スパイク・チュンソフト 櫻井光俊氏に北米オフィス設立の経緯を聞く、「いま、日本のゲームがアメリカで売れている」【GDC 2018】

スパイク・チュンソフトが2017年12月に米国法人であるSpike Chunsoft, Inc.を設立。ここでは同社の櫻井光俊氏に、海外展開の狙いなどを聞いた。

 アメリカ・サンフランシスコにて、2018年3月19日から23日まで行われた、ゲームクリエイター向けの世界最大規模のカンファレンス、“GDC(ゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス)2018”。スパイク・チュンソフトの米国法人であるSpike Chunsoft, Inc.が、GDCの会期に合わせて、『428 ~封鎖された渋谷で~』および『ザンキゼロ』の北米展開を発表。さらにMAGES.の海外展開をサポートしての『シュタインズ・ゲート エリート』の北米でのリリースや、キュー・ゲームスのIP『PixelJunk Monsters 2』のワールドワイドでのパブリッシングを担当するなど、怒涛の展開を明らかにした。

 スパイク・チュンソフト海外展開の狙いとはいったい? 同社の代表取締役社長、櫻井光俊氏に聞いた。

いま日本のゲームが北米で支持されている

――GDC 2018に合わせて、複数タイトルの展開を発表されましたね。

櫻井 はい。昨年12月にアメリカ・ロサンゼルスにオフィスを設立しまして、いよいよ北米市場に向けて、本格的に展開していくことにしました。自社で発売するタイトルが5月くらいに出てくるので、今年早々にはオフィスを作って動かさないと……という状況だったんですよ。

――タイトル展開ありきで北米支社を立ち上げたのですね?

櫻井 オフィスを作るきっかけになったのは『ダンガンロンパ』です。『ダンガンロンパ』に関しては、アメリカではそんなに売れないと思っていたんですね。それが、日本一ソフトウェアさんの米国法人から、プレイステーション Vita版を出していただいたところ、思いのほか人気が出まして……。その後、2016年に『1』と『2』をSteamで配信したのですが、現在ではそれぞれで20万を超えるダウンロードを記録しています。

――それはすごいですね。

櫻井 極めて日本っぽいゲームじゃないですか、『ダンガンロンパ』って。それが海外でも受けたので、「だったら、自分たちで(海外に)出ていって、ユーザーさんと直接コミュニケーションを取りたいなと思ったんです。とくに、海外のユーザーさんはいろいろとご意見をくださいますからね。だったらいいタイミングなので、海外に支社を出そうかなと。

――つまり、『ダンガンロンパ』が導いた、北米支社の展開だったというわけですね?

櫻井 はい。いままでみたいにライセンスを提供する形でもよかったのですが、これだけ評判がよいのだったら、自分たちでやってみたい……と思ったんです。あと、タイミングってあるじゃないですか。いま北米でもプレイステーション4が好調なのですが、プレイステーション4の日本のタイトルも売れているんですよ。

――『NieR: Automata』も人気のようですね。

櫻井 そうなんです。日本のタイトルへの流れが来ている。だから、このタイミングがベストかなと。北米に支社を置こうと思ってから、1年で作ってしまいました。

――ものすごいスピード感ですね。相当無理をしたのでは?

櫻井 こういうのはタイミングですから。タイミングを外すと失敗する可能性が高くなってしまうので、「やるんだ!」という強い気持ちで推進しました。

――その推進力はどこから来るのですか?

櫻井 やると決めたら早くやったほうがいいじゃないですか。ダメだったらやめるだけの話です。その手前でグチャグチャやっていてもしょうがない。そういう考えかたなので、「やろう!」と。

――スパイク・チュンソフトといえば、海外の良作を日本に積極的に展開していますが、国を超えての橋渡しという点では共通するところがあるのかもしれないですね。

櫻井 それはありますね。かつては日本のタイトルも海外で売れていた時代があったんですよ。少し前になりますが……。そんな時代が来たら、積極的に打って出たいなと思っていたのですが、なかなかこなかった。それがやっと2年くらい前から流れができてきたんです。

――うーん、それは何が要因なんでしょうね。

櫻井 本当のところはわからないですが、想像としては、アメリカはトリプルAのすごいタイトルがたくさん出ているので、けっこう飽きてきたんじゃないかなと思うんですね。アメリカのマーケットは成熟しているので、「それ(トリプルAタイトル)はそれでいいけど、違うのも遊びたい」といったときに、「日本のゲームがおもしろい」ということで伸びてきたんだと思います。ひとつのきっかけとしては、Steamが大きいのかもしれません。Steamで日本のゲームを知ったという人が多いのではないでしょうか。何しろ、『ダンガンロンパ』が20万ですからね。

――ちなみにオフィスをロスにした理由は?

