Beep Japanは、キプロスのデベロッパー・Mundfish開発によるプレイステーション5、プレイステーション4、Xbox One、Xbox SeriesX|S、PC(Steam)用ソフト『Atomic Heart』(アトミックハート)を、2023年2月21日に発売する(PS5、PS4版は4月13日発売。Xbox版はXbox Game Pass対応)。
『Atomic Heart』は、架空の1955年のソビエト連邦を舞台とした一人称視点のアクションRPG。ネットワーク技術やホログラム技術、ロボット技術などの最先端技術の開発を行う最高機密施設“3826番施設”が沈黙したことにより、主人公であるエージェント“P-3”が特殊任務として調査に赴く物語が展開される。
本作の発売に先駆けて、メディア向け先行体験会が開催。本稿では、実際のゲームプレイを通じて感じた本作の魅力を紹介する。
『Atomic Heart』(PS5)の購入はこちら (Amazon.co.jp) 『Atomic Heart』(PS4)の購入はこちら (Amazon.co.jp)第二次世界大戦を契機に科学技術が発展した1955年のソ連が舞台
本作におけるソ連は、第二次世界大戦時にロボット技術を始めとする最先端技術が開発された経緯もあり、物語冒頭に訪れる空中都市“チェロメ”では、市街に数多くのロボットが暮らしている。商業施設の従業員や研究施設の職員として働いていたり、クルマなど車両の自動運転を行っていたりなど、人々の生活をサポートしてくれている。
あらゆる日常が自動化され、人々にとっての理想郷が築かれていたが、突如ロボットたちが人間たちに牙を剥くことに。“チェロメ”から“3826番施設”へ移動していた“P-3”もロボットたちの反乱を受けるが、何とか“3826番施設”へたどり着く。ここから“P-3”は、施設内のギミックを突破しつつ、暴走する手ごわいロボットたちを打ち倒しながら、施設の調査を行っていく。近未来要素を含んだディストピア作品を好む方にとってはたまらない世界観となっているはずだ。
ところで、“P-3”は、左手にお喋りなAI“チャールズ”が搭載されたパワーグローブを身に着けており、“チャールズ”は施設のギミックを突破するためのヒントや、ロボットとの戦闘におけるアドバイスをしてくれる。
“P-3”と“チャールズ”の息はピッタリのようで、ゲーム内では頻繁に痛快な掛け合いを行っている。本作は、共産趣味とオーバーテクノロジーが融合した世界という壮大かつ特異な舞台であること、施設内では手ごわいロボットたちと戦う必要があるということで、筆者は気を張ってプレイしていたが、そんな中でふたりのユニークな掛け合いが垣間見えたときは、自然と気持ちを落ち着かせることができていた。
ふたりの会話の中で、本作の世界についても触れられ、物語へもしっかりと没入できるようになっているので、ゲームプレイを通じて、両者の掛け合いも楽しんでほしい。
歯応えのある戦闘とギミックを、豊富な武器とスキルを用いて乗り越えていく楽しさ
前述のとおり、“P-3”が潜入する施設内では、暴走するロボットが徘徊している。このロボットたちを倒しつつ、施設内の各所にあるギミックを解くことで、先へと進むことができる。
“P-3”は、斧を始めとする近接武器とさまざまな銃器を装備できる。これらを駆使してロボットたちと戦うのだが、彼らは非常にタフで、かつ攻撃力も高い。筆者はロボット1体を倒すのに瀕死になることも。複数体に囲まれたら、装備が揃っていないうちはまず勝ち目はないと感じた。
ただ、苦戦しながらもロボットを倒すと“ポリマー”なるアイテムを入手でき、これを集めることで、グローブスキルを解放できる。グローブスキルには、ロボットを空中に浮かせた後に地面に叩きつけたり、凍らせて行動不能にしたり、電撃を浴びせて大ダメージを与えたり、バリアを張って攻撃を無効化したりなど、多彩なスキルが存在する。
これらのグローブスキルや近接武器、銃器を使いわけながらロボットを撃破できたときの達成感はひとしお。多種多様な武器とグローブスキルの中から自分のプレイスタイルに合った戦闘を楽しめるのは、本作の大きな魅力のひとつだ。
施設内には、先に進むためのドアがロックされていることがあり、これを解除するためにはパズルを解いたり、鍵などのアイテムを手に入れる必要がある。このアイテムの探索においても役立つのが、グローブスキルだ。
アイテム探索で役立つグローブスキルとしては、スキャナー機能や、テレキネシスが存在する。スキャナー機能を使うと、“P-3”の周辺のロボットや、点在しているアイテムの情報などを確認できる。
テレキネシスを使うと、念力で物体を持ち上げることができ、持ち上げた物体は投げることもできる。施設内には監視カメラも設置されており、カメラに視認されると警報が鳴って付近のロボットが招集される。ロボットに囲まれると、まずは彼らを倒す必要があり、探索どころではなくなってしまう。が、ここでテレキネシスを使うことで、一時的にカメラの注意を逸らせる。
これらのグローブスキルを活用し、監視カメラの目を逃れながら、ギミックを突破していく。近未来的な技術を駆使しながら、緊張感のある潜入捜査をその身で体感できるのは、本作ならではの醍醐味だ。
物語を彩る豊富なロケーションの数々が存在
本作では、機密施設“3826番施設”のほかに、最先端技術の展示場や自然豊かな農場、住宅が立ち並ぶ市街地といったロケーションも存在。農場では自然動物、市街地では奇怪な人型のクリーチャーも登場する。
科学技術が発展し、人々の理想郷が作られている裏で、どのような闇が存在するのか。各ロケーションでの調査を通じて真相に迫っていくおもしろさにも注目してほしい。
共産主義とオーバーテクノロジーが融合した特異な世界を舞台に、歯応えのある戦闘や調査が楽しめる『Atomic Heart』。近未来要素を含んだディストピア作品、そして遊び応えのあるアクションを求めている方にぜひともおススメしたい一作だ。
『Atomic Heart』は、Xbox Series X|S、Xbox One、PC(Steam)版が2月21日、PS5、PS4版は4月13日に発売予定となっている。