2018年11月29日(木)~12月9日(日)、東京都渋谷区にあるCBGKシブゲキ!!にて上演される舞台『君死ニタマフ事ナカレ 零_改』。本舞台は、2016年に上演されたヨコオタロウ氏原作の舞台『君死ニタマフ事ナカレ 零』を、『舞台 少年ヨルハver1.0』と『音楽劇ヨルハver1.2』のキャストが演じ、RED END、BLACK ENDといった新たな展開も用意されるということでも注目の舞台となっている。今回は、そんな『君死ニタマフ事ナカレ 零_改』の稽古に先駆けて行われた、スタッフ・キャストによる顔合わせの現場にお邪魔できたので、舞台に向けたそれぞれの意気込みなどを紹介!

舞台『君死ニタマフ事ナカレ 零_改』とは

 原作:ヨコオタロウ氏、作画:森山大輔氏によるマンガ『君死ニタマフ事ナカレ』(ビッグガンガンにて連載中)の前日譚が、2016年に『君死二タマフ事ナカレ 零』として舞台化。原作のファーストシーンに繋がる、戦場に放り込まれた少年少女たちの“それまで”が描かれた。『君死ニタマフ事ナカレ 零_改』では、その舞台を『舞台 少年ヨルハver1.0』と『音楽劇ヨルハver1.2』のキャストが演じる。物語はヨコオ氏みずからが改訂し、新たに複数の展開が用意される。

公演期間:2018年11月29日(木) ~2018年12月9日(日)
会場:CBGKシブゲキ!!
取扱チケット:S席:7800円(全席指定・税込) 
チケット購入は→https://www.confetti-web.com/detail.php?tid=48392
※日時によって内容が異なります。[公演スケジュール]をご確認の上、チケットご購入の際はご注意ください。

舞台『ヨルハ』のスタッフ・キャストが再び集結! 『君死ニタマフ事ナカレ 零_改』がいよいよ始動_08
舞台『ヨルハ』ファンには堪らないキャスト陣!

 顔合わせは、稽古に先駆けてスタッフ・キャストが一堂に会して自己紹介などをする場。

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 最初に原作を手掛けるヨコオ氏が、「今回、皆さんには、舞台『ヨルハ』で演じてくださったキャラクターに近い役柄をわざとアサインしています。なので、舞台『ヨルハ』を観劇してくださった熱心なファンの方の中には、「このキャラクターをあの役者さんが演じたら、どうせこうなるんでしょ?」と役柄のイメージを予想できる人もいると思うんですけど、その予想を一歩も二歩も超える気持ちで挑んでいただければと思います。よろしくお願いします!」と挨拶。

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 ヨコオ氏原作の舞台の多くで演出を手掛け、『君死ニタマフ事ナカレ 零』でも演出を担当した松多壱岱氏は、「今回の舞台は、時代設定的にも舞台『ヨルハ』以上にリアリティーがあるので、より生々しく骨太な舞台にしたい」と抱負を語り、また、ヨコオ氏からあがってきたプロットがいつも以上にブ厚いとのことで、初演からの改訂部分は少なくはないことをうかがわせた。また、テーマソングは岡部啓一氏が新たに書き下ろした曲が用意されるいう。「現在、絶賛制作中です」(岡部氏)。さらにこの日、コミックスの作画を担当する森山大輔氏も顔合わせに駆け付け、「ヨコオさんの原作に演出をつけてキャラクターに演技づけをして絵にする、という作業はすごく熱量を使うんですけれど、役者の皆さんも同じだと思うので、その熱量を感じる舞台を観る側としてすごく期待しています」とエールを送った。

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『君死ニタマフ事ナカレ 零』や『音楽劇ヨルハver1.2』でも演出を担当した松多壱岱氏。
『シノアリス』のコンサートも控え、多忙な“世界のベーオカ”こと岡部啓一氏が、テーマソングを書き下ろし。
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 キャスト陣の挨拶では、今回、舞台初主演となるハクジ役の植田慎一郎さんが「皆さんのことを信頼して、尊敬して、皆さんからも僕が信頼され、尊敬してもらえるようになったら、本当の意味での座長になれると思います。がんばります」と意気込みを語った。

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▲『少年ヨルハ』での哀愁漂う二号役が記憶に新しい植田慎一郎さんが、本舞台の座長。

 そのほかのキャストからも熱い意気込みが語られたので、その挨拶の一部を以下にピックアップ(スケジュールが合わず欠席の方もいたので、キャスト全員ではありませんのであしからず)。

「舞台『ヨルハ』のキャストたちが別の舞台で集まるという、特殊な座組だと思うんですけど、それだけに私たちには舞台『ヨルハ』の成功を超える必要があると思います。仲がよくて熱量があるだけの座組は腐るほどあると思うので(全員から「おぉー」の声)、このメンバーでは、それを超えた舞台を作りたいと思います!」(サクラ役の花奈澪さん)

「舞台『ヨルハ』の皆さんと、また舞台を作れるというのを楽しみにしていたので、メチャがんばろうと思います!」(ボタン役の清水凜さん)

「先ほどヨコオさんから「お客さんの想像を一歩、二歩超えていこう」というお話がありましたが、ヨコオさんが一歩、二歩超えていくことを期待しているなら、僕は三歩、四歩超えていってやろうと思います!」(ウスキ役の斎藤直紀さん)。

