待ちに待ったNintendo Switch(以下Switch)版が、ついに2021年3月10日より配信される『Apex Legends』(エーペックスレジェンズ)。この超人気オンラインマルチプレイヤーバトルロイヤルゲームの配信を記念して、ゲーム概要説明から他機種版との違いまで戦闘を勝ち抜くための前情報として取りまとめてお伝えする!
なお、3月18日にはパッケージ版『Apex Legends Champion Edition』が発売予定。価格は4300円[税込]となっている。こちら、シーズン7までの全9キャラクターをアンロックできるほか、限定レジェンダリーアイテム7種と1000Apexコインが同梱された豪華版だ。
[2021年3月10日11時10分追記]
Nintendo Switch版『Apex Legends』の配信が開始された。
『Apex Legends』ってどんなゲーム?
そもそも『Apex Legends』とは、3人(スクワッド)、もしくはふたり(デュオ)からなるチームとなり、合計60人のプレイヤーと戦っていくオンライン対戦ゲーム。武器やアイテムを回収しながら、徐々に狭くなるフィールドを探索して敵と戦い、最後まで勝ち抜いて“Apexチャンピオン”となることを目指していく。
サービス開始時は開発者のひとりが「配信後すぐに100万人が集まるとは思わないように。数ヵ月後でも難しいかもしれない」と語っていたほどだったが、サービス開始8時間後にはユーザーが100万人を突破し、3日後に1000万人、そして24日後に5000万人に到達した驚異的な人気ゲームである。eスポーツのタイトルとして多数のプロチームが存在するだけでなく、ゲーム配信者やユーザーを全世界に抱えるビッグタイトルである(この開発秘話は公式サイトにて語られている)。
開発はRespawn Entertainment(リスポーン・エンターテインメント)、運営はエレクトロニック・アーツが行う体制で、2019年2月4日(日本時間5日)にサービスが開始された。開発開始時点こそ違ったものの、2017年12月1日にRespawn Entertainmentはエレクトロニック・アーツに買収されたことで、正式なエレクトロニック・アーツグループでの開発・運営がなされている。
当初はPC(エレクトロニック・アーツ配下でのOrigin)、プレイステーション4(PS4)、Xbox Oneにてリリースされ、翌年2020年11月にSteam版が配信、そして2021年3月9日(日本時間10日)にSwitch版が登場したことになる。
余談ではあるが、本来このSwitch版のリリースは2020年秋として公式発表され、その後進展がなかなか見られなかったため、Switch版はなくなったのではないかと噂が出たが、そんなうわさ話をかき消してめでたくリリースがされたことになる。これで、家庭用ゲーム機は互換性を鑑み、Switch、PS4、プレイステーション5(PS5)、Xbox One、Xbox Series X|Sとすべての現行機種で遊べることになり、同時にPCにおいてもOrigin、Steamで遊べる、プラットフォームを選ばないタイトルになったわけだ。また今後、スマートフォン(スマホ)版として、iOSとAndroidでのリリースも発表されている。
Switch版リリースに合わせて新パッチと新イベントを開催!
『Apex Legends』において大事な点は、どのプラットフォーム版でプレイしても基本のゲーム性は変わらない点にあり、クロスプレイ可能なところ。他機種のプレイヤーとも遊べるクロスプレイこそ、2020年10月に実装された機能ではあるが、操作できるキャラクターや性能、武器やアイテム、ルールといったものはどの機種でも共通になる。そのため、根本のゲーム性はSwitch版であっても同じとなる。
そしてこのSwitch版のリリースに合わせ、新パッチの適応と新イベントの開催が行われている。このリリース前とあとの違いは、Switch版特有ではなく、全プラットフォーム共通のものであるため、この点は分けて捉えていただきたい。
なお、今回の新パッチと新イベントの概要は以下の通り。
- Switch版のローンチ(配信・サービス開始)
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CAUSTIC TOWN(コースティックタウン)の開催
- 毒を操るレジェンド・コースティックをフィーチャーしたイベント。23日(日本時間24日)まで
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限定モード:リング・フューリー・エスカレーション、サバイバル用新スロットと新アイテム“ヒートシールド”
- イベント期間限定のモードとアイテム
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NO-FILL MATCHMAKING(ノーフィルマッチング)の搭載
- デュオやトリオのゲームに人数を揃えずに出撃する事が可能になる
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カオスセレモニーコレクションイベントと報酬
- まったく新しい報酬トラック
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レジェンドアップデート
- コースティック、パスファインダーなど
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武器アップデート
- マスティフ、ウィングマンなど
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仕様変更
- キングスキャニオンの変更やロックされたアタッチメントの取り外し・交換など
- 不具合修正
