2018年8月18日、東京、浅草橋ヒューリックホールにて、セガのパズルゲーム『ぷよぷよ』シリーズのeスポーツ大会、ぷよぷよチャンピオンシップ、ならびにぷよぷよカップの2018年度8月大会が行なわれた。ここではその模様をお届けする。
プロアマ問わず『ぷよぷよ』の実力者が集結!
本イベントは2018年4月からスタートしたぷよぷよのeスポーツ大会。エントリー抽選に当選すれば誰でも参加でき、ベスト4まで勝ち進めば“ジャパン・eスポーツ・プロライセンス”が付与される”ぷよぷよカップ”と、同ライセンスを持つ『ぷよぷよ』プロプレイヤーたちがトーナメント戦を行なう“ぷよぷよチャンピオンシップ”を定期的(2ヵ月に1回のペース)に開催。それぞれの大会で上位入賞するとポイントが獲得でき、約1年間に渡っての合計ポイントを競うツアー形式の大会だ。
ぷよぷよカップには200名以上のプレイヤーがエントリー。参加者は7人前後のグループに分けられ、総当たりのリーグ戦で対決。そこで1位になったプレイヤー(今大会は25名)のみが、決勝トーナメントへと進出できる。
今回の決勝トーナメントは一般プレイヤーに混ざってグループリーグを1位抜けしてきたプロプレイヤー3名が順当に準決勝まで勝ち上がるなか、(プロではないものの)実績十分の強豪プレイヤーとして知られるselva選手が、一般プレイヤーとしてベスト4の一角を確保。その結果プロライセンスを獲得し、同時にぷよぷよチャンピオンシップへの出場権も得た。
2018年8月度のぷよぷよチャンピオンシップには、以下の17名のプロプレイヤーが参戦(敬称略。五十音順)。
あめみやたいよう
Oka
Kamestry
くまちょむ
Kuroro
ざいろ
selva
Tema
飛車ちゅう
ぴぽにあ
へーょまは
マッキー
MATTYAN
めいせつ
Meta
もこう
live
この日の大会でベスト4入りしたのは、直近の大会で圧倒的な力を見せ、会場の優勝者予想でも圧倒的な一番人気だったマッキー選手、ぷよぷよカップでの勢いそのままに勝ち上がってきたselva選手、『ぷよぷよテトリス』のテトリスルールの絶対王者として名高いあめみやたいよう選手、20年以上の『ぷよぷよ』キャリアを誇るレジェンドプレイヤー、Kamestry選手の4名。
準決勝1試合目は、マッキー選手対selva選手。奇しくも直前に行なわれたぷよぷよカップ決勝と同じ組み合わせとなった戦いは、早めの連鎖でペースを握るという戦いを仕掛けたselva選手が1本を先取すると、その後は星の取り合いになりつつも、全消しからの追い打ち(1試合目3本目)、10連鎖を12連鎖で返す(2試合目3本目)といったプレイを勝負の決まる3本目で見せた、selva選手が勝利。プロライセンスを獲得した当日にファイナリストに名乗りを上げる快挙を達成した。
準決勝2試合目、あめみやたいよう選手対Kamestry選手の対戦は、早めに火力の高い連鎖を組み上げて攻勢に出るあめみやたいよう選手の攻撃を、Kamestry選手が受けるという形でスタート。序盤は勢いに乗ったあめみやたいよう選手がペースを握り2-1で1試合目を制するが、2試合目に入るころになると、Kamestry選手特有の守りを固めながら大連鎖を組む立ち回りがじわじわと機能。これによりKamestry選手の白星が先行する流れになり、2試合目を2-1、3試合目を2-0で奪取。粘り強さを見せたKamestry選手が決勝へと駒を進めた。
selva選手とKamestry選手の対決になった決勝戦は、一進一退の攻防が続いたふたつの準決勝とは打って変わり、Kamestry選手の強みが一方的に出る展開に。準決勝では見事に機能したselva選手の早い仕掛けをいなして1試合目を2-0で取ると、2試合目は一転して自分から連鎖を仕掛けて1本目を先取。そして最後は大きな連鎖を出し合う殴り合いで打ち勝つという、変幻自在な攻めと守りで2試合目も2-0の負けなしで勝利。大会を通して見ると若手プレイヤーの台頭が目立ったものの、最後はベテランらしい引き出しの多さを見せた、Kamestry選手が頂点に立つという結果で、8月度のぷよぷよチャンピオンシップの幕は閉じた。
ぷよぷよチャンピオンシップ8月大会、上位進出者コメント
Kamestry選手(優勝)
今日はぷよぷよカップのほうはグループリーグで敗退してしまっていて、だいぶネガティブになっていました(苦笑)。チャンピオンシップでは調子を上げれて優勝までできたのでうれしいです。
自分は不規則な形の連鎖を組んで相手に隙を突かれないように戦うのが持ち味なのですが、最近は練習で安定した組み方から立て直していて、それがいい結果につながったと思います。
Selva選手(準優勝)
初参加でプロになれて、チャンピオンシップでも決勝までいけるなんてことはまったく考えていなかったんですけど、実際に決勝で負けると悔しい気持ちがわいてきますね。つぎは絶対勝ちたいと思います。
でもきょう一番印象に残ったのは、プロ入りを賭けたぷよぷよカップの準決勝、liveさんとの試合ですね。もともとliveさんとはライバル関係で、試合前にはこれまでの思い出を話し合ったりして。試合そのものの内容も自分にとって満足のいく結果だったので、本当によかったです。