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『プロジェクト・ヘイル・メアリー』ゲーム化。VRな宇宙船内にフルダイブ。目の前にいるロッキーがとにかくかわいい! 思ったよりデカイ【gamescom 2026】

『プロジェクト・ヘイル・メアリー』ゲーム化。VRな宇宙船内にフルダイブ。目の前にいるロッキーがとにかくかわいい! 思ったよりデカイ【gamescom 2026】
 『プロジェクト・ヘイル・メアリー』はとてもおもしろいSF作品だった。よい、よい、よい。
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 その『プロジェクト・ヘイル・メアリー』がゲーム化される。しかも、実際にその空間に入り込んだかのようなVR・XR作品として。

 原作は2021年に出版されたアメリカのSF小説(作・アンディ・ウィアー)。2026年3月には映画が公開されこちらも話題になった。

 今度ははその
『プロジェクト・ヘイル・メアリー』がゲーム『Project Hail Mary: Journey Among the Stars』(プロジェクト・ヘイル・メアリー:ジャーニー アマング スターズ)となって発売される。

 2026年8月26日~30日にドイツ・ケルンにて行われたgamescom 2026にて本作のデモ試遊出展が行われていたので、本稿では実際に体験したその感想と、制作者へのインタビューをお届けする。
『プロジェクト・ヘイル・メアリー』ゲーム化。体験レビューでわかったゲーム性と、ロッキーがとにかくかわいい! 思ったよりデカイ【gamescom 2026】※物語上の重要なネタバレはないものの、『プロジェクト・ヘイル・メアリー』のあらすじの紹介をしているのでその点ご容赦ください。

『プロジェクト・ヘイル・メアリー』あらすじ

 “太陽からのエネルギーが何者かに奪われ弱まっている。その原因と対策を調査するためにひとりの教師が宇宙船ヘイル・メアリーで宇宙へと旅立つ。その途中で同じ目的を持つ異星人と出会い……”というのが本作のあらすじ。

 地球を救うことになる壮大なスケールのエンタメ感もさることながら、主人公・グレースの思考や言動がじつに科学的かつ論理的で、とくに小説版ではひとつひとつのテキストが「なるほどなあ」と腑に落ちて読み進められる。宇宙に行けばSFなのではない、宇宙人が出てくればSFなのではない、その科学的思考方法それ自体がSFをSFたらしめるものなのだ、と思った。いい小説です。

ロッキーが目の前に! ……デカい!

『プロジェクト・ヘイル・メアリー』ゲーム化。体験レビューでわかったゲーム性と、ロッキーがとにかくかわいい! 思ったよりデカイ【gamescom 2026】

 さて本題。ゲーム『Project Hail Mary: Journey Among the Stars』では、宇宙船内部という限定された空間で、物語を進めていくことになる。

 原作小説・映画には描かれていない独自の物語で、ミッションを維持するためにグレースとロッキーが協力しながら奮闘する内容になるという。

 それほど広くはないブースに案内され、VR機器を装着する。すると、周囲の風景が変わり、宇宙船が次第に浮かび上がってくる。気づけばその狭い宇宙船の内部に立っていた。

  VRゲームをプレイするのは久しぶりだったのだけど、数年のあいだにVR機器もずいぶん進化していて、グラフィックのクオリティが格段に上がっている。そして、コントローラーを握らずとも、自分の手の形をそのまま認識してプレイできた(これは使用機器にもよると思うけど)。

 無重力の宇宙船内には、帽子やらなにやらがふわふわと浮かんでいて、ワッペンの柄になっていたロゴマークがついたマグカップもあった。

 空間内で手に取ると、実際に持って動かすことができ、マグカップの中身を覗き込んだりすることができる(空っぽだった)。オブジェクトはふわふわと浮かんでいてここが無重力の宇宙空間であることを思い出させる。

 そして、振り向くと……
『プロジェクト・ヘイル・メアリー』ゲーム化。体験レビューでわかったゲーム性と、ロッキーがとにかくかわいい! 思ったよりデカイ【gamescom 2026】
ロッキー!
 おお、作中に登場する、例のガラスケースに収められたロッキーが! 岩石のような見た目の宇宙生命体が、おお、生きてる! 動いてる!!

 この“本物のロッキーが目の前にいる感”が本作のもっとも楽しいところで、キモだと思う。ロッキーから渡される素材を宇宙船内の機械で加工し、また渡したりすることでどうやら物語は進行していくのだけど、進行に関係のないロッキーとのコミュニケーションが楽しい。

 ガラス面に拳を当ててフィストバンプをするとロッキーも拳を当ててくれたり、手を振るとロッキーも振り返してくれたりと、さまざまなリアクションしてくれる。楽しい、かわいい。

 動きは滑らかで、見た目のクオリティも高い。なんでも、映画の3Dモデルを活用していたり、原作者ともしっかりやり取りをして「ロッキーはこういう動きをする」というモーションを作り上げているそうだ。そりゃもう、本物のロッキーに限りなく近いはずだよ!