「2016年の初演を観させていただいて、演じてみたい役柄だったので本当にうれしいですし、このメンバーで『君死ニ』の世界がどうなるんだろうと楽しみでもあります。想像を超えるような作品をみんなといっしょに作っていきたいと思います」(クチバ役の雛形羽衣さん)

「人生初の金髪で気合い十分で、がんばっていこうと思います!」(ミズカキ役の土井裕斗さん)

「この場にいる皆さんの足を引っ張らないよう、自分も成長できるようがんばりたいと思います」(ツツジ役の黒木美紗子さん)

「皆さんの言葉を聞いて、すごく高いところを目指しているということを感じたので、血みどろの濃い1ヵ月間が始まるんだなと実感しています。お客様にも血みどろのクリスマスを届けられたらと思います」(コウジ役の荘司真人さん)

「ヨコオさんの作品に二度も出演できるなんて。この日までに『NieR:Automata』をやり込んだり、原作を読み直したり、ヨコオさんの同人誌を高値で落札したり(みんな爆笑)、この舞台を楽しみにしていました!」(ハジゾメ役の兼田いぶきさん)

「自分はそれなりの年齢なんですが、まさかの中学生役ということでびっくりしているんですけど(笑)、演じるからには若々しく、観に来てくださる方には満足じゃなくて、大満足していただけるように、強い信念と向上心を持って取り組まさせていただきます!」(スミ役の細川晃弘さん)

「ステキな作品にするために、何をしなければならないかということを、僕なりに考えていこうと思いますので、よろしくお願いします」(千種役の村田恒さん)

「舞台は何度もお芝居ができるので楽しみです。自衛官の役なので筋トレを始めました(笑)。心身ともに鍛え上げて、役に挑もうと思います」(木賊役の増田朋弥さん)

「いま、まっすん(増田さん)も言っていましたが、僕も心身ともに鍛え上げて舞台に立ち向かっていこうと思います」(洗柿役の町田尚規さん)

「陸上自衛隊に所属していたことがあり、そのころは士長でしたが、今回演じる潤(うるみ)は曹長とのことで、舞台では階級が上がってしまいました(笑)。自衛隊時代の敬愛する先輩たちのことを思い出しながら、演じていければと思っています」(潤役の松川貴則さん)

「舞台『ヨルハ』があったので、ハードルがすごく上がって、期待も高いと思います。『君死ニ』はすごく繊細な作品だと思いますので、忠実に丁寧に向き合って、松多壱岱さんの演出を信じて、みんなで一丸となってこの作品を作れたらと思います」(赤住役の舞川みやこさん)

「仲がいいだけじゃなく、みんなで厳しい意見も言い合って、すごいところまで高め合っていけたらいいなと思っています」(煤竹役の荒井愛花さん)

「仲がいい座組に紛れ込めるようにがんばりたいと思います。まだ未熟なところがあると思いますが、上演までの1ヵ月、何とか必死に食いついていこうと思います」(刈安役の大野愛さん)

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顔合わせの挨拶の後、台本の読み合わせも行われた。登場人物をより掘り下げる内容になっている部分もあり、初演を観た方はその違いも楽しめそう。

 スタッフ・キャストのほとんどは舞台『ヨルハ』からの顔見知りであるため、和気藹々といった雰囲気がありつつも、これから始まるというピンと張り詰めた緊張感も感じられた顔合わせ。舞台『ヨルハ』のキャストがどんなブラッディ・クリスマスを見せてくれるのか。最後に主役を務める植田慎一郎さんにコメントをいただいたので、それを本稿の〆にさせていただきます!

――今回、舞台では初主演ということですが、意気込みをお聞かせください。

植田 これが遺作になってもいいくらいの気持ちで全力でやらせていただきます。ヨコオさんには、『君死ニ』の物語を作ったことを後悔させるくらいのものにできれたらなと思っています。

――舞台『ヨルハ』のメンバーで違う舞台をやることに関してはいかがですか?

植田 稽古を通じて仲よくなったりだとか、距離感をつかむといった始めのステップは終わっているので、作品に集中する時間は増えるのかなと思います。

――初演の『君死ニ 零』についてはどんな感想を?

植田 ひどい……ひどすぎますよね……もちろん、いい意味で(笑)。観た後に心に残るものが重すぎて。でも、生と死……とくに自分の死については、ふだん、ふつうに暮らしている中ではあまり意識しないと思いますけど、誰もが避けて通れないことでもあるし、そういった人としての根本の部分を再確認させられた舞台でしたね。

――そんな『君死ニ 零』が舞台『ヨルハ』のメンバーによって、どんな作品になるか、楽しみにしています。

植田 劇場に来てくださる方には、ものすごく満足していただけるか、ものすごく後悔するか……、とにかく“無”にはならない、感情が大きく振れる舞台になると思います。それがいい満足になってほしいですし、いい後悔になってほしい。スタッフ、キャスト一同、命を削って作品作りをしていきますので、楽しみに待っていてください。

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ちなみにこの日、松多壱岱氏さんの誕生日ということもあって、スタッフからサプライズで誕生日ケーキが贈られた。
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