各シーンの背景やリミット技などを細かくチェック!

 既報の通り、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)の新作紹介番組“State of Play”にて、スクウェア・エニックスのPS4用ソフト『ファイナルファンタジーVII リメイク』の新映像が公開された。本記事では、新たに公開された映像から『FFVIIリメイク』の姿を探る。

 『FFVII リメイク』の新情報としては、2017年2月にモナコで行われたエンターテインメントのイベント“MAGIC 2017”以来。モナコではスクリーンショットの公開のみだったため、映像としては2015年12月5日にアメリカ・サンフランシスコで開催された“PSX2015(PlayStation Experience 2015)”以来、4年ぶりとなる(それぞれのリポート記事は下記)。

 今回公開された映像の概要は下の記事でも掲載しているが、魔晄炉に潜入するクラウドやバレットたちアバランチ、そして、クラウドとエアリスの出会いのシーンなどが中心となっている。だが、映像の中にはいろいろと気になる要素もたっぷり。そんな細部をチェックしてみようと思う。なお、『FFVIIリメイク』で、エアリスがはっきりと姿を見せたのは初めてとなる。

 冒頭で表示される“THE RETURN DRAWS CLOSER”は、復活が迫るという意味で、“再会の時、来たる”といったところだろうか。このエアリスが、漏れているライフストリームを覗いているシーンは、『FFVII』オリジナル版でも最初にムービーで描かれるシーンだろう。

『FF7リメイク』4年ぶりの新映像を徹底分析。バトルのコマンドや背景など、細部に散りばめられた情報からリメイク版の片鱗を探る_01
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 神羅兵と対峙するクラウドに続き、ミサイルのようなものが発射されるシーンが挿入される。これは、バトルのコマンドなどが表示されていることから戦闘シーン内での演出の様子。

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 駅構内に入るアバランチのメンバーだが、壁にはヘアトニックの広告がある。気になるのは電光掲示板。“SECTOR 8”、“SECTOR 5”は八番街、伍番街といったところだろうか。ミッドガルにはときおり背景に漢字が表示されていたが、“急行”といった日本語の表記も健在の様子(今回のトレーラーの海外版でも同様の表記だった)。ちなみに伍番街は、『FFVII』オリジナル版ではエアリスの家があった場所だ。改札を飛び越えながら、振り向くアバランチのメンバーの名前はジェシー。

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壁に見えるヘアトニックのポスター。
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電光掲示板には列車の行き先が。
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 制限時間が表示される中でクラウドが走っている。あたりの様子からも、おそらく壱番魔晄炉を爆破した後の脱出シーンだろう。パイプをつかみながら進むクラウドのシーンが見られる。

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制限時間内に魔晄炉から脱出するイベントか。

 バレットとクラウドのバトルシーン。『FFVIIリメイク』はアクション性の高いバトルになるようだが、操作するキャラクターも切り換えられる様子。各キャラクターには攻撃(Attack)のほかに、特別なコマンドがあるようでバレットは“Backblast”、クラウドは“Punisher”となっている。

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 クラウドのシーンでは、コマンドの配置なども変化。これはL1ボタンを押しながらのショートカット操作だろうか。□ボタンに割り振られているのは“Braver”。これは『FFVII』オリジナル版にもあった、最初のリミット技“ブレイバー”だろう。このシーンでは、画面右下のパラメーターなどにティファの名前が確認できるほか、黄色いゲージが加わっている。これがリミットブレイクのゲージだろうか。

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ショートカットコマンドが表示されている。

 アバランチのビッグス、バレットに続き、エアリスが再度登場。クラウドへと花を渡す、『FFVII』オリジナル版でもおなじみのシーンだ。花はスラム街にある教会にあるものだが、この白い花は映像作品「FFVII アドベントチルドレン」のティファが教会で戦うシーンなどでも見られたものだろう。

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 つぎつぎとくり広げられるバトルシーン。敵にカーソルが表示されているのが目に留まるが、ロックオンをしているということだろうか。クラウドのリミット技“凶斬り”も見られる。敵を3回斬りつけると同時に“凶”の文字が表示される演出は、オリジナル版と同じもの(もちろんカメラワークなど大幅なパワーアップを遂げているが)。バトルシーンの背景に注目すると、神羅マークなども見える。デザインは変わっていないようだ。

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敵の攻撃をガードするシーンもあった。
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 クラウドとバレットの前に立ちはだかっているのは、壱番魔晄炉のボス“ガードスコーピオン”。強力なレーザーをバレットに向かって放っているが、この敵は尻尾を上げているときに攻撃するとレーザーで反撃をしてくるという習性を持っている。『FFVII』オリジナル版ではクラウドがそのことをバレットに説明していた。

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 映像の最後に聞こえてくるのは、セフィロスのセリフ。周囲の建物が崩れる中、クラウドと向き合うセフィロスの背中が確認できる。ここは、燃える中をセフィロスが立ち去っていく、有名な神羅屋敷のシーンだろうか。苦悶の表情を浮かべるクラウドの顔に、汗が浮かんでいるのに注目! あらゆるシーンでここまで作り込んでいるのだろうか……。

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 そして、ラストにロゴと“六月情報解禁”の文字が表示されて、映像は終了。

 合計1分7秒と、決して長い映像ではないが、見どころは盛りだくさん。おなじみの曲のアレンジ版による演出も手伝って、ついつい何度も観てしまう。

 ついに続報が公開された『FFVIIリメイク』。つぎの情報公開は、映像のラストにあるように6月に展開とのこと。また、前述の記事でも触れているが、『FFVIIリメイク』ディレクターの野村哲也氏は『FFVII』のTwitterアカウント(@FFVIIR_CLOUD)で“発売までの段取りもほぼまとまりましたので来月の本格的な情報解禁まで今回の動画を考察しつつ後少しお待ち下さい”と言及。さらに、『FFVIIリメイク』プロデューサーの北瀬佳範氏は、PlayStation.Blogにて“現在わたしたちは6月の本格的な情報解禁に向けて準備中ですが、今回はひと足早いご挨拶という事で、PlayStationで新しく始まった試み「State of Play」で特報予告編をご紹介させていただきました”と語っている。

 6月は世界最大のゲーム見本市“E3”の開催月。E3近辺で新たな情報が公開されるのかどうか、また、公開される内容はどんなものなのか期待が高まる。

 『FFVII』と言えば、先日、Nintendo SwitchとXbox Oneでリマスター版の配信が始まったばかり。リマスター版を通じて、オリジナル版の特徴や“コンピレーション オブ FFVII”を振り返った記事を公開しているので、下記の記事もチェックしてほしい。

[2019年5月12日19時30分修正]
一部、文章の表現を変更しました。

※画像は映像をキャプチャーしたものです。