櫻井 あまり大きな理由はないのですが、日本語ができる人を優先的に採用したいとなったときに、そういう人たちが住んでいるところで、ロスにしました。なおかつ、ロサンゼルスの中心部はクルマの渋滞がたいへんなので、そういう人たちが住んでいる近郊……ということで、ロングビーチにしました。事務所はロングビーチにある小さい空港のすぐ近くになりますね。

――いま北米事務所のスタッフは何人くらいですか?

櫻井 6人です。

日本のゲームが北米で受ける要因はキャラクターの魅力

――2017年12月にオフィスを設立されてからの方針はどのようなことを考えているのですか?

櫻井 まずは、スパイク・チュンソフトのタイトルを出していくということがひとつ。そしてもうひとつが、今回縁があってMAGES.さんのタイトルも北米では当社がリリースしていくこととなりました。MAGES.さんとうちは、アドベンチャーゲームが中心となりますので、まずは北米での、アドベンチャーゲームのナンバーワンパブリッシャーを目指していこうと思っています。

――ああ、なるほど。

櫻井 アドベンチャーゲームは、アメリカの会社はあまり作らないから、意外と取れるかもしれませんよ(笑)。

――MAGES.タイトルの北米パブリッシュを担当することになったきっかけは?

櫻井 そもそもグループ会社ということもあり、MAGES.さんと話をするなかで、いっしょに海外で展開していこうとなりました。これまでMAGES.さんもいろいろなところに(海外での販売権を)ライセンスしていて、タイトルごとにパブリッシャーがバラバラだったのですが、ユーザーさんとしても統一感があったほうがいいと思うんです。決まったパブリッシャーから出て、プロモーションもちゃんとやってくれるところがいい。MAGES.さんとそんな話をしていて、「うちが北米に支社を出すよ」となったときに、「やりましょう」と。これもわりと早く決まりました。昨年の10月くらいから話をして、すぐに決めて本日の発表に至ります。

――それはまた、すごいスピード感ですね。ところで、海外市場でのMAGES.タイトルの人気というのはどのような感じなのですか?

櫻井 『シュタインズ・ゲート』や『カオスチャイルド』などはこちらでも有名ですね。とくに『シュタインズ・ゲート』はとても売れています。

――ああ、そうなんですね。

櫻井 さきほどもお話しましたが、いまは日本のタイトルが売れるんです。海外向けに作っているわけではないのに、海外のマーケットが日本のタイトルを受け入れるようになったんです。

――まあ、さきほどおっしゃったとおり、北米の市場が成熟したということなのかもしれませんね。

櫻井 それしかないと思います。とにかく新しいゲームが遊びたいのだと。ゴージャスなゲームはいっぱいある。それはそれで海外の大手パブリッシャーに任せておけばいいし、北米の人はそうじゃないゲームが遊びたい。この流れはしばらく続くと判断しています。

――とはいえ、売れるといっても何でもかんでも売れるわけではないわけですよね。何らかの要因があるのではないかと。もちろん、ゲームとしてすぐれているというのは、大前提としてあるかと思うのですが。

櫻井 それはキャラクターだと思います。

――なるほど。『ダンガンロンパ』にしても『シュタインズ・ゲート』にしても、ゲーム性に加えて、キャラクターの魅力が、北米のゲームファンに響いたということですね?

