グルメロアーヌを知る者よ来たれ! 西川くんです。2019年11月11日より配信がスタートしました、HDリマスター版『ロマンシング サガ3』(以下、『ロマサガ3』)。本作は1995年11月11日にスーパーファミコンにて発売された同名タイトルを、忠実にHDリマスター化しつつ、遊びやすくなる機能を追加した作品。発売日がオリジナル版といっしょというのは、なかなかニクい演出ですよね。

 本記事では、『ロマサガ3』のプレイレビューをお届け。ちなみにオリジナル版ではミカエルやハリードをよく使っていたので、今回はほとんど触ったことのないカタリナ主人公でプレイ。仲間キャラクターも“ぞう”や“ようせい”など、当時あまり使っていなかった人たちを誘ってみました。リンリンちゃん(ツィー・リン)強いね!

今回遊んだメンバー。個性的。

『ロマサガ3』の魅力を改めてご紹介

 まずは『ロマサガ3』について説明しましょう。すでに知っている人は、読み飛ばしてオーケーです。『ロマンシング サガ』シリーズとして3作目となる『ロマサガ3』は、スーパーファミコン後期に制作されたということもあり、グラフィックからバトルシステムにいたるまで、それまでの『ロマサガ』シリーズの集大成のようなタイトルです。

 プレイヤーは8人のキャラクターからひとりを主人公に選び、それぞれの物語を進めていきます。町やダンジョンをどの順番で攻略するかは自由ですし、複数の仲間キャラクターから誰をパーティーメンバーにするかも自由な、“フリーシナリオ”を採用しているのが特徴です(ひとり旅も可能)。

 戦闘は技や術を使って敵を倒していく、コマンドバトル。武器(素手含む)で攻撃していると、強力な技をキャラクターが閃くことがある“閃きシステム”は、『サガ』シリーズの大きな魅力。『ロマサガ3』は『ロマサガ』シリーズの中でも技が多彩で、ド派手な技をくり出せます。また、主人公が司令塔ポジションになって(バトルには参加せず)仲間たちに指示を出して戦うオートバトル“コマンダーモード”も用意されています。

 本作最大の特徴は、豊富なイベントの数々。キャラクターの過去や感情を描くものはもちろん、トーナメント戦に参加したり、暴走する車に乗ってバトルしたり、龍と共闘したりなど、バトル面でも驚きのあるイベントがたっぷりと用意されているのです。さらに、大軍を率いて戦争をする“マスコンバット”や、お金のやり取りをして物件を買収する“トレード”といった、本編そっちのけでハマってしまうミニゲームもポイントです。

 そして『ロマサガ』シリーズには欠かせない、作曲家・伊藤賢治氏による珠玉の名曲たちも魅力のひとつ。とくに『ロマサガ3』のバトル曲は大人気で、大ボス的な存在である四魔貴族たちとの戦いは、曲を聴くだけで盛り上がること間違いナシです。

 難度が高めと言われる『サガ』シリーズですが、『ロマサガ3』の難度はそこまで高くありません。ほかのシリーズ作と比べても、かなり親切なゲームだという印象なんですよね。ですので、「『サガ』シリーズをプレイするのは初めて」という人にもバッチリオススメできるのが、『ロマサガ3』なのです。

美しく描き下ろされた豪華な背景

 ここからはHDリマスター版のお話。本作はHDリマスター版ということで、文字通りグラフィックがHD化しています。主人公たちなどのキャラクター、敵のグラフィックなどドット絵はそのままに、おもに背景がHDに対応し、美麗に進化したという感じ。

 プレイ開始当初は、たとえば家の中の家具や食器に至るまで細かく描写されているせいか、あまりにも綺麗すぎて違和感さえ覚えました。が、それは一瞬のできごとでして、10分も遊べばすぐに慣れていき、美麗に描かれた新たな『ロマサガ3』の世界を堪能している自分がいました。聖王廟や魔王殿といった各地の名所は、かなり見ごたえがあって思わず「おおっ!」と声が出てしまいました。

 また、敵グラフィックは一部ボス敵がアニメーションするようになりました(HDリマスター版『ロマンシング サガ2』や、『ロマンシング サガ リ・ユニバース』をプレイしている人には驚きはないかも)。たとえば姿を変化させる四魔貴族のひとり・ビューネイは、段階ごとにアニメーションが増えるなど、見ているだけでも飽きません。ネズミの集団・アルジャーノンも、かなり気持ち悪く蠢きます。うーん、きもい。

