2月16日、表参道にて『Horizon Zero Dawn』のメディア先行体験会が実施された。“原始感”たっぷりの会場の模様や、本作のディレクター、ゲリラゲームズのMathijs de Jonge(マタイス・デヨン)氏のインタビューをお届けしよう。

●アーロイちゃんがお出迎え!

 2017年2月16日、東京・表参道にて『Horizon Zero Dawn(ホライゾン ゼロ・ドーン)』のメディア先行体験会が実施された。ここでは、“原始感”たっぷりの会場の模様や、本作のディレクター、ゲリラゲームズのMathijs de Jonge(マタイス・デヨン)氏のインタビューをお届けしよう。なお、前回のインタビューの模様はコチラをチェック!

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▲入り口には“機械の獣”たちのペーパークラフトが展示。後ろの緑と相まってちょっとしたジオラマになっていた。
▲アーロイの得物である弓や槍も飾られていた。機械のパーツや使い込まれた感じがカッコイイ!

 出迎えてくれたのは、本作の主人公・アーロイをイメージした雰囲気のモデルさんたち。アーロイの編み込みヘアスタイルが似合っていますね。額当てや毛皮、籠手などもバッチリ再現。

●大自然をイメージしたドリンク&フードで野生に還る!?

 アーロイちゃんズが手渡してくれたのは、体験会のために作られたオリジナルドリンク。緑色のドリンクは“草原”、琥珀色のグラスは“大地”をイメージしている。

▲草原はジャスミンティーにキウイシロップ、大地はアールグレイにカルピスで。爽やかな風味で、おいしかった!! 自宅で再現して、本作をプレイしながら飲んでみたい。

 オリジナルフードも振る舞われた。オシャレなオードブルは、それぞれイノシシとウサギのお肉が使われている。イノシシとウサギはゲーム中にも登場し、アーロイに狩られ、新鮮なお肉を提供している。

▲イノシシ肉は味がしっかりとしていて噛むほどに旨味が出てくる。ウサギはサッパリとしているが、粒コショウと、まとめたチーズリゾットにマッチ。

●機械狩りの醍醐味を味わった体験プレイ

 今回はアーロイの幼少期のパートから、成長後のある試練までを体験できた。実践を伴いつつ、物語に沿ってひとつずつ狩りの仕方を覚えていけるので、このチュートリアルが終わるころには、自分もそれなりの狩人に。そして、試練の後からは自由に世界を冒険できた。
 その模様はコチラのページで詳しくリポート!

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●ディレクターが語る熱量の高さ 『Horizon Zero Dawn』の開発は興奮の嵐

 会場にて、開発元であるゲリラゲームズのマタイス氏、ソニー・インタラクティブエンタテインメント ワールドワイドスタジオ・ローカライズプロデューサーの浦野 圭氏にお話を伺った。浦野氏は通訳も兼ねてくださいました。

▲マタイス氏の第一声は「オハヨウゴザイマス」。日本語を覚えて挨拶してくれたのがうれしい。マタイス氏はゲリラゲームズの人気FPS作品『キルゾーン2』、『キルゾーン3』のゲームディレクターも務めた。日本のゲームや映画、本も大好きなのだそう。

 まずは、マタイス氏の挨拶。本作に込めた想いを語っていただいた。

 『Horizon Zero Dawn』の開発はひとつの壮大な旅でした。長年かけて開発したゲームであり、制作は簡単なことではありませんでした。本当に作れるのかと不安だったこともあります。(ゲリラゲームズとして)新しく挑戦するジャンルですので、学ばなくてはいけないこと、実現させねばならないアイデアがたくさんありました。ただ、私たちは諦めませんでした。『Horizon Zero Dawn』のコンセプトがすごく新鮮で、刺激的だったからです。「これは作らないと!」と、皆が確信したのです。

 そんな本作の何が、私たちをこれほど興奮させたのかを紹介したいと思います。そして開発の困難な旅の始まりから、皆さんの手にお渡しできる今日まで興奮が続いている理由も。

 まず初めに、私たちを興奮させたこと。それはまだ誰も体験したことのない世界を作ることでした。世界滅亡後を設定としたゲームはいろいろありますが、その多くは暗くてグレーな廃墟の設定です。

