アメリカ・サンフランシスコにて、2018年3月19日から23日まで行われる、ゲームクリエイター向けの世界最大規模のカンファレンス、“GDC(ゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス)2018”。毎年恒例のことだが、この時期のサンフランシスコでは、GDC 2018に合わせて、さまざまなゲーム関連イベントが実施される。
3月19日の夜には、GDC会場(モスコーニセンター)の近くにあるコワーキングスペース“Covo”にて、多数のインディーゲームが出展されるイベント“The Media Indie Exchange (MIX) ”が行われた。
本記事では、このThe MIXに出展されていたタイトル『Wytchwood』を紹介しよう。
『Wytchwood』は、カナダ・トロントに拠点を置くスタジオ、Alientrapが手掛けるクラフトアドベンチャーゲーム。画面を見ると、絵本の世界を歩いているかのようなグラフィックが目を引く。中世ヨーロッパのおとぎ話が好きな人には、どストライクの世界観だ。音楽は、ちょっと物悲しく、かつ不気味さも少し感じさせるテイスト。
主人公は、森に住む老いた魔女。彼女は、魔法の道具をクラフトする力を持っている。プレイヤーはフィールドを探索して、薬草や粘土や湧き水などを採取しながら、便利な道具を作って先に進んでいく。
今回プレイしたバージョンでは、「行方不明の妹の指輪を探してほしい」という女性の願いを叶えるため、指輪を求めて森を探索することになった。森の奥には、大きな茨でふさがれた道があり、どうもそこが怪しい。その先に進むためには、茨を燃やすアイテムを作らねばならないようだ。
その道具の材料のひとつである輝く石は、井戸の中の洞窟に落ちている。井戸内は暗いため、ランプがなければ歩き回ることはできない。ランプの材料になるのは……森の中を飛んでいる蛍!
無事に蛍を捕まえてランプを作り、輝く石をゲットしたら、つぎなる材料、狼の毛を入手する方法を考える。狼はそこらへんをウロウロしているのですぐに出会えるが、魔女は体力はまったくないので、狼と接触して攻撃されたら、あっという間に倒れてしまう(魔女の家に強制送還)。ではどうするかというと……新鮮な肉を置いて狼をおびき寄せ、狼が肉に夢中になっているあいだに、眠り薬を使うのだ。
そして肉は、鳥を罠にかけることで手に入る。森の中で拾える種を地面に置くと、それを狙って鳥が飛んでくるので、種のそばにトラップを仕掛けておけば、見事捕まえられる……という流れ。
このように、目的を達成するためには、クラフトできるアイテムを、適切な順番で利用する必要がある。アドベンチャーゲームに、パズル的要素が含まれているというわけだ。
今回探索できたのは、魔女の住む森付近のみだったが、トレーラーを見ると、畑や牧場のあるエリアを通ったり、魔女を追う人間から逃げたり、キャンプをしたりというシーンが描かれているので、製品版ではより多彩なシチュエーションでのクラフトが楽しめるのだろう。本作は2018年にSteamにて配信予定となっているが、Alientrapのスタッフによると、他プラットフォームでの展開も検討しているとのこと。