Nintendo Switch、プレイステーション4、5、Xbox One、PCで配信中のエレクトロニック・アーツのバトルロイヤル型FPS『Apex Legends』(エーペックスレジェンズ)。2022年8月10日よりシーズン14“ハンテッド”が開幕となり、新レジェンド・ヴァンテージが参戦する。
本稿では、メディア向けに実施された開発者によるオンラインプレゼンで発表された、ヴァンテージの戦術アビリティやアルティメット、パッシブなどの能力詳細を一挙紹介。
Apexコインやグッズの購入はこちら(Amazon.co.jp)18歳の最年少レジェンド・ヴァンテージ。母親の無実を証明するため『Apex』ゲームに参加
不当な有罪判決を受けた犯罪者の子どもとして生まれたヴァンテージ。妊娠中の母親を収監されていた移送船が転落してしまったことで、凍てつく氷の惑星“パゴス”で暮らしていくことになる。母親から「どんな困難があっても乗り越えられる」と言われて育ってきたヴァンテージは、幼いころからスナイパーの扱いに長けており、百科事典“アウトランディカ”を丸暗記するほど優れた才能を持っていた。
そんな彼女だが、一匹のコウモリを追っていき、誤作動した船の崩落に巻き込まれて重傷を負ってしまう。そのときのコウモリが後の相棒となる“エコー”だ。エコーのおかげで、母親がそこに駆け付けて一命を取りとめたヴァンテージだったが、助けるために救助を呼んだことで母親は再び無実の罪で収監されることに。
そして、多くの注目を集めて母親の無罪を証明するため、ヴァンテージは18歳という最年少の年齢で『Apex』ゲームに参加することになった。ちなみに、既存レジェンドの中だとランパートが21歳で最年少だ。
エコーは、レジェンドといっしょに戦う初の動物(※)だが、ヴァンテージは笛を使ってコミュニケーションが取れるようだ。その様子は、ゲーム内のやり取りでも見られるとのことなので、アビリティを発動するときや回復を使用する際などはその掛け合いにも注目していきたい。
※ブラッドハウンドのカラスは戦闘には大きく関与しないことから除く。
エーペックスレジェンズ | アウトランズ・ストーリーズ: サバイブ
相棒のコウモリ“エコー”と戦うスナイパータイプのレジェンド。アルティメットのスナイパーは一定時間与えるダメージが増加する効果付き
ヴァンテージは、エコーとともに戦うアクロバティックなスナイパー使いのレジェンド。LMGに特化したランパートやショットガンに特化したマッドマギーにつぐ、武器の性能を高める能力を持った3人目のレジェンドだ。
ここからは気になるパッシブ、戦術アビリティ、アルティメットの詳細を解説していく。
パッシブ:スポッターズレンズ
パッシブは頭に装着している機械のレンズを覗き、ズームして遠くを見渡せる能力。スコープに写る敵は、ピンをすることでレジェンドの情報やアーマーのレベル、部隊の残り人数といった情報を味方に共有できる。また、高倍率スコープ使用時には、弾がどこに着弾するかがわかるそうだ。
遠くの場所からいち早く敵の情報を得られることは、戦いを仕掛けるタイミングが重要な『Apex』では大いに役に立つことだろう。スナイパーを愛用している人にぴったりなレジェンドといえる。
戦術アビリティ:エコーリロケーション
戦術アビリティは、エコーの位置に自身が飛んでいくというもの。エコーは戦いの最中でもつねに指示を出したところに移動させることが可能だ。
どのくらいの距離からエコーの位置に飛んでいけるかは定かではないが、撃ち合いの前に高台を取ったり敵部隊同士の戦いが終わった際に襲撃したり、ダウンしそうなときに戦場から離れたりと、さまざまな使い方ができそうだ。
またヴァンテージはエコーを動かしたあとに自身が飛んでいく仕様なため、より早い判断が必要になるのかもしれない。ローバと能力が似ているように感じるが、それについては後述するインタビューをチェックしてほしい。
なお、エコーを打ち落とすことはできないとのこと。
アルティメット:スナイパーズマーク
アルティメットは、使用すると背中に担いだ専用のスナイパーライフルを取り出す。このスナイパーは弾を敵に当てると50ダメージを与え、次の弾では100ダメージを与えるという。また、弾は全部で5発までチャージされる仕様で、残弾がある限りはフルチャージしなくても使える初の仕様となっている。
そして、弾を当てた敵には10秒間マーカーを付けて与えるダメージが増加する。そのあいだは、味方からのダメージも増加するとのこと。
ランパートの戦術アビリティ“増幅バリケード”と組み合わせ、遠くから高ダメージのスナイパーでアーマーのレベルを上げていくのもおもしろそうだ。マップが広く、エリアとエリアの間隔が離れていることもあり、スナイパーやマークスマンといった遠距離武器との相性が良い“ストームポイント”での活躍に期待したい。
エコーは打ち落とせる? ローバのアビリティとの違いは? 気になるQ&Aをピックアップ
――ヴァンテージと相性のいいレジェンドはいますか?
