確認できましたが、『FFVIII リマスタード』ではHPまでクッキリと表示されるようです。
2014年発売の『for PC』版における戦闘画面。HPの数値にジャギーを確認できます。※画像は公式動画“FFVIII for PC 追加機能「ゲームブースター」紹介”より。
キャラモデルの違いが一目瞭然の比較画像
本作の公式サイトでは、PS版とリマスター版のキャラクターモデル比較画像が掲載されており、どれだけ美麗なモデリングになったのかが一目でわかります。
・ゲーム冒頭のスコールとキスティスがガーデン内を歩くシーン比較
ジャギーはなくなり、スコールは髪型も変化。キスティスはスカート丈が変わっているようにも見えますね。
『for PC』版はDirectXを利用したアンチエイリアス処理によって各パーツがクッキリと表示されていましたが、どうしてもテクスチャがPS版そのままという感じでノッペリとした印象でした。
特にジャケットの襟のファー部分は張り付いているような形でしたが、リマスター版ではふさふさ感がしっかり出ています。
・スコールの特殊技“連続剣”発動前のポーズ比較
スコールのイケメン度が数百倍は上がっていますね(笑)。PS版では、ふとした瞬間に顔のアップが表示された際、若干笑ってしまうときもありましたが、リマスター版ではどんな角度でもイメージ通りのスコールのカッコよさを体験できそうです。
顔の各パーツだけではなく、ガンブレード(リボルバー)の形状やジャケットのジッパーまでクッキリ見えます。PS版のスコールの剣はリボルバーではなくキアストレートでしょうか? それともタイミングが悪かっただけ?
こちらは連続剣発動前の別角度のスコール。画像はPVをキャプチャーしたもの。
PVで確認できる登場キャラのモデリング一覧
ゼルの通常モデルはもともと綺麗な顔をしていましたが、リマスター版では少しかわいい寄りに。ムービー時の男らしさは薄まっていますね。ちなみにゼルのモーションアクターは『FFX』でティーダのボイスを担当した森田成一さんなんですよ。
リノアは正面からの角度がまだ存在しないので、正当な評価はできない感じ。でも最新版のリノアに近い造形をしていますね。リノアのモーションアクターはユウナを演じた青木まゆこさんです。
リマスター版でもっとも大きく変わったのはキスティスではないでしょうか? PS版のムービーでは顔が整いすぎていて冷たさすら感じられましたが、通常モデルとの落差が顕著なキャラでした。……私はキスティスがいちばん好きです。壁にでも(略)。
セルフィも横顔のみ確認。この角度でもとんでもないかわいさが伝わってきます。そしてこのPVを作ったスタッフの方……わかってますねぇ(笑)。動画の10秒付近を繰り返し再生してしまったのは私だけではないはず!
アーヴァイン? 悪いな、おぼえてない。……とジョーダンはさておき、当時から作中イチのイケメンと評されていた彼の本領が発揮されています。
個人的には、PS版プレイ時にあこがれの先輩だったシュウが、『for PC』版をプレイしたときに「え……誰?」状態だったので、リマスター版では美しいシュウ先輩を見てみたいです。
当時のキャラクターモデル担当・栢野智博氏らがリファインに携わっているので、ほかのキャラモデルにも期待が高まります。
なお、『for PC』版もPS版と比べるとキャラモデルのクオリティがかなりアップしていますが、今回のリマスター版と比べてみると本作のすごさがよくわかると思います。以下、『for PC』版のリノアとキスティス、アーヴァインの通常モデルです。
※上記の画像3枚は公式動画“FFVIII for PC 追加機能「ゲームブースター」紹介”をキャプチャーしたもの。
『for PC』版のモデルを見ると、「なんか記憶と違う!」と感じる人もいるかもしれません。でも、10周以上『FFVIII』をクリアしている私としては、「PS版のモデルがハッキリ見えるようになった」ぐらいの認識。
もしも記憶と違うのならば、それはムービー時のキャラモデルやイラスト時の印象が強いか、もしくは思い出補正によるものかもしれません。当時はテレビもブラウン管で映像ケーブルもHDMIではないですからね。ぼやけた画像を脳が補正していて、思い出とのギャップがあるのかも。
Steam版にはさらなる機能も
PC(Steam)版以外には“バトル強化”、“エンカウントなし”、“3倍速”の3つの冒険を快適にする機能が搭載されていますが、Steam版にはさらに下記の機能が追加されていることがわかりました。
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すべてのアイテムを入手:一部のアイテム以外入手できる
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すべてのアビリティを入手:入手しているG.F.の全アビリティを覚えた状態にする
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G.F.レベルMAX:入手しているG.F.のレベルをMAXにする
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ギルMAX:ギルをMAXにする
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魔法MAX:入手している魔法のストックをMAXにする
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すべての特殊技を入手:全特殊技を覚えさせることが可能
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すべてのカードを入手:レアカード以外のカードを最大枚数入手できる
とんでもないですね(笑)。本作は特殊技ゲーともいわれている作品なので、最初からすべての特殊技を使えれば“バトル強化”と合わせてどんな敵も一瞬で撃破できます。
『FFVIII』はストーリーとサブイベントのシナリオがシリーズの中でも屈指の内容だと思っているので、追加機能によって良質なストーリーを美麗なグラフィックとあわせて手軽に楽しめるのは最高だと思います。
私も、リマスター版でスコールの成長物語をもう一度体験し、シリーズ最高と評価できるスタッフロール演出で久しぶりに感動したいですね。
もしも今回のリマスター版が好評だったら、いつの日か、『FFVII リメイク』のようにリメイクもしてほしいところ。何十年でも待ちますよ!