Switch版と他機種版との差、最大の点は“解像度”、“fps”、“ジャイロ操作”
Switch版の大きな特徴で、他プラットフォーム版との違いとして挙げられる大きな点が以下のものになる。
- 解像度の違い(1280×720 or 1024×576ピクセル)
- fpsの違い(30fps)
- ジャイロ操作
まず[1]については、開発者がSwitch版の実現で苦労した点として挙げたもので、TVモードでは1280×720ピクセルで、携帯モードでは1024×576ピクセルになる点にある。他プラットフォーム版から比べると低いものとなり、フルHDや4Kといった高解像度のディスプレイ向きではないものの、通常のテレビで表示できる基本的なスペックに合わせたものになる。プレイステーション5やXbox Series X|Sの登場によって4Kで遊べる家庭用ゲームも増えてきているが、家庭用ゲーム機の範疇においてはまだ一般的な解像度と言えるもので、ゲーム画面のきれいさより描写速度や反応を争うこの手のゲームにおいては、そこまで大きな影響ではないだろう。
つぎに挙げる[2]のfpsの違いが、ある意味で大きな要素と言える。秒間フレームのfpsは、1秒間に表示できる画像を表すもので、この値が高ければ高いほど1秒間に表示できるコマ数が多くなり、つまりはなめらかな表示になる。Switch版の場合、どちらの解像度でも30fpsとなっていて、PS4、PS5とXboxシリーズの60fpsより低い状態となる。ちなみに、PC版は240fpsが上限で、競技シーンで考えた場合はPC版が前提となる。
この点から、Switch版は他プラットフォーム版に比べて、やや不利になる点は否めない。Switch版どうしの戦いであれば影響は少ないだろうが、クロスプレイにおいて他プラットフォームのユーザーがいた場合は、差異が生まれる可能性があるので、プレイ時は念頭に入れておいたほうがいいかもしれない。
そして[3]の点のジャイロ操作については、こちらはある意味Switch版の大きな特徴とも言えるものになる。PC版の場合はおもにマウスで照準を合わせ、コントローラーを使うPS4、PS5とXboxシリーズの場合はスティックで行うが、Switchの場合はそのスティックに合わせてコントローラーの傾きと移動を検知して照準を動かせる“ジャイロ機能”が使える。そのため、スティックとは別の第2の照準合わせができるため、この点はプレイヤーによっては大きなアドバンテージになる。
コントローラーの場合、照準が敵に吸い付くエイムアシスト機能も実装されているため、もしかするとこのジャイロ機能は『Apex Legends』の競技シーンにおいて一石を投じる機能とも言えるかもしれない。合わせて、Switch版の場合は手軽に遊びやすいというのがハードの特徴であるため、現在のプレイ環境を加味したとしても、新しい風をもたらしてくれると思われる。
なお、Switch版の特徴については、開発者インタビューを行っているので、そちらでもその思いとともに確認してほしい。
Switch版の注意点、microSDカードの準備が必要! クロスプログレッションは非実装
最後にSwitch版を遊ぶ際の重要事項を2点ほど。まずは、別売りのmicroSDカードが必須だという点。『Apex Legends』は、他プラットフォーム版でもその容量の大きさが話題になっている。解像度が抑えられているSwitch版であっても例外ではなく、本体の内蔵容量を超える大きさになっているため、別途microSDカードを準備する必要がある。どのぐらいの容量が必要かとされる点においては、リリース時のマイニンテンドーストアでは“30GB以上のダウンロード”とされているが、今後のことや他ゲームとの共存も考えた場合、128GBを基準に考えたほうがいいかもしれない。
ちなみにすでにmicroSDカードを持っている場合、その空き容量を確認しよう。もし容量がやや不安な場合、本体機能の“ソフトのデータの整理”を行うと便利。このデータ整理は、ソフトのデータこそ消去するものの、それまでのセーブデータは残り、再度ソフトをダウンロードすればまた遊べるというもの。本体やmicroSDカードからソフトを消去したからといって二度と遊べなくなるわけではなく、“ほかの棚にしまった”ようなものになり手軽に容量を管理できるので、ぜひともこちらの活用を。
※任天堂公式サイト Nintendo Switch サポート データの管理
その他の注意点としては、他プラットフォームのプレイデータ、戦歴を共有するクロスプログレッションには対応していない点が挙げられる。この点はどのプラットフォームでは同様であるが、たとえばPC版のユーザーがスキンやキャラクターを維持してプレイしたいと思っても、Switch版やPS4でその情報は利用できず、それぞれのプラットフォームでは別アカウントのようにいちから行う必要がある。とはいえ、ゲームをプレイするにはEAアカウントは必須となるため、EAアカウントを所持するユーザーであればそれを使い、持ってないユーザーだけが新規で作成するほうが手間もなくよいだろう(複数のプラットフォームで遊んでいる場合、それぞれがEAアカウントに紐付けられる)。
そして最後だが、Switch版はシーズン8の途中からとなることもあり、Switchプレイヤー全員にシーズン8バトルパスの30の無料レベルが付与され、最初の2週間は獲得できるXPが2倍になるキャンペーンも実施される。さらに、Switchプレイヤーの参戦を祝い、シーズン8の終了までのあいだにSwitch版をプレイした無料報酬として、パスファインダーのレジェンダリースキン(P.A.T.H.)も配布される。シーズン8の終了は2021年5月4日(日本時間5日)予定となっているものの、XP2倍はとってもおいしいキャンペーン。ぜひともみんな、リリース2週間のあいだに『Apex Legends』に参戦するのがオススメだが、期間を逃してもおもしろさは変わらないので気軽に遊び始めよう!