櫻井 そうですね。キャラクターの立っているゲームが売れると思います。

――そういう意味では、MAGES.のタイトルは北米でも相当いけそうですね。

櫻井 そうなんです。うちで言えば、打越鋼太郎の『極限脱出 9時間9人9の扉』は、日本よりも北米のほうが売れましたね。そういうことって自分たちでやらないとわからないじゃないですか。

――たしかに、やってみないとわからないことはありますね。

櫻井 僕らがふつうに考えたら、打越鋼太郎のタイトルがアメリカで売れるわけないと思うわけです。あんなに日本っぽいタイトルが。でも、いまアメリカでは売れる。そのあたりから、「海外のゲームマーケットって、いままで思っていたのと違ってきているのかもしれない」と思って、いろいろ考え始めたということはあります。

――先入観にとらわれてはいかんということですね……。

櫻井 そう。意外な発見があるんです。

――ところで、MAGES.のタイトルは基本全部スパイク・チュンソフトで海外展開を担当することになるのですか?

櫻井 基本的には、うちで全部出そうと考えています。もちろん、どのタイトルを海外で出すかは協議することになりますが。

――どのタイトルを出すかの判断はどのように下すのですか?

櫻井 アメリカにスタッフがいるので、彼らに任せようかなと思っています。彼らもゲームプレイヤーなので、「このゲームがアメリカで受けるかどうか」というのは、彼らがいちばん判断できるのではないかと。それがいちばんわかりやすいですよね。

海外タイトル『STEINS;GATE ELITE』は、2018年発売予定。プラットフォームはプレイステーション4、Nintendo Switch、Steamをお予定。

日本語から英語へのローカライズもノウハウを活かしたクオリティーの高いものに

――スパイク・チュンソフトさんは、海外タイトルを日本に持ってくるときに、こだわってローカライズすることで知られていますが、日本語から英語にローカライズするときも、やはり同じようにこだわるのですか?

櫻井 そうです。今回とくに『428 ~封鎖された渋谷で~』は、ローカライズをしっかりしないといけないということで、日本語から英語へのローカライズがものすごく上手なプロダクションに頼んでいます。そういうこだわりはありますね。

――そのへんは、ローカライズに対してこだわりを持つ、スパイク・チュンソフトのノウハウが活かされるということですね。

櫻井 そうですね。社内体制的には、海外タイトルの日本販売を担当する海外事業部に、アメリカ市場もフォローしてもらいますので、ローカライズ面でも相当高いクオリティーのものを仕上げてくると期待しています。彼らは英語から日本語翻訳へのノウハウは持っているので、同じような考えかたで日本語から英語へのローカライズをやりますから。

――なぜ、海外事業部が、日本から海外展開するタイトルもフォローすることにしたのですか?

櫻井 いろいろな意味で、相乗効果が生まれるだろうという判断ですね。ローカライズって英語から日本語、日本語から英語と、ノウハウはある程度共有できるわけじゃないですか。そのため、海外事業部に見てもらうのかいいのかなと。

――アメリカのオフィスはローカライズは担当しない?

櫻井 もちろん担当しますが、彼らはうちのローカライズは経験したことがないので、「海外事業部はこういうふうにやるんだよ」というのを教えてあげれば、スキルを引き継げるわけです。

――ノウハウを教えて……ということですか。

櫻井 そうです。会社って文化だと思うので、そういう文化を持っている人たちが教えないと伝えられないですから。

――ところで、スパイク・チュンソフトのローカライズの極意ってどのようなものになるのでしょうか?

櫻井 それは難しいなあ(笑)。そうですね……たとえばですが、『ウィッチャー3 ワイルドハンド』に追加コンテンツで『血塗られた美酒』というのがありました。これは原題では“Blood and Wine”で、直訳すると“血とワイン”ですね。日本語ではこれを『血塗られた美酒』にして、それだけでストーリーが連想できるようにしたんです。これはある意味カルチャライズに近い領域かもしれないのですが、これがたぶんスパイク・チュンソフトのローカライズを象徴していると思います。

――なるほど。現地のユーザーに伝わる翻訳の作法を、日本語から英語へのローカライズにも持ち込むということですね?

櫻井 そうです。とくに言葉は正確に訳すことが重要なのではなくて、違う言葉を使ったほうがもっとわかりやすくなるようであれば、そちらを使ってもいいと思います。ただし、そのためにはゲームをよく知っていないといけない。やはり、そこが重要だと思いますね。

――たしかに。あと、アメリカにおけるプロモーション戦略はどのように考えていますか?

