演出と雰囲気がよくて、序盤からグイグイと引き込まれる。主人公と大鷲トリコとの“心の距離感”の描きかたも絶妙で、トリコにだんだん愛着が湧いてくる進行は、遊んでいて心地いい。大きなトリコと小さな主人公が、その体格差を活かしながら、二人三脚で道を切り開いていく発見とひらめきが、ものすごく楽しい。マップがなく、説明も最低限だが、遊び手の誘導が上手で、ストレスを感じさせない作り。
週刊ファミ通1462号より
特筆すべきは、トリコが見せる自然な動きと存在感。主人公の少年に対する多彩な仕草に加えて、水浴びをしたり、戦闘時に興奮したりと、まるで本当に生きているかのよう。少年の動きも繊細で、プレイヤーとの一体感を高めてくれる。光と影の対比、そして風や高さが感じられる世界観もすばらしい。謎解きは、要所要所でなかなか悩ませられるけれど、ふとひらめいて先へ進めるという、絶妙なバランス。
週刊ファミ通1462号より
まず、トリコの羽毛や細かい仕草、そして躍動感のある動きに感心し、実在するかのようなリアリティーを感じます。トリコへの指示が可能になると、心を通じ合わせている実感が湧き、印象的な演出が入るシーンと相まって、絆が深まっていく様に心を奪われます。アクションパズルとしては、際立った斬新さはさほどないけど、トリコとともに幻想的な世界を歩み、ギミックを突破するのは大いに楽しめる。
週刊ファミ通1462号より
トリコはフワフワの羽毛と翼を持つネコといった印象で、仕草のひとつひとつが愛らしい。主人公とトリコの心が次第に通い合っていく様が、眼差しなどでも感じられます。想像の余地を残しつつ進む物語や、舞台となる天空の遺跡の作り込みも見事。仕掛けはなかなか難しく、トリコの動きも読めないところがあって詰まる場面も出てくるけど、雰囲気を壊さないナレーションでのヒントがあるのはいいね。
週刊ファミ通1462号より
悪かった点
トリコに指示を出しても反応が悪くなかなか先に進めないのはテンポが悪いと感じた。
また、ステージは壁をよじ登ったりスイッチを押したりなど単調で、戦闘は主人公は直接
戦えないのはつまらないと思った。
総評
もう少しテンポ良く進めるようにして欲しかった。
良かった点
1、ストーリー
所々で胸がきゅっとなった。この感じは「ICO」「ワンダと巨像」シリーズに通ずるものがある。今回は過去作と比べるとストーリーが誰にでも受け入れられやすいものになっているように感じたので、上田文人作品初心者はこれから入っても問題無いと思う。
2、グラフィック、世界観
光と影の具合、静けさなんかは流石だなぁと思う。
PS4になって更に綺麗になった。陽だまりが本当に温かい・・・。
また、トリコの羽や毛の質感なんかもほんとうに凄い。モッフモフ!
3、トリコの動きが凄い
物凄く滑らかで動物的。驚くほど自然。
このシリーズは今までも割りと動きが滑らかでしたが・・・進化ですねぇ!
4、ヒントいっぱいの安心設計
今回はかなりのヒントが用意されている為、わからないギミックがあっても安心。
親切でした。
また、主人公が歴代主人公の中でも最も丈夫なので、多少のことでは死ななくなってます。
かなり初心者に優しくなってると思う。
悪かった点
1、衝撃度は薄い
「ICO」や「ワンダと巨像」とくらべると、インパクトが薄い。
システムとしてはなんとなく「ICO」と「ワンダと巨像」を合体させただけっぽい感がある。
シリーズファンとしてはグラフィックやキャラの動き以外驚きがなかったので、「散々待たされてこれかぁ」って気持ちがちょっとある。
とはいえラスト泣きながらやってたんすけど!