開発増幅バリケードを出せるランパートが思いつきますね。それと、ヴァンテージがマークしたターゲットに突っ込んでいくため、それが得意なレジェンドのアッシュやパスファインダー、ホライゾンもあげられます。
――ローバの戦術アビリティとの違いはありますか?
開発ローバの能力はブレスレットを投げた時点でもう関与が始まっていて、どのタイミングにせよブレスレットの場所へワープします。
それに対して、ヴァンテージのエコーはをどこに持っていくかを考える時間があり、さらにジャンプしてからもアクションを行えます。パスファインダーのグラップリングフックのようにキャンセルしたり、ダブルジャンプで軌道修正などもできるのです。
なので、表面上は似ているかもしれませんが、違いは結構ありますね。
――エコーを撃てないとのことですが、どのように対策をするのですか?
開発パスファインダーのグラップリングフックやローバのブレスレットを破壊できないのと同じです。
ただ、戦術アビリティが使用されることを予測できるようにしており、エコーが飛んでいるそこに来る可能性があるのがわかります。さらにスキルを発動すると、ヴァンテージ自身とエコーから音が聞こえます。
――クリプトのEMPやシアのフォーカス・オブ・アテンションなどの妨害系スキルはエコーに影響しますか?
開発阻害を受けるとほかのアビリティ同様、ジャンプ発動ができなくなります。エコーに影響は与えられないのですが、ヴァンテージに作用するという感じですね。
――戦術アビリティはエコーを移動させてからそこにめがけて発動するわけですけど、実際どういう操作になるのか教えてください。
開発まず戦術アビリティのボタンまたはキーを押すと、エコーに向かう場所を指定できます。
これ自体は能力を消費しないので、「やっぱりこっちがいいな」や「逃走ルートを確保したいからこっちにしよう」と思ったら、何度でも再指定できます。それと、エコーを肩に呼び戻すこともできます。
それで、移動したくなったら戦術アビリティのボタンをホールドで押します。発動時はエコーが見える状態ではないといけません。
発動したらエコーに向けて飛んでいきますが、しゃがみ入力を入れることで途中でキャンセルも可能です。これはパスファインダーのグラップリングフックと似ていますね。
エコーの場所にたどり着いたら、そこからダブルジャンプすることもできるので、ちょっと飛距離を伸ばしたり着地点を調整することができます。
そうして戦術アビリティのチャージがなくなった状態からでもエコーへの指示出しはできます。戦術アビリティが再チャージするまでの準備といった感じですね。
――ヴァンテージのアルティメットで使えるスナイパーライフルの仕様を教えてください。
開発弾が5発までチャージされるという形で、残弾がある限りはフルチャージを待たずとも使用できます。1発しかない状況でも出せ、何発か撃って通常武器に切り替えればまたチャージが始まる仕様です。そういった使い方をする武器で、クールダウンとはある意味異なっていて、完全にいつでも使えるというわけではないです。
――クレーバーとヴァンテージのライフルについての比較を教えてください。
開発クレーバーのことは念頭に入れながら開発したので、被弾したらダウンするというような強力さは避けました。
それから、仲間と協力して攻めるという側面を入れています。ダメージにおいてはクレーバーはヘッドショットで1発のボディショットで145ダメージを出しますが(ヘルメットや鉄壁を計算しない)、ヴァンテージは150与えるのに2発必要(50+100)という点が大きく異なります。
――ヴァンテージのアルティメットでつくマークについて詳しく教えてください。
開発マークされるのは当たってから10秒間です。障害物越しで透けたりはしないので、被弾したら岩や建物に隠れるのが得策かと思います。
――フルチャージ不要なアルティメットというアイデアに至った経緯を教えてください。
開発開発当初はほかレジェンドのアルティメットと同じように、フルチャージすると使えるという設計になっていました。ただ、その形でテストしていると「ここで使うぞ」という場面になかなか巡り会えないということが分かりました。
ほかのアルティメットは、ココで使おうとかポジション取り直してからにしようというのがもうちょっと明確だと思うんですね。たとえばブラッドハウンドなら、別チームに迫っていって、追い詰めるために発動するという感覚があると思います。
ヴァンテージの場合、個別の1発ずつだけを考えるとそこに全体のチャージに足るものが欠けていると思うんですね。これはよくあったことなのですが、アルティメットを発動して1発か2発撃ったらもう状況が全然変わってしまって、それ以上あっても役に立たないというような……。
もうひとつ比較対象を出すとランパートのミニガンも武器タイプのアルティメットですけど、ここで出してやってやろうというタイミングがあると思います。でもヴァンテージのテストプレイではそういう機会が非常に分散してしまっていました。
なのでプレイヤーにいつ使うかの柔軟性が必要と考えてこのような設計になりました。これまでの設計と違う方向性になっているのはそういった経緯になります。
――今後登場するレジェンドや既存のレジェンドの変更の際に、スナイパーズマークのような部分チャージ式アルティメットが採用される可能性はありますか?