櫻井 プロモーション戦略を練るのはこれからなのですが、それはアメリカに任せて、彼らに考えてもらってやっていこうと思っています。日本でも、うちのプロモーションって目につくと思うのですが、刺激的なものがいいと考えています。目に触れて、驚いていただかないと意味がないと思っているので。アメリカでもそういうことをやっていきたいです。

――そういう方針は北米でも貫くと?

櫻井 そうですね。

海外タイトル『428: Shibuya Scramble』。2018年夏発売予定。プラットフォームはプレイステーション4、Steam。

櫻井氏が『PixelJunk Monsters』の大ファンだった

――あと、海外展開の発表にあたって、『PixelJunk Monsters 2』をスパイク・チュンソフトで展開することを発表されましたね。意外な組み合わせに驚いたのですが……。

櫻井 この経緯は、もともと僕が『PixelJunk Monsters』が大好きだったんですよ。ディラン(キュー・ゲームス代表のディラン・カスバート氏)とも、京都に行くとよく会ったりしていて、あるときディランから、「『PixelJunk Monsters 2』のパブリッシングをやる?」って聞かれたので、「おお、やるやる」って(笑)。それならばということで、ワールドワイドでスパイク・チュンソフトがパブリッシングを担当させてもらうことにしたんです。今回、ワールドワイドでSteamも含めてオールプラットフォームで展開します。他社様のIPを、ワールドワイドでスパイク・チュンソフトがパブリッシングするというのは、初めてなんですよ。とても楽しみですね。

タワーディフェンス『PixelJunk Monsters 2』がPS4/Switch/PC向けに発表。3Dグラフィックにパワーアップ&オンライン4Pプレイにも対応

GDCに合わせてタワーディフェンスゲームの続編『PixelJunk Monsters 2』が発表。3Dグラフィックに進化し、オンライン4Pプレイも追加。

――『PixelJunk Monsters 2』のリリースはいつに?

櫻井 5月です。もうほぼマスターになっています。じつは、北米オフィスを設立しての第1弾タイトルが、『PixelJunk Monsters 2』なんです。

――あら。スパイク・チュンソフトの北米展開の名刺代わりともいうべきタイトルが『PixelJunk Monsters 2』に?

櫻井 まあ、社内でも「1本目はスパイク・チュンソフトのタイトルがいいのでは?」という意見もあったのですが、個人的にはそのへんはあまりこだわっていないので……。ゲームというのは生モノですから、できあがっているものをいつまでも取っておいてもしょうがない。それに、うちのゲームではないですが、やっぱりかわいいですしね。うちが出すゲームということは、うちの子みたいなものです。

――今後、キュー・ゲームスのタイトルは、基本スパイク・チュンソフトでパブリッシングする?

櫻井 それは、お話次第ですね。キュー・ゲームスもいろいろとやっていますから。もちろん、うちが出す場合があるかもしれないし、そうじゃないこともあるでしょう。お互いがハッピーだったらいいと思っています。

海外タイトル『PixelJunk Monsters 2』。5月28日発売予定プラットフォームはプレイステーション4、Nintendo Switch、Steam。で、スパイク・チュンソフト北米市場参入第1弾タイトルとなる。

2018年は北米市場に向けて4タイトルを予定

――『PixelJunk Monsters 2』を皮切りに、今年は海外で何タイトルくらいを予定しているのですか?

櫻井 4タイトルですね。『PixelJunk Monsters 2』のほかには、『428 ~封鎖された渋谷で~』、『シュタインズ・ゲート エリート』、あとは『FIRE PRO WRESTLING WORLD』です。あと、『ザンキゼロ』も発表させていただいたのですが、こちらは発売日未定です。日本では今年の夏にリリースしますが、海外でも売れるとの判断から、ラインアップに加えました。

――『428 ~封鎖された渋谷で~』は、さきほどお話いただいた、キャラクターが人気を博する“海外人受けする日本のタイトル”の範疇ではないような気もするのですが、今回ラインアップされた理由は?

櫻井 Steamのコミュニティーサイトや海外事業部のTwitterなどに対して、『428 ~封鎖された渋谷で~』のリクエストがものすごく多いんですね。「こんなにリクエストが来るんならば、考えようかなと。それで今回やることにしました。劇中にガラケーが出てくるくらい古いタイトルなのですが(笑)、こんなゲームほかにないじゃないですか。だから、いまのアメリカだったら受けるかもしれない。ちょっと前だったら無理だったでしょうね。

――今後は、新作が出た場合に日米同時リリースといったことは考えているのですか?

