拠点攻略のリベンジだ!
前回の日記で、大河と急峻な崖に守られた難攻不落の天然要塞“石柱の辻”という敵の拠点に攻め入った話を書いた。
↑ここがその、ウォールマリアもかくやという不落の城なのだが……そういうわりには入口も出口もガバガバで、
「ちわぁ~~~っす^^」
なんて手をフリフリしつつ正面から入って行けそうにも見える。
それもそのはず、ここは蒙古軍的な立場から言えば“対馬のアチコチに設えた小さなあずま屋”みたいなもので、一応、隊長は配置しているものの“難攻不落”とか“要塞”とかとか、あまり強い二つ名を与えるような場所ではないのだ。
しかし、ここで改めて書いておきたいことがある。
確かにここは、蒙古軍にとっては“その他大勢”の拠点のひとつにすぎない。言ってみれば、東京に本社を持つ大企業の田舎の営業所みたいなものだ。配置されている兵の数も、多くて10人程度であろう。
が、こちらの人員は境井仁ただひとり。ウマのソラ君がいるにはいるが、彼は……戦力にはならないだろう。
そう、『ゴースト・オブ・ツシマ』の戦いはつねに、多勢に無勢なのだ。装備だって太刀と弓がチョロっとあるくらいで、圧倒的な物量を誇る蒙古軍の足元にも及ばない。言うなれば、
ひとり対複数
貧乏対セレブ
原始対近代兵器
こういった戦いを強いられているわけだ。
それを考えれば、たったひとりで戦いに臨んでいる主人公から見たら、蒙古軍の拠点はどれも強大。地方営業所であっても、菓子折りのひとつも持っていかないとけんもほろろに追い返されるくらいに、“格の違い”がある場所なのである。
となれば……。
飛び道具を調達したのち、再び石柱の辻の近くに戻った俺は、遠くにその陣容を眺めながら舌なめずりをしたのである。
「卑怯と言われようが……可能な限り冥人(くろうど)として、闇で敵を屠り去ってやる……!」
闇討ちでもいいのだ!
俺が立てた大まかな作戦は、以下のようなものだ。
- 闇夜に乗じて拠点に接近する
- R3ボタンでかがみ、アナログパッドを押して“聞き耳”を立て、ステルスモードになる
- できるだけ敵の背後から忍び寄り、こっそり暗殺する
- ボスの動きを盗む
- 残り数人になったら、ガチンコで勝負する
かなりざっくりとしているけど、他の拠点攻略でも使えるオーソドックスな作戦だと思う。本当は真正面から突入して無双できればいいんだけど……前述の通り多勢に無勢なので、“頭”を使って立ち回るのがベストなのだよ。
そしてこの戦法は……石柱の辻攻略では完璧に機能したと思う。
まずは、ススキの原も利用しつつコソコソと拠点に近づく。
基本、慎重に。そしてときには大胆に、敵の背後に忍び寄る……!
このときはもちろん、アナログパッド押し込みでステルスモードになっている。こういった切り替えも直感的な操作でできるので、じつに気持ちいいのだ。
そして……気付かれずに背後が取れたら……!!
躊躇なく、□ボタンで“闇討ち”だ!!
ぶっしゃあああああ!!!!
暗殺をするたびに主人公の境井仁は、
「またもや……武士道に反する卑怯な手口で、敵を殺めてしまったか……」
そう言って苦悩するのだが、何度も言うようにこっちは侵略された側であり、状況はつねに圧倒的に不利なのである。使える手段は……悩みながらも、使っていかないと!><
そう、ときには水に潜ったりな。
こうやって拠点を中心にマップを広く使い、あらゆる入口を模索しながら攻めるのが、もっとも効率的かつ被害が少ない方法だと思う。西から入って数人倒したら水に潜って逆に回り、そこでも2、3人暗殺する、と……。こういった柔軟な立ち回りにより、石柱の辻の蒙古兵たちは着実に減らすことができた。
忍び寄って……!
ぶっしゃあああああ!!!!
調子に乗って、もうひとり……!
ぶっしゃあああああ!!!!
石柱の辻攻略は暗殺活動が見事にハマり、ほとんどの敵を闇討ちで倒すことができた。
そして、最後に残った隊長だけは、
「さあ出てこい!!! 正々堂々、正面から、剣を交えようではないか!!!!」
と、男らしく対峙。……まあ5秒前まで、
「うけけけけ!!! すべて闇討ちで片付けたるで!! きききき!!」
と、下卑た笑いを浮かべていたんだけどな(苦笑)。
そんな隊長との対決も、無事に決着!!
拠点を制し、またひとつ強くなったのでした!
続く!
大塚角満(おおつか かどまん)
元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。2017年に独立。編集部時代から現在に至るまでゲームエッセイを精力的に執筆し、『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』、『折れてたまるか!』など、多数の著作がある。
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