ファミ通.comの編集者&ライターがおすすめゲームをひたすら紹介する連載企画。ライターのNiSHiがおすすめするタイトルは、プレイステーション5、プレイステーション4、Xbox Series X|S、Xbox One、PC(Steam)用ソフト『Atomic Heart』です。
【こういう人におすすめ】
- レトロSFな世界観に惹かれる人
- 遊び応えのある高難易度なアクションRPGが好きな人
- 解き応えのあるパズルが好きな人
NiSHiのおすすめゲーム
『Atomic Heart』
- プラットフォーム:プレイステーション5、プレイステーション4、Xbox Series X|S、Xbox One、PC
- 発売日:Xbox Series X|S、Xbox One、PC(Steam)版は2023年2月21日発売、プレイステーション5、プレイステーション4版は4月13日発売
- 発売元:Beep
- 開発元:Mundfish
- 価格:プレイステーション5、プレイステーション4版は各9680円[税込]、Xbox Series X|S、Xbox One版は10400円[税込]、PC(Steam)版は8800円[税込]
- 対象年齢:CERO 18歳以上のみ対象/IARC 18歳以上対象
- 備考:Xbox Series X|S、Xbox One、PC版はダウンロード専売 Xbox Series X|S、Xbox One版はXbox Game Pass対応
Beepより、Xbox Series X|S、Xbox One、PC(Steam)版が2023年2月21日、プレイステーション5、プレイステーション4版が4月13日に発売されたアクションRPG『Atomic Heart』。
本作では 第二次世界大戦をきっかけにロボット技術などの最先端技術が発展した架空の1955年のソ連を舞台に、人間に牙を剥いたロボットや、科学技術の研究などの影響で誕生したミュータントと戦いながら潜入捜査を行う物語が展開される。
本稿では、本作を発売前にプレイした筆者が、改めて製品版を(PC版)を遊んだプレイレビューをお届けする。なお、世界観の詳細についてや、本作の世界設定に至った経緯などは下記の記事などで紹介されているので、そちらもチェックしてほしい。
日本語音声の追加で物語はさらに深みを増す
本作は、4月13日のプレイステーション5、プレイステーション4版の発売と同時に、全プラットフォームで日本語吹き替え音声が追加された。おもな声優陣は、以下のとおり。
- 主人公P-3役/岩崎洋介さん
- ヴィクトル・ペトロフ役/梶裕貴さん
- ラリサ・フィラトヴァ役/小清水亜美さん
- チャー・ルズ役/市橋尚史さん
- ディミトリ・サチノフ役/大塚明夫さん
- ミカエル・シュトックハウゼン役/杉田智和さん
筆者は、英語音声でプレイしたことがあるのだが、やはり日本のキャストの吹き替えがあると、物語への没入感が段違いだった。冒頭でもご紹介したとおり、本作ではロボット技術などの科学技術が発展した1955年のソ連を舞台に潜入捜査を行っていくという特異な物語となっている。作中ではオープニングから登場人物たちによって本作の世界の背景が語られるのだが、日本語音声によってプレイ開始時から違和感なく本作に没入することができた。
また、作中では主人公のエージェント“P-3”と、彼の左手に宿るAI“チャー・ルズ”による掛け合いが戦闘中や探索中に頻繁に登場する。本作では人間に牙を剥いたロボットや、科学技術の研究を通じて誕生したミュータントなど不気味な敵と戦う殺伐とした内容となっているのだが、ダークで緊張感のあるゲームプレイの中に彼らのユニークなやり取りがスッと耳に入ってくるので、精神的にポジティブにプレイできたのは個人的にうれしいポイントだった。本作をこれから遊ぶ人はぜひ日本語音声のもとプレイしてみてほしい。
3種の難易度で、緊迫した戦闘から爽快感のあるバトルまで楽しめる
本作は、“平和の原子”、“ローカル障害”、“アルマゲドン”という3つの難易度から選択できる(順にイージー、ノーマル、ハードという立ち位置)のだが、ノーマルにあたる“ローカル障害”の時点でかなり歯応えのある戦闘が楽しめるようになっている。
往く手を阻むロボットたちやミュータントたちの攻撃は苛烈で、数発敵の攻撃を受けてしまうと、瀕死になることもしばしば。複数の敵に囲まれると、絶望感が押し寄せるほど。そのため、戦闘中は自身の動悸が実感できるぐらいの緊張感があった。手に汗握る戦闘が展開されるが、彼らを無事撃破できたときの達成感はひとしおだった。
一方、イージーにあたる“平和の原子”を選ぶと、敵は2発程度の攻撃で倒すことができ、こちらが攻撃を受けてもほんの少ししか体力は減らない。複数の敵を相手にしても、力ずくで正面突破を行うこともたやすいので、爽快感のある戦闘が楽しめた。
筆者は以前プレイしたとき、ノーマルの難易度でプレイしたが、なかなか敵を倒せず、先へ進むのに時間がかかった。なので、今回のプレイではイージーを選択したのだが、サクサクと敵を倒してテンポよく物語を追うことができたのが楽しかった。腕に自信のある人はイージー、物語をスムーズに追いかけたい人はノーマルと、遊びかたによって難易度を選択できるので、アクションは苦手だけど世界観に惹かれた、という人も安心して遊んでほしい。
パズルが苦手な人でも苦になることのない探索
本作では戦闘のほか、探索もメインのゲームプレイとして楽しめる。調査を進めるためには数あるギミックを突破する必要がある。ギミックは、基本的には施設内に散りばめられているアイテムを集めることで解除できるものや、パズルを解くものなどがある。
筆者は基本的にはパズルがあまり得意ではなくて、本作のパズルでも少し解くのに時間がかかるものもあった。しかし、くり返しチャレンジすることで、だんだんとパズルの仕組みが理解でき、無事解くことができた。筆者と同じく、パズルが苦手な人でも苦になることなくプレイできると感じたし、解けたときの快感も得られるような設計になっていたと思う。
日本語音声の追加でより物語に没入できつつ、難易度選択によってヒリヒリとした歯応えのある戦闘や爽快感のあるアクションも楽しめるようになっている本作。特異な世界観に惹かれたすべての人が楽しめる1作となっているので、ぜひ手に取っていただけたら幸いだ。
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