2、一本道
ICOやワンダのように自由にいろんなところを駆け回ったりというのができず、基本一本道。
(ICOも結構一本道ではあったけど、今回はそれ以上だと思った)
また、今作は結構暗いジメっとした場所の移動や、外に出られても足場をぴょんぴょん移動という事が多いので、ちょっと窮屈さを感じた。
総評
ゲーム単体としては全体的に素晴らしい出来だと思ったんだけど、シリーズを通してプレイしているとなんか物足りない感じ。
とにかく動きの滑らかさとグラフィックの美しさは圧倒される。
一応シリーズ3作目となるが、過去作同様これからプレイしても問題ない。
過去作をプレイしていない人でも十分楽しめる内容でした。
「普通に面白い」けれど、とにかく「インパクトが薄い」という印象がでかかったな・・・。
もしかしたら前作知らない人のほうが楽しめるのかもしれない。
良かった点
世界観はICOで作り上げたものを使用し、そこにワンダと巨像で得た上田作品の代名詞とも言える緻密な※変形コリジョンを駆使して作られた作品
超リアルなトリコの動きは本当に素晴らしく、愛着がわいてしまうレベルで
PS4世代でこれだけのクオリティの生物を私は見たことがありません
一見の価値あり
それに相対してICOっぽい少年の動きのコントラストが良い
上田らしい雰囲気のある作品に仕上がっています
『今まではゲームデザインを実現するための技術を克服するために時間がかかりすぎており、今回は技術よりも演出に時間を割きたかった』と言っておりその言葉通り演出は過去の2作品よりも豊富でドラマチックに描かれてます
上田チーム(現ジェンデザイン)の培った技術の集大成とも言える作品であり
上田作品をやった事がない人にぜひやってほしい作品です
特に小学生くらいの子供が出来るくらいのレベルに設定されているのでそこら辺にやって欲しい
※変形コリジョン:動き、表面が変形する物体や生物
(くっついた時にキャラクターが固定されるような乗り物や生物、例えば車全般、馬とかヘリとか、崖などは含めない)
にキャラクターがリアルタイムでくっつくという非常に手間と労力のかかる技術で
上田チームはその変形コリジョンとその動作に耐えうるリアルな物理演算とモーションを入れているのが特徴
icoの少年と女の子の手繋ぎ・ワンダと巨像のワンダと巨像など上田チームはその先駆者であり、PS2世代でこれだけのクオリティの変形コリジョンを駆使したゲームはワンダと巨像以外にない
というか現在でも殆どない
(ブレスオブザワイルドのイワロック、ドラゴンズドグマなどが一応そうだがモーションが貧弱)
悪かった点
良く考えたらストーリー自体は悪くないゲームだったのですが
仕掛けがいまいち良くなく
何でこんなことになるの?みたいな仕掛けが多く
演出にこだわったは良いが結局それも仕掛けがいまいちなのでパッとせず
むしろICOやワンダであった「演出しないからこそのよさ」がなくなっていて
非常にどっちつかずでICOやワンダのような尖りが無く
むしろ平凡なゲームになってしまったと言う印象です
これは上田もインタビューで言っているのですがこの『人喰いの大鷲トリコ』という作品は今上田のチームが持っている技術を駆使して短期間で製作しようとした作品です
つまりこのゲームは発売から七年立っている時点でその目論みは失敗に終わってるわけです
上田のゲームをやった事がある人はそれを考慮してやらないと「7年立ったのにあまりに進化がなさ過ぎる」と感じてしまうでしょう
現にゲームデザインがICOのまま殆ど進化しておらず
特にリニア系のゲームの最大の利点である仕掛けがいまいちなのでゲーム全体が腫れぼったいのに淡々としている印象で正直言ってだるいです
特に一番肝心な最初がだるく、見ず知らずの訳のわからない動物に攻撃されながら餌を与えるという意味のわからない苦行は本当に失敗でしょう
出合いでトリコを好きにさせる方法がいくらでもあったでしょう
クリエイターとして一番やってはいけない独り善がりの仕様だと思う
総評
このゲームは上田がICOやワンダの技術を用いて短期間で製作しようとした作品です
そのため良くも悪くも「ICOとワンダを足して2で割りました」という作品
それだけに伝説のゲームと称される
ICOのような甘酸っぱい一目惚れの初恋のような美しさがある訳でもなく
ワンダの巨像のような壮大なスペクタクルが待っている訳でもなく
一番は仕掛けですねステージの仕掛けが面白くなくて
尖った凄さが無いどっちつかずな作品でした
オチも大体予想がつくものであり
むしろ平凡になってしまったと言う印象です
しかし、上田の世界を経験した事のない人にとっては新鮮味のあるものだと思いますし
変形コリジョンの第一人者である上田の凄さはいまだ健在であり
トリコを利用したアクション性は実に素晴らしく
トリコのモーションがとてもすばらしいので見飽きたりはしないです
次世代グラフィックスのゲームしかやりたがらないようなライトユーザーにぜひお勧めしたい作品です
やはり考え直して
トリコという生物をいまだかつてないクオリティで描いたことを高く評価し
90点としようと思います
良かった点
ストーリー展開が良い。少年とトリコに感情移入しやすく、ゲームとしてライトに楽しめる。
少年、トリコ共にモーションが非常に凝っている。トリコの少し怖いデザインがモーションの可愛らしさで親しみやすいギャップを生んでおり、愛嬌だけでみれば最近のゲームのキャラクターの中でも優れたものになっている。
バレットタイムのようなスローモーションでトリコに助けられる演出は単純とはわかってもなかなか熱い。
悪かった点
トリコがなかなかいうことを聞いてくれないのは一長一短である。狙いとして生物のリアルさ・臨場感を求めたとき、こういった扱い辛さは自然で正しい。ただゲームの中で悩んでいるときにトリコが反応しないのはわかっていても多少腹が立つ。それもまた自然である……
総評
最初にも書いたがゲームとしてはとっつきやすく、話も面白いし、読後感というか後味も良い。ただべた褒めをするほどアクションアドベンチャーとして斬新さや目新しさがあるわけではない。
細部まで気を使って手堅く面白い、そんな印象。