櫻井 タイトルによると思います。今回『ザンキゼロ』が残念ながら同発にできないのは、ルーキータイトルなので、ギリギリまで開発することが想定されるからです。そうすると、アメリカも含めて同発で出そうと思ったら、(日本でのリリースを)2~3ヵ月待たないといけなくなる。だったら、まずは日本で出して、改めてアメリカで展開しようと判断しました。テキストのボリュームがすごく大きいので、先行で発売される日本語版をプレイする人もそんなには多くないでしょうし。これが『PixelJunk Monsters 2』だったら致命的ですよね。何語でも遊べるし。こういったタイトルは同時発売のほうがよいでしょうね。

――今後は、海外同時発売を見据えた開発体制を敷く予定ですか?

櫻井 そうですね。ただ、やっぱり作っていてわかりますが、最初に作るルーキータイトルは、現場は本当に最後まで苦しむんです。それだけ苦しんでいるところに、「英語版も作れ」というのは、ちょっとかわいそうかなと。

――クリエイター想いですね。

櫻井 いえいえ。実際のところ、昔もそういうことでひどい目に合っていますから。あんまり無理しないほうがいいかなと。

――今回海外事業を展開するにあたって、MAGES.やキュー・ゲームスなど、一気に“仲間が増えた”といった印象がありますが、いかがですか?

櫻井 もちろん僕らもタイトルを選びますが、お互いにハッピーになれるところがあるのならば、お互いにやっていきたいと思っています。

――それにしても、キュー・ゲームスとスパイク・チュンソフトの組み合わせは意外ですね。

櫻井 ディランとは昔から仲がいいので。

――今後もこういった意外な組み合わせの流れはありえる?

櫻井 あると思いますよ。ゲーム業界は狭いですし、いま独立するクリエイターもけっこういますから、そんな人たちとごいっしょするということも、もちろんあると思いますし。

――海外に出たいクリエイターにとって、スパイク・チュンソフトが足がかりとして機能する可能性もありそうですね。

櫻井 そうですね。ただ、実際にはアトラスさんやマーベラスさん、日本一ソフトウェアさんなどが海外で展開されていて、彼らがパイオニアだと思いますが、それに加えてスパイク・チュンソフトという選択肢があって、クリエイターさんは、どこにパブリッシングしてもらうかを考えればいいと思っています。

――ちょっと、今回の取材の主旨とは関係ないのですが、GDCで発表されたので、あえてうかがいますが、Nintendo Switch版『ARK:Survival Evolved』の日本展開は予定していますか?

櫻井 まだはっきりとしたことは言えないですね。

エピック・ゲームズの講演で、Nintendo Switch版『ARK:Survival Evolved』と、『フォートナイト』へのリプレイ機能の実装が発表【GDC 2018】

会期3日目の3月21日には、エピック・ゲームズによる講演“State of Unreal(Unrealの現状)”が開催。Nintendo Switch版『ARK:Survival Evolved』と、『フォートナイト』へのリプレイ機能の実装が発表された。

――最後に今後の展望などを教えてください。

櫻井 もちろん、アメリカもそうなのですが、日本でオリジナルのタイトルをどんどん作っていきます。それを作らないとIPが出てこない。ゲーム会社にとって何よりも大切なのはIPと技術力のふたつしかないと思っています。技術力は日々研究するしかないのですが、となるとキモとなるのは、いかにIPを作って立ち上げていくかだと思うので、どんどんチャレンジしていきます。あと、『428 ~封鎖された渋谷で~』のような、往年の名作を新しいプラットフォームで展開するといったことも考えていますので、ぜひ楽しみにしていてください。いま、いい流れがうちに来ているという実感はありますが、この波に乗って、がんばっていきたいです。

海外タイトル『Zanki Zero: Last Beginning』。発売日未定。プラットフォームはプレイステーション4、Steam。公開されたリリースには、“English text, Japanese audio/English audio”となるので、英語音声も収録されるようだ。画面写真は日本語版。



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