2023年6月30日に発売予定の『ゴースト トリック』(Switch、PS4、Xbox One、Steam)。
オープニングからいきなり亡霊となる主人公がステージ内のさまざまなアイテムに取り憑き、ポルターガイストよろしく動かして少しずつ事態を変化させ、事件を解決に導くというアクションパズル要素を取り込んだアドベンチャーゲームだ。
原作は2011年6月19日にニンテンドーDS向けに発売され、その後iOS版が発売されるもAndroid版は存在せず、なかなか遊びづらいタイトルとなっていた。
ところが2023年2月のニンテンドーダイレクトでNintendo Switchを含む現行機への移植が発表。大きな話題に。
発売が近づく本作について、移植版プロデューサーとディレクターへのインタビューを行った。
Switch『ゴースト トリック』の購入はこちら(Amazon.co.jp) PS4『ゴースト トリック』の購入はこちら(Amazon.co.jp)和泉真吾 氏(いずみ しんご)
『ゴースト トリック』プロデューサー。(文中は和泉)
丸山敦史 氏(まるやま あつし)
『ゴースト トリック』ディレクター。(文中は丸山)
――移植の経緯について教えてください。
和泉『ゴースト トリック』は移植のご要望がたくさん寄せられていた作品だったことと、原作版で遊んでいただいたプレイヤーの皆様の満足度が非常に高い作品だったので、現行機でもぜひ遊んでほしいと考えたことが今回の移植を決めた理由です。
原作の発売から13年が経過していますが、いつの時代にも、どこの国の方でも、どんなハードでプレイしても変わらない“普遍的なおもしろさ”を持ったタイトルであるという点も大きかったです。そのため今回の移植では、マルチプラットフォーム対応とアジア言語の追加対応を行いました。
――ゲーム画面の高解像度化、BGMのアレンジ(+新曲)が目玉要素になるかと思いますが、それ以外にも「じつはここも見て欲しい!」とプッシュしたいポイントはありますか?
『ゴースト トリック』BGM聴き比べ映像
丸山ゲーム中に動き回るキャラクターの服装や表情ですね。
オリジナル版の解像度では表現しきれなかった部分が今回のリマスターでは細部まで見られるうえに、一部加筆修正もしています。よりキャラクターの動きが豊かになっているので、その点はぜひ見ていただきたいですね。
和泉コレクション要素の“イラストアツメ”で見ることができるイラストやデザインラフ、設定資料などが膨大に収録されています。ファンの方は必見のレアなコンテンツだと思います。
――ニンテンドーDSの2画面を1画面にレイアウトし直す際に難しかったポイントはどこになるでしょうか?
丸山ゲーム中に表示されるユーザーインターフェイス(UI)はゲームプレイに大きく影響を与えるものなので、どこにどのように表示するかという点に関しては、UIのメンバーと検討を重ねて改善していきました。
とくに難しかったものはアヤツルの表示です。とりついた後に、そのものをアヤツルことができるのか、どんなことができるのかはとても重要ですから、ゲームプレイ時のユーザー視点を考慮しつつ改善を行いました。
――昨今、話題に上がりがちなアドベンチャーゲームの配信ガイドラインですが、本作はどのように設定されているでしょうか?
和泉“カプコン動画ガイドライン”を守っていただくとともに、動画タイトルやサムネイル等に【ネタバレあり】と記載いただくことや、エンディングの映像を流さないなど、いくつかご配慮をお願いしたいと考えています。
――特装版に付属する『ゴースト トリック』謎解きキット トリツキBOXはどのようなものでしょう? 内容と見どころを教えてください!
Amazonで『ゴースト トリック』謎解きキット トリツキBOXを検索する和泉リアル脱出ゲームに遊びにきたリンネたちが本当に会場に閉じこめられてしまい、脱出を目指す……というお話になっています。トリツク、アヤツルという『ゴースト トリック』の遊びをアナログゲームで再現しています。
たいへんおもしろく仕上がっているのですが、ゲーム本編のネタバレが含まれているため、ぜひ本編をクリアーしてからプレイしてください。
――おふたりは原作の発売当時にプレイされていましたか? 好きなキャラクターは?
和泉2011年ごろ、ニンテンドーDS版の約半年後にリリースされたiPhone版をプレイしました。私は幸運にも(?)ニンテンドーDS版の開発には携わっていなかったので、予備知識ゼロのまっさらな気持ちで遊ぶことができて、純粋に驚きと感動を味わえましたね(笑)。
好きなキャラはミサイルです。道路で散歩中のポメラニアンくんに出会うとニヤっとしてしまいます。
丸山自分もiPhone版の発売時にプレイしました。好きなキャラクターはリンネですね。明るく自分の気持ちにまっすぐで、“輪廻転生”から取ったであろう名前のごとく、死なんてなんのその。
何回死んでもめげずに明るく楽しい彼女がいるからこそ、ゴーストトリックも明るい雰囲気になっているように感じます。
※一部の画像は動画をキャプチャーしたものです。