 『Horizon Zero Dawn』は違います。本作は現代の文明が滅亡してから1000年後の世界ですが、世界は明るくて青々とした自然に覆われています。プレイヤーは壮大な自然にある、廃墟となった古代都市や、隠された秘密を明かすための冒険に旅立ちます。そして、さまざまな機械獣が大自然の中をさまようというアイデアも初めからありました。地球を支配するのは、我々ではなく、機械が世界を支配する、それが本作のテーマでもあります。この機械獣の生態は美しくて圧倒されます。しかし、非常に危険な存在でもあります。プレイヤーは知恵を絞り、あらゆる戦略を駆使して生き延びないといけません。

 そして、至るところに危険が潜む世界に挑むのが、ヒロインであるアーロイです。彼女は機械獣のハンターとして育てられました。アーロイはたくましくて、すばしっこくて、“ヒーロー”でもあります。プレイヤーはアーロイとなり、機械獣を狩るだけでなく、この世界に隠された秘密を探ることになります。自分の存在について、この世界の大きな謎を明かすために。

 『Horizon Zero Dawn』は、私たちが全力を持って作り上げたゲームです。私たちが本作を作ることを楽しんだように、皆さんもゲームをプレイして楽しんでください。

■マタイス氏を直撃! 気になるアレコレをインタビュー

 ここからは、マタイス氏へのインタビューを掲載。

――これまでのオープンワールドゲームとの違いを出そうと意識された部分、逆に参考にして取り入れられた部分があれば教えてください。

マタイス 違いの部分は、やはり機械です。それぞれ非常に複雑な機械で、プレイヤーはそれらと戦闘するシステムの深さを味わっていただきたいです。そこは一生懸命、みんなで考えて作っていきました。そして、ひとつのゲームには絞り切れないのですが、何かしらの作品の特徴にインスパイアされたものはあると思います。開発スタジオのチーム全員が、ゲーム大好きということもあり、いろんなオープンワールドのゲームを遊んでいました。そういったプレイ経験から「あれが楽しい」、「こういうのがおもしろい」と、自分たちが思うオープンワールドのゲームが描かれていったのだと思います。

――大自然の中に機械の獣を置こうと思った発想はどこから生まれたのですか?

マタイス  『Horizon Zero Dawn』を作るに当たって、ふたつキーポイントがありました。まず、非常に美しい自然を描くこと。もうひとつが、そこに機械を入れたいということ。これらのコンセプトは最初からありました。機械、ロボットと言っても、アンドロイドのようなものではなく、動物の機械を作ることで自然に溶け込みやすく、違和感がない形で。機械のエコロジーが通常の自然、生きている動物といっしょにさまよっているのです。機械を動物のようにした理由は、どんな反応をするかというのがわかりやすいからでもあります。機械自体もすごくキレイなので、ぜひ見ていただきたいですね。ですが、機械によってはとても危険な存在です。眺めているのもいいですが、つねに周囲を警戒していないとやられてしまいます(笑)。

――遊びかたはいろいろ広がりそうです。では、日本のユーザーにどのように楽しんでほしいですか?

マタイス 先日、シネマティックトレーラーが公開されましたが、それをご覧いただくとストーリーを重視しているゲームだとわかっていただけると思います。アーロイというキャラクターが織り成すストーリーは非常にディープな物語になっています。初期に公開したゲームプレイでティラノサウルスのような機械の“サンダージョー”と戦っていたので、その印象が強く、機械と戦うだけのゲームなのかと思われていたかもしれません。ですが、今回のトレーラーで違う印象を持っていただけたのではないかと。日本のユーザーにも、機械を倒すだけでなく、ストーリーも楽しんでほしいですね。『Horizon Zero Dawn』という世界を探検していく楽しさを感じていただきたいです。

――アーロイの出生や、ノラの一族が母親を重視する部族であることなど、物語には“母親の存在”というものがついて回りますが、母をキーポイントとした意図をお聞かせください。

マタイス 世界中の皆さんに還元できるキーポイントとして、母と子の関係性を描きたいと思いました。誰しも母親から生まれていますからね。アーロイは母親のいない異端児として扱われ、父親代わりのロストに育てられたのですが、開発チームとしても彼女にも母親の温かみが必要になるだろうと気づきました。気づいてからは、ノラの一族の中にも母親という存在の大切さをどんどん細かく描いていって、そこからストーリーも広がっていきました。

――なるほど。システム面についても伺いたいのですが、本作はPS4 Proにも対応していますね。調整作業はいかがでしたか?

