Wii Uで発売された『マリオカート8』をベースに、配信されたダウンロードコンテンツを盛り込んだほか、新規要素も加えて発売される『マリオカート8 デラックス』。任天堂の新ハード“Nintendo Switch”(ニンテンドースイッチ)用のタイトルとして発売される本作について、プロデューサーの矢吹光佑氏に聞く。

●“デラックス”の名にふさわしい全部入り!

 Wii Uで発売後、『ゼルダの伝説』や『どうぶつの森』といった、任天堂の人気シリーズとコラボしたダウンロードコンテンツを配信してきた『マリオカート8』。Nintend Switchで2017年4月28日に発売される『マリオカート8 デラックス』は、そんな追加コンテンツはもちろん、新規要素も入った全部入りのタイトルだ。本作の詳細について、プロデューサーの矢吹光佑氏を直撃!

■プロフィール
●『マリオカート8 デラックス』
プロデューサー
矢吹光佑氏
(文中は矢吹)

 『マリオカート7』、『マリオカート8』でディレクターを担当。ニンテンドースイッチで2017年春に発売予定の『ARMS』でもプロデューサーを担当している。

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●いつでもどこでも遊べる、新ハードに最適なゲーム

――今回の『マリオカート8 デラックス』は、前作のパワーアップ版というイメージでしょうか。開発の経緯と合わせて、特徴をお聞かせください。
矢吹 Nintendo Switchというハードは、据え置きとして楽しめて、通信対戦もできて、外にも持ち歩けて、コントローラーを分け合ってみんなで楽しめる。開発者として、その特徴に合わせたソフトを考えたときに、「『マリオカート』にぴったりだ」と思ったんです。それで、ぜひ『マリオカート』を作りたい、しかもなるべく早くお届けしたいと思ったんですが、イチから作るとなると、お客様をお待たせしてしまう。ですので、『マリオカート8』をベースにNintendo Switchの特徴を追求することに決めて、今回の『マリオカート8 デラックス』の開発をスタートしました。

――では、開発はスムーズに進んだのでしょうか。
矢吹 実際にNintendo Switchで開発をして、Wii Uからのパワーアップを実感しました。前作は、グラフィックの描画はHD(1280×720)止まりでしたが、Nintendo Switchはテレビで遊ぶときにはフルHD(1980×1080)になっているので、とても高精細になっています。もちろん60フレームで滑らかに動きます。Wii Uで作ってきたものをベースにしていたので、その比較として、よりNintendo Switchというハードの特性を知るきっかけにもなりました。インターネット通信だけでなく、ローカル通信もできますし、Joy-Conがふたつ同梱されているので、いつでもどこでも対戦できます。

――Wiiハンドルのような、Joy-Conハンドルも発売されますね。
矢吹 Joy-Conはジャイロセンサーの精度も上がっていますから、Wiiハンドルが苦手だった方も、今回のJoy-Conハンドルに触れていただくと、とても操作しやすくて、技術の進化を体験できると思います。形状もコンパクトになっていて、こうしたアタッチメントも、Joy-Conの可能性を高めると思います。また今作では、ジャイロ操作とスティック操作を併用できるようにしました。大きなカーブではハンドルを傾けてプレイしたり、ストレートではスティックで微調整したりと、お好みのプレイスタイルに合わせられるようにしています。

――キャラクターとしては、キングテレサなどの復活と、新たに『スプラトゥーン』のキャラクターが追加されました。
矢吹 あと、クッパJr.とカロンも復活しました。『マリオカート8 デラックス』を作るにあたって、新たなキャラクターの追加を考えたときに、前作の追加コンテンツで『ゼルダの伝説』や『どうぶつの森』のキャラクターを出したのが好評だったこともあり、『スプラトゥーン』のキャラクターを登場させたいという声が挙がりました。それで、『スプラトゥーン2』の発売が夏と、それなりに近いということもあって、『スプラトゥーン』プロデューサーの野上に相談して、コラボレーションが実現しました。

――会場にいた子どもが、『マリオカート8 デラックス』の映像を見て、「『スプラトゥーンのキャラクターがいる!」って驚いていたのが印象的でした(笑)。『スプラトゥーン』は、ステージもあるとのことですが?
矢吹 『マリオカート8 デラックス』を作るにあたって、バトルステージを強化しようと決めていたので、そのうちのひとつを『スプラトゥーン』のステージにしました。『マリオカート』と『スプラトゥーン』では、当然ですが操作がまったく違いますから、ステージをそのまま持ってきても遊べなかったのですが、いろいろと調整をして、遊びやすさと『スプラトゥーン』らしさが両立できたと思います。もちろん、音楽も『スプラトゥーン』のものになっています。『スプラトゥーン』と同じように残り時間1分から『Now or Never!』の曲が流れたりと、『スプラトゥーン』をよくご存知の方は、別の側面から『スプラトゥーン』が楽しめると思います。

