2018年6月12日~14日、アメリカ・ロサンゼルス、コンベンションセンターにて世界最大規模のゲームイベントE3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)2018が開催された。今年、マイクロソフトはコンベンションセンター近くのMicrosoft Theaterにて、Xbox E3 2018 ブリーフィングを実施。充実のラインアップを披露したわけだが、ひときわ多彩なラインアップを誇っていたのが、ID@Xboxタイトルで、同プログラムのさらなる広がりをうかがわせた。

 今回、そんなID@Xboxタイトルから紹介させていただくのは、アバランチスタジオ開発によるアクションゲーム『Generation Zero』。アバランチスタジオといえば、『ジャストコーズ』シリーズや『マッドマックス』でおなじみのスウエーデンの開発会社。こんな表現が存在するかどうかわからないが、アバランチスタジオのような“大手開発スタジオ”が取り組むくらい、ID@Xboxというのは活用しやすい仕組みといえるのであろうか。

 さて、『Generation Zero』は、1989年のスウェーデンを舞台にしたオープンワールドアクションゲーム。開発スタッフはおよそ30人とのことで、コンパクトな印象だが、オープンワールドにノウハウのあるアバランチスタジオだからこそ実現できたと思われる。「小さいが情熱的なチームが創造性を活かして作った」とはプレゼンを担当してくれたトビアス・アンデルセン氏の言葉で、そんな開発スタイルには共感してしまう。

『Generation Zero』はアバランチスタジオの若手が情熱を持って取り組むオープンワールドアクション【E3 2018】_01
トビアス・アンデルセン氏

 本作の設定は、主人公たちが乗っていた船が攻撃されて沈没。なんとかスウエーデンに戻ってみると、人間はどこにも見当たらず、町には機械化された動物のような存在が横行している。町にはノートが残されていて、人々はシェルターに避難した模様。主人公たちは、町に散在する武器や備品などを集めながら、サバイバルしていくことになる。本作は最大4人のマルチプレイに対応している。

 どのようなアイテムを得て自身をアップグレードしていくかというのが、本作の楽しみのひとつ。武器を強化するための方法はさまざまに用意されている。敵がマシンということで想像がつくとおり、倒した敵から入手した部品が、主人公にとっては大切なリソース(資源)となる。また、この世界には服装も用意されており、見た目が変わるだけではなくて、主人公の能力アップにも直結するという。たとえば、赤いスニーカーを履くと、動くスピードが上がったり、ジャンプブーストができるようになるという具合だ。さらには、本作には成長要素もあり、“コンバット”、“サポート”、“サバイバル”、“テック”の4つのカテゴリーのスキルツリーが用意されている。

『Generation Zero』はアバランチスタジオの若手が情熱を持って取り組むオープンワールドアクション【E3 2018】_02

 前述の通り、さながら動物のような動きをするマシンは、バラエティーに富んでおり、町を徘徊。やっかいな敵として主人公たちの前に現れる。とはいえ、知恵を絞ることによって、戦いかたはいくつも用意されているようだ。たとえば、デモではラジカセ(なつかしい)を鳴らして敵をおびきよせ、電気ショックで倒すというやりかたが披露された。どのようにマシンを倒すかも、本作の楽しみのひとつと言えそうだ。

 「なぜ1980年代にしたのか?」との問いに対しては、「自分たちが育った親しんだ世代だから」とのこと。若いクリエイターが情熱を持って作り上げた『Generation Zero』は、Xbox Oneのほかにプレイステーション4とPCで、2019年の発売を予定。日本語版のリリースは未定だ。