開発ありえると思います。それが正しいと感じればそうするでしょう。あくまでヴァンテージのアルティメットのように特別な場合のことであって、すべてのアルティメットがこうなるべきだと思っているわけではないです。
プレイヤーにとってできるだけ楽しく、かつできるだけフェアに競争的なものにするのが私たちの目標です。なので、もしそれが納得行く選択なのであれば、アイデアとして否定するものではないです。
――ヴァンテージはほかのスナイパーライフルとのシナジーはないのでしょうか? 高倍率スコープ使用時にパッシブが得られるぐらいですか?
開発はい、マッドマギーのショットガンやランパートのLMGのような特定の武器種との親和性はヴァンテージにはありません。
ひとつ考えているのは、マッドマギーやランパートでプレイしている時にショットガンやLMGが見つからなくて、なにか間違ってプレイしているような感覚を覚えたり、運の悪さを実感してしまうようなことがあると思います。
これがヴァンテージだともっと悪くなりうるんですよね。スナイパーライフルはもっと見つからない可能性があるし、スナイパーでプレイをするにはそもそも長距離用のスコープも必要だったりするので。
なのでスナイパーライフルとの親和性はやめて、代わりにパッシブ(スポッターズレンズ)は武器を装備していない時だけでなく、長距離スコープ時にも情報を得られます。
彼女のパッシブはある意味、それらの長距離スコープが乗る武器を探すことを勧めているともいえます。スナイパーライフルじゃなくてもR-301とかG7とか異なる武器種も入ってきます。
――狩人系レジェンドにブラッドハウンドがいますが、特殊な掛け合いなどありますか?
開発ちょっとしたスペシャルメッセージがあって、お互いを狩人ととして認識した上で一緒に戦っていくようになっています。
ヴァンテージはそれ以外のレジェンドともたくさんの特殊な掛け合いがありますが、中でもブラッドハウンドとの間のものは欠かせませんでしたね。なんといってもハンター同士ですし、アルトゥル(カラス)とエコーという動物の友達がいる関係もあります。なので似た者同士として尊敬しあっています。
――ヴァンテージの設定についてなのですが、出身地パゴスはどういった場所なんでしょうか。ほかのレジェンドはその地名を聞いてどう思うのでしょうか? シンジケートの域外となると反シンジケートで、そもそもほかに人はいるんですか?
開発パゴスは確かに辺境の星であり、それもかなり遠い場所だと思います。ほとんどの場所はあの通り氷原で覆われていますので、もし人間がいるとすればかなり質素で、ヴァンテージとその母親のように孤立した人々のはずです。
ヴァンテージは母親以外誰もいないような、頭上に飛行機なども飛んでいないような所で育っていますから。時点ではその詳細は謎に包まれており、もっと人がいるのかもいないのかもわかりません。もしいるとすれば、彼女たちのようにハードコアなサバイバル能力に長けた人々でしょう。
――マッドマギーに関連してちょっと言及されていたことがあるようですね。
開発たしか映像発表前のカウントダウン映像にありましたね。そこにいる人々の話も出ていたと思いましたが、いずれにしてもパゴスには都市などがあるわけではないです。ワールズエッジのように開発されているわけでも、鉱山があるわけでもない。バラバラの人々が僻地に住んでいるというような場所ですね。
"The agitator has been secured, we caught her leaving Págos, she was there riling up Fringers, like you said" https://t.co/HLsGiq45qb
— David (@frozenfroh)
2022-01-25 03:49:24
※43秒あたりで「マッドマギーがパゴスの住民を蜂起させようとしてプロパガンダして離脱したところを捕捉した」と描かれている。
※一部画像は動画をキャプチャーしたものを使用しております。