――『ゼルダの伝説』や『エキサイトバイク』のステージも、原作の曲がアレンジされて入っていて、ファンが喜んでいましたね。
矢吹 体験会のステージで行われた“ゲームミュージックライブ by 任天堂スペシャルロックバンド”も、“マリオカート8メドレー”と言っておきながら、『F-ZERO』や『エキサイトバイク』の曲から始まっていましたから(笑)。そういう、任天堂のIPがいろいろと入っていることも、“デラックス”という言葉にふさわしいと思います。

――ちなみに、『マリオカート8』で配信されたDLC(ダウンロードコンテンツ)は、すべて入っているのでしょうか?
矢吹 はい。『ゼルダ』のコースも入っていますし、『どうぶつの森』の季節が移り変わるコースも入っています。ですので、すごいボリュームになっていて、長く遊べると思います。

――あと、システムの変更部分としてはアイテムが2個持てるようになりましたね。シリーズとしては、『マリオカート ダブルダッシュ!!』以来のシステムになるでしょうか。
矢吹 『マリオカート ダブルダッシュ』の仕組みに似てはいますが、今回イチから作り直しました。Nintendo Switchでの開発になったことで、メモリやCPUの性能が上がって、アイテムもよりたくさん出せるようになり、12人全員が2個ずつ持てるようになりました。アイテムをふたつ持てると、戦略性がだいぶ変わってきます。「スーパークラクションがあるから、ダッシュキノコはここで使っておこう」とか、プレイヤーの中でアイテムの駆け引きが生まれます。初心者の方はアイテムを使い忘れていたということがあっても、ストックできることで、つぎのアイテムボックスを安心して取れます。上級者から初心者まで、前作とは異なる楽しみかたができると思います。

――あと、アイテムで“ハネ”が増えたとのことですが?
矢吹 透明になってアイテムを奪う“テレサ”と、ビヨーンとジャンプできるハネが復活しました。ハネは、バトルステージ専用のアイテムになっているんですが、相手のこうらをかわしたり壁を飛び越えたりできるほか、相手の風船にアタックすると風船を奪えたりと、いろいろな使い道を用意しています。

――バトルステージの追加もあり、バトルがさらに盛り上がりそうですね。
矢吹 体験会では“ふうせんバトル”と“ドッカン!ボムへい”をお見せしましたが、ほかにも3種類のバトルモードを用意しています。もちろん、すべてオンラインに対応しています。

――ちなみに、非常に多くのキャラクターなどが登場するわけですが、最初からすべて選べるような状況になっているのでしょうか?
矢吹 まだお話できない部分もあるのですが、リンクやしずえ、『スプラトゥーン』のインクリングなどは、最初から選べるようになっています。

――気が早いですが、『マリオカート8 デラックス』用のさらなるDLCの予定などは?
矢吹 それはお答えできないのですが……、そういうものがなくても十分なボリュームですので、長く遊んでいただけると思います(笑)。

――確かに(笑)。それでは最後に、本作を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。
矢吹 『マリオカート8』をプレイしていただいた方も、『マリオカート7』や『マリオカートWii』をプレイして『8』をやられていない方にも、しっかり遊べるように作りました。いつでもどこでも対戦できて、Nintendo Switch にぴったりのゲームになったと思いますので、また新しいスタートとして楽しんでいただけたらうれしいです。また、『スプラトゥーン』や『どうぶつの森』など、各タイトルのファンの方にも楽しんでいただきたいですね。

――ありがとうございました!


 新ハードの発売から約2ヵ月弱で遊べることになる『マリオカート8 デラックス』。家ではテレビで、外では友人たちとJoy-Conを分け合って……と、Nintendo Switchの特性を活かした遊びが楽しめそうだ。週刊ファミ通2017年2月23日号(2017年2月9日発売)で掲載中の、Nintendo Switch6号連続特集の第3回では、『スプラトゥーン2』&『マリオカート8 デラックス』、『いっしょにチョキッとスニッパーズ』の最新情報をお届け。ぜひチェックしていただきたい。

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