 それにしても……ロッキー、思ったよりデカイな!?
『プロジェクト・ヘイル・メアリー』ゲーム化。体験レビューでわかったゲーム性と、ロッキーがとにかくかわいい! 思ったよりデカイ【gamescom 2026】

 小説や映画のイメージでは、せいぜい大型犬くらいのものかと思っていたのだけど、VR空間に映し出されたロッキーはかなりデカイ。そして重たそう。

 なんとなくリュックサックとか重たい漬物石とか、両手で抱えられるくらいをイメージしていたんだけど、実物のロッキーは想像を遥かに超えていた。

 サイズ感で言うとソファーとか、動物ならライオンとか、重さは750CCかそれ以上の大型バイクくらいありそうな存在感と重量感だ。グレースはよくこれを持ち上げられたな!? あ、無重力か……。

試遊時間は短かったものの、密度の濃い宇宙アドベンチャーを体験

『プロジェクト・ヘイル・メアリー』ゲーム化。体験レビューでわかったゲーム性と、ロッキーがとにかくかわいい! 思ったよりデカイ【gamescom 2026】

 そうしてロッキーとアイテムのやり取りをしたり、コミュニケーションを取っていたら、ロッキーが「後ろを見ろ!」と、アピールしてきた。振り向くとなにかデブリとでもぶつかったのか前面のガラスにヒビが入り、その亀裂はすぐに大きくなりガラス全面にクモの巣のように広がって……「マズイ! ここが割れたら宇宙空間に放り出されてしまう!!」という大ピンチが訪れたところでデモは終了。

 時間にするとわずか5分程度だったと思うけど、ロッキーと会えたり、宇宙空間の体験ができて濃密なデモとなっていた。

 ゲームの流れとしては先述した通り、宇宙船プロジェクト・ヘイル・メアリー内でさまざまなアイテムをしかるべき場所に置いたり、ロッキーに渡したりすることで物語が進行。舞台はどうやら船内という限定空間に限られていて、広いフィールドを歩いたり探索したりというタイプではないようだ。

 VRの進化は、“物語の中に入る”という体験を現実に近づけつつある。狭い宇宙船でロッキーと過ごしてそう感じた。

 とはいえ正直なところ、デモプレイ時間が短くてゲーム性やストーリーについて評価をすることはできない。だけど、そのわずかな時間で体験できた“ロッキーの実在感”や、“プロジェクト・ヘイル・メアリーの船内で起こる事件と冒険”という本作の魅力については、しっかりと感じ取ることができた。

 とくにロッキーのビジュアルはモデリングや動きも含めて「すばらしい」のひと言。映画を見てロッキーが好きになったという人は、ぜひプレイしてほしい。

 まあ、いちばん高いハードルは、対応VR機器を持っているかどうか、ということだろうけれど……。

開発者インタビューをお届け

『プロジェクト・ヘイル・メアリー』ゲーム化。体験レビューでわかったゲーム性と、ロッキーがとにかくかわいい! 思ったよりデカイ【gamescom 2026】

 ブースには、本作を開発するスタジオのCCOであるラッセル・ハーディング氏が。インタビューの模様もお届けする。

Russell Harding 氏ラッセル・ハーディング

イギリス在住の本作チーフ・クリエイティブ・オフィサー(CCO)。『プロジェクト・ヘイル・メアリー ジャーニーアマングスターズ』を始め、高い没入感と直感的な操作性を追求した革新的なVR/MR作品の制作指揮を執る。(文中はラッセル)

――ロッキーがめちゃくちゃかわいいですね!

ラッセル
ふふふ、ありがとうございます。フィストバンプ、やりましたか?(拳を持ち上げながら)

――やりました、やりました!(拳を持ち上げながら)。こうやって手を動かしたら、ロッキーもやってくれて。

ラッセル
じつは本作のロッキーは“本物”なんです。ゲーム内のロッキーは、映画の3Dモデルと同じものなんですよ。

――えっ、そうなんです!? 映画で使っているデータをそのままゲームに?

ラッセル
アートチームがゲームにフィットするよう調整はしていますが、モデルとしては同じものです。そして、いくつかのアニメーションも映画で使われているものと同じです。ジェームズ・オルティスさんたちのチームが行っていた人形操作(パペッティアリング)の動きを再現しているので、とてもユニークな動きになっています。

――へええ。道理でよくできていると思いました。本作は18ヵ月前くらいから開発が始まっているとのことですが、なぜ『プロジェクト・ヘイル・メアリー』をVRという形で作ろうと思ったのですか?

ラッセル
まず開発経緯としては、私たち自身が原作にとても親しんでいたというのがあります。

 VRにしたのは、この物語はロッキーと主人公(グレース)の関係性を中心に据えているため、彼らがそこに「いる」という存在感を捉えたいと強く思いました。宇宙船の中という閉塞感のある限られた環境で物語が進むため、没入感のあるイマーシブなVR体験にするのは非常に自然なことに思えたのです。

 さらに、本作はエンジニアリングの工夫でミッションを継続させていく物語でもあるため、手での操作をリアリティを持って感じられる作品(MRやハンドインタラクション)にすることに意味がありました。

――ゲーム化の構想が始まったのはいつごろだったでしょうか?