細かな部分がブラッシュアップ

 『ロマサガ2』のときもそうでしたが、オリジナル版では表示されていなかった装備重量がわかるなど、細かな部分がブラッシュアップ。セーブデータの数も大幅に増えているほか、オートセーブにも対応。また、バトル中に気軽にリセットできたりもします。オプションでは、常時ダッシュなども選べるようになりました。些細なことではありますが、いろいろと遊びやすくなっているんです。

 また、大きな変更点としては、プレイのやり直しや周回プレイに対応したことでしょう。ニューゲームを選択した際、すでに存在しているセーブデータを読み込むと、覚えた技の極意、一部の装備品(聖王や魔王の遺物など)を除くアイテム、技力&術力などがクリア後でなくても引き継いでゲームスタートできます。この機能のおかげで、“ほかの主人公のストーリーをサクっと見たい!”、“1周で数個しか手に入らないアイテムを大量に持ちたい!”なんて希望が叶うようになり、いろいろなプレイスタイルが生まれてうれしかったです。

 なお、ブラッシュアップされたのはおもにユーザーインターフェースで、バトルの仕組みなどはオリジナル版と同じ。イベントの変更はほぼなく、追加された新たな要素はプレイをする前に“オン/オフ”を選べます。オリジナル版のよさプレイ感のまま遊びたい、という人は“オフ”にしてもいいですね。

追加要素について

 本作より追加された“町長イベントの変化”と、新ダンジョン“暗闇の迷宮”。このふたつを体験してみた感想を述べましょう。

町長を●●●●!

 『ロマサガ3』、いやRPG史上最も腹立たしいイベントこと、町長に怪物退治を依頼される、いわゆる「私が町長です」。洞窟に主人公たちを閉じ込めて生贄にしたくせに、平気な顔で自己紹介する町長は、もはや伝説的な存在でした。しかし、なんと本作では町長イベントに続きが……。どんなイベントになるのかは、ぜひご自身の目で確かめてみてほしいです!

暗闇の迷宮

 本作の大きな目玉とも言えるのが、新ダンジョン・暗闇の迷宮。ミューズの夢のイベントをクリアー後、ランスのアンナに話を聞くと出現します。

 ダンジョンは暗闇の中の見えない道を進み、とあるキャラクターたちの過去の記憶を探るというもの。事前に発表されていた情報では“ユリアンとハリードの過去が語られる”とのことでしたよね。そのふたりだけでなく、じつはそのほかの人物の過去も語られることに驚きました! たしかに、この人語られてないよな……なんて意外な人物の裏側が明かされるので、『ロマサガ3』ファンにはぜひ体験してほしい要素です。

 なお、道中ではオリジナル版で幻の敵とされているトウテツやヤマが出現します。オリジナル版の設定では、一部敵種の最上位に位置する存在だったようですが、実際に戦ってみたところ、そこまで強くありませんでした(笑)。

 ちなみに、ここで初登場となる装備アイテムも手に入りますので、ぜひチャレンジしてみてください。

冒険記も新要素

 メニュー画面にこれまでの冒険を辿る“冒険記”が追加されました。ゲーム終盤に、これまでどんな冒険をしてきたのか、冒険記を読んで思い出を振り返ってみてはいかがでしょうか。また、ひさびさにプレイを再開したときに、備忘録として活用もできますね。

思い出はそのままに蘇る『ロマサガ3』

 さて、最後になりますが、今回プレイした雑感をお伝えいたしましょう。いろいろ昔を思い出しながらクリアーまで遊んだのですが……相も変わらず、楽しかったですね! ついついトレードにハマってしまう、教授のダンスで笑っちゃう、グゥエインとの共闘に燃える! 当時興奮した思い出そのままに遊べたのは、オリジナル版の完成度が非常に高かったからでしょう。あと、やっぱ、曲がいい! 最高! イトケンさん最高!

 強いて言うのであれば、個人的にはHDリマスター版にもっと追加要素も欲しかったです。追加要素を楽しみたくないという人向けに、追加要素のオンオフ機能もあるわけですし、もう少し大胆な追加があってもよかったなと。たとえばですが、当時からウンディーネは仲間にできるのに、なんでボルカノは仲間にできないのか疑問に思っていたので、仲間も追加も欲しかったなぁ~、というのは高望みでしょうか。ネフト族とか、教授とか!

 というのは、あくまで個人的な思い。オリジナル版よりも各段に遊びやすくなっていますし、“暗闇の迷宮”のエピソードはファン必見! 対応機種も、ここに羅列したら読みにくいことこの上ないくらい満載ですので、『ロマサガ3』ファンも、初めての人も、ぜひ遊んでみてください。あ、下記記事が対応機種と、機種ごとの違いです!