マタイス もともとは通常のPS4用のソフトとして開発していました。PS4 Proに関しては、開発作業のステージとしてはわりと最後のほうに行ったのですが、作業はあまり手を加えずとも、わりと簡単に開発できました。違いとしては、もちろん4Kへの対応と、HDRまわりですね。フレームレートに関しては、PS4 Proのほうが安定しています。ただ、我々のいちばんの目的は、PS4のベースモードでふつうに皆さんが楽しんでプレイできることだと思っています。

――ゲームエンジンにおいて小島プロダクションとコラボされていますね。コラボによって『Horizon Zero Dawn』に何か影響がありましたか?

マタイス DECIMAエンジンはコラボが実現する前から開発していたので、それによって『Horizon Zero Dawn』にとくに何か影響があったわけではありません。ですが、小島プロダクションにDECIMAエンジンを使っていただくことでフィードバックもいただいたり、情報もシェアしていますので、今後、エンジンやゲリラゲームズとしても成長できる可能性が出てくるかもしれません。

――ところでマタイスさんは、今回が初来日ということですが、何か楽しみにしていた食べ物やスポットなどはありますか?

マタイス じつは日本に着いたのが昨日なんです。それで帰るのが明日の朝で……。ですので、いろいろ見て回る時間が取れなくて。今日の会場の周辺の原宿や表参道を少し散歩したくらいです。昨日は時差があったので、夜はコンビニのお弁当でした。でも、実際に来日して、自分の目で日本がどういう場所なのかを見られるのが楽しいですね。小さいころから日本のゲームや本が大好きなので、これまではそういう作品から日本を想像していたので。日本のゲームの影響で自分もゲームの会社に入りたいと思ったんですよ。『Horizon Zero Dawn』にも、どこか日本のゲームっぽさを感じていただけるかなと思います。

――次回はじっくり日本を堪能していただきたいです! 

■浦野さんにもツッコんで聞いてみた!!

 体験プレイで気になった、ゲームの細かな部分について、浦野さんにお答えいただきました。

――人々との会話で、たまに選択肢が出てきます。選択肢にはアイコンがついていて、それぞれ攻撃的、知的、あるいは人望を得るような選択肢だと見て取れますが、これはアーロイに何か影響を及ぼすのでしょうか。

浦野 あれはパラメーターが変化するものではないんですよ。単純にどういった心境の選択肢なのかを示すアイコンです。選択肢もそれを選ぶことによってストーリーが大きく変わるというわけではないですが、相手の態度が変わります。そういった反応の変化をインタラクティブに楽しんでいただくものですね。たまにちょっとだけ展開が変わる場面もありますが、エンディングが大きく変わるわけではないですね。

――なるほど、自分なりのアーロイ像を作っていくためのものなんですね。

浦野 開発チームが選択肢を入れた理由のひとつとしては、アーロイといっしょに旅をしていく中で、自分だったらどういう気持ちで判断するかと選択し、相手がどう反応するかを楽しんでもらいたいと。

――本作はボイス量も多いですよね。お話にも引き込まれます。

浦野 アーロイの日本語ボイスは高垣彩陽さん、ロストは立木文彦さんなど豪華なキャストに担当していただきました。

――ところで、大陸の端を目指して冒険してみましたが、マップは広大ですね。果てはどうなっているのでしょう。海とかあったり?

浦野 どこまで、とはまだ秘密ですが、基本的にはどこまでも行けます。高すぎる山は登れなかったりしますが、見えている場所のほぼ全域に入れるようになっています。海があるかどうかも、皆さんの目で確かめていただければと。

――ますます楽しみになってきました。ありがとうございました!