ラッセル
(版権元の)Amazon MGMと話し合いを始めたのは約2年前です。

 そのプロセスの中で、原作者のアンディ・ウィアー氏が参加してくれて、初期のアイデアやストーリーの方向性を決める上で非常に大きな力になってくれました。また、映画の制作チームが関わってくれたことも幸運でした。そのため、このVRゲームの中で見ていただくものの多くは、実際に映画の中で使われていたアセットなんです。
『プロジェクト・ヘイル・メアリー』ゲーム化。体験レビューでわかったゲーム性と、ロッキーがとにかくかわいい! 思ったよりデカイ【gamescom 2026】
3Dデータが配布されたことでも話題になった人形。
――おお……実際の3Dデータで、まさに“映画の中に入る体験”ができるというわけですね。今回のデモでは、短い時間で宇宙船の中でロッキーと挨拶をしたり、受け渡し口を通じてやりとりするような流れでしたが、最終的なゲーム体験はどういったものを目指されていますか?

ラッセル
物語を体験していただく作品になりますが、私たちが愛する映画や原作小説の中では語られなかった物語、何か新しいものをファンの皆さんにお届けしたいという思いがあります。

 ゲームの大部分は、ロッキーといっしょに問題を解決していくことです。つねにロッキーと助け合い、トラブルに対処しながら船を維持し、ミッションを達成していくので、私たちはこれを“シングル協力プレイ”のような体験だと考えています。

――映画のようにロッキーと助け合いながらプロジェクトを維持していくというわけですね。ストーリー内容についても、原作者の方がかなり監修されているのでしょうか?

ラッセル
はい、原作者のアンディ・ウィアーさんはもちろん、映画の制作チームも監修してくれており、すべての段階で承認を得ています。

 さらに、ロッキー役のジェームズ・オルティスさんが本作でも役割を再演してくれているため、「こういう状況ならロッキーはこう動く」という振る舞いが非常に忠実に、オーセンティックに描かれています。

――このゲームのロッキーを作る上で、とくに注力したポイントは?

ラッセル
いちばんは、ロッキーのパーソナリティをきちんととらえて再現することでした。

 ジェームズ・オルティスさんとともに作り上げたことでそれが可能になりました。ロッキーがどのように反応し、振る舞うかに重きを置いています。フィストバンプをしたり、ジェスチャーを真似したりと、まさにロッキーそのものです。ウマが合う人もいればそうでない人もいるような、映画と同じようなリアルな関係性を体験できるのが見どころです。

――サイズ感が思ったより大きくて、確かにこの存在が自分の生活空間にいたらたいへんだろうなあと思いました。グレースがちょっとゲンナリしていたのも納得というか。

ラッセル
(笑)。ロッキーとの友情も『プロジェクト・ヘイル・メアリー』の非常に重要なテーマだと思います。相棒であり、技術者としての共感があり、そういうものを楽しめるようにできればと思っています。

――日本の『プロジェクト・ヘイル・メアリー』ファンに向けてひと言いただけますか?

ラッセル
私たち自身もいちファンとして、この作品をゲーム化できることを大変光栄に、そしてワクワクしています。

 日本にもたくさんのファンがいらっしゃること、コミュニティがあることはよく知っています。皆さんにぜひ、ロッキーとともに過ごす時間、そして彼との友情を楽しんでいただきたいと願っています。

――最後にデモプレイの僕の感想です。「よい、よい、よい」。

ラッセル
ハハハ! “nice,nice,nice!”

――ありがとうございました!
『プロジェクト・ヘイル・メアリー』ゲーム化。体験レビューでわかったゲーム性と、ロッキーがとにかくかわいい! 思ったよりデカイ【gamescom 2026】

作品概要

『プロジェクト・ヘイル・メアリー』ゲーム化。体験レビューでわかったゲーム性と、ロッキーがとにかくかわいい! 思ったよりデカイ【gamescom 2026】
  • タイトル:『Project Hail Mary: Journey Among the Stars』(プロジェクト・ヘイル・メアリー:ジャーニー アマング スターズ)
  • 対応ハード:Meta Quest3/3s/Pro、Pico4、Android XR
  • メーカー:Maze Theory
  • 発売予定日:2026年後半
  • 価格:未定
  • ジャンル:アドベンチャー

担当者プロフィール

  • 堅田ヒカル

    堅田ヒカル

    ギリ昭和生まれのファミ通編集者。富山県出身。秋葉原と神宮球場に出没。酒とゲームとスワローズと本と旅と犬と猫を適量かき混ぜたら完成。『パワプロ』、『シェンムー』、『ドラクエ』、『逆転裁判』、『グランツーリスモ』が好きな雑食系ゲーマー。内野手。右投げ右打ち。

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