ワーナー ブラザース ジャパンが東京ゲームショウの会期に合わせてメディアセッションを開催するのはすっかりおなじみ。ここでは、『レゴ ニンジャゴー ムービー ザ・ゲーム』のプレゼンの模様をお届けしよう。

映画の世界観に忠実に!

 2017年9月21日(木)から9月24日(日)まで、千葉・幕張メッセにて開催中の東京ゲームショウ2017(21日・22日はビジネスデイ)。ワーナー ブラザース ジャパンが東京ゲームショウの会期に合わせてメディアセッションを開催するのはすっかりおなじみ。今年ピックアップされたのは、10月12日発売予定のプレイステーション4、Xbox One、PC用ソフト『シャドウ・オブ・ウォー』と、10月19日発売予定のプレイステーション4、Nintendo Switch向け『レゴ ニンジャゴー ムービー ザ・ゲーム』の2タイトル。

 ここでは、『レゴ ニンジャゴー ムービー ザ・ゲーム』のプレゼンの模様をお届けしよう。プレゼンターは、“レゴ ゲームのエバンジェリスト”と、記者が勝手に命名しているTT Games アソシエイト・プロデューサーのティム・ワイルマン氏。何しろ、ティム・ワイルマン氏とは3年連続東京ゲームショウで会っているような気がする……。

 さて、『レゴ ニンジャゴー ムービー ザ・ゲーム』は、9月30日劇場公開の映画『レゴ ニンジャゴー ザ・ムービー』の完全ゲーム化タイトル。『レゴ ニンジャゴー』自体は、人気テレビアニメ作品で、ロイド、カイ、ジェイ、コール、ゼン、ニャーの6人が、最強ニンジャとして冒険していくことになる。「映画と同時期のリリースと聞いて、クオリティーが低いのでは……と思わるかもしれませんが」とティム・ワイルマン氏はユーモラスに切り出しつつ、「そうではありません!」と断言。『レゴ ニンジャゴー ムービー ザ・ゲーム』は、新しい要素が入ったエキサイティングなゲームだという。

『レゴ』ゲームのエバンジェリストと、記者が勝手に命名するティム・ワイルマン氏。

 新しい要素のひとつは、忍者ということでイメージされる、コンバットのシステム。忍者と言えば敏捷性ということで、本作ではアジリティー(敏捷性)と忍者をかけ合わせた“ニンジャジリティー”を導入。この数値が上がることで、キャラクターの敏捷性が高まるという。また、6人の主要キャラクターには、それぞれひとつずつ固有の“スピン術”を持っており、適宜シチュエーションに応じて使い分けるようだ。さらに、“トークン”を集めることによって、異なる攻撃スタイルが獲得できるちなみに、従来の“レゴ ゲーム”作品に比べて敵の数が増えているが、それは「コンバットにフォーカスしたかっため」(ウィルマン氏)とのこと。とにかくゲームの世界観に合わせて、歴代の“レゴ ゲーム”シリーズでも、相当なコンバット寄りにしたようだ。ちなみに本作には、8つのロケーションが設けられているそうだが、そのうちのひとつ “ドージョー”は、コンバットアリーナになるという。

 世界観ということで言うと、映画の世界観を尊重した作品づくりの姿勢も、『レゴ ニンジャゴー ムービー ザ・ゲーム』の大きな特徴と言える。原作へのリスペクトは、すべての“レゴ ゲーム”に共通するところであるが、本作の開発にあたっては、開発陣は原作(映画)を咀嚼し、「レゴの質感なども含めて、映画と同じようになるように努力している」(ワイルマン氏)という。ストーリーも、映画に沿ったもので、当然のこと起用している声優も映画と同じというこだわりぶりだ(ちなみに登場キャラクターは100人!)。

これまでの『レゴ』ゲームとはまったく異なるバトルアクションを!

 というわけで、プレゼンを終えたティム・ワイルマン氏にインタビューをお願いしてみた。

――改めてのご質問となりますが、『レゴ ニンジャゴー ムービー ザ・ゲーム』の魅力を教えてください。

ティム もちろん! まずは映画に沿っていることが大きな魅力です。『レゴ ニンジャゴー ザ・ムービー』はとてもいい映画で、『レゴ ムービー』や『レゴ バットマン ザ・ムービー』がお好きな方だったら、絶対に気に入っていただけると思います。ゲームには映画の重要なシーンがすべて入っていて、世界観をきっちりと再現しているんです。それに加えて、映画は1時間半程度で終わってしまうのですが、ゲーム自体は20~25時間かけてプレイするものになりますので、よりコンテンツが豊かになっているんです。そのため、映画にない要素もさまざまに入っているというところが魅力ではないかと思っています。

――映画の世界をしっかりと描いているということですね。

ティム そうです。もうひとつがコンバットですね。主人公が忍者なので、今回はとくにコンバットを強調したかったんです。そのためゼロからコンバットの方法を作り上げました。これまでの“レゴ ゲーム”とはまったく違うコンバットになっています。コンボだったり、アクロバティックな動きだったり、ワールドを走り回る動きについても、すべて新しいものになっているのではないかと思っています。

――オリジナルストーリーが楽しめるとのことですが、どのような内容になるのですか?

ティム オリジナルストーリーというか、コンテンツというふうにお考えいただいたほうがいいかもしれません。たとえば先ほどお話した通り、映画は1時間半程度で終わってしまいますので、いろいろなシーンは出てくるのですが、ほんのちょっとだけなんですね。そこで、映画で出ているのは15秒程度のシーンを、ゲームのロケーションとして採用していたりするんです。そこでしっかりと探索できる。自分の行きたい場所や隠れたところに行けるんです。そこだけでも、何時間も楽しめるようになっています。しかも“ドージョー”という場所があります。“ドージョー”では、異なる敵と戦ったうえで、ボスと相まみえることになるのですが、ボスキャラはテレビシリーズからのキャラクターとなっています。つまりテレビの要素も取り入れているというわけです。

――それに付随してなのですが、登場人物が100人とのことでしたが、それは映画のキャラクターとテレビシリーズのキャラクターを合わせて100人ということなのですか?

ティム そうですね。そのほとんどが映画ですが、テレビからのキャラクターもいます。ちなみに、キャラクターはカスタマイズが可能です。パーツを組み替えたり、アビリティーや武器を調整したり……ということが可能なんです。

――オリジナルのキャラクターは?

ティム オリジナルの敵キャラクターは存在します。本作では、攻撃の多様性を持たせたいと思ったので、同じくらい敵も多様化させなければ……と判断しました。とはいえ、基本にあるのは“映画の世界観に忠実である”との方針に代わりはありません。

――プレゼンでは、「映画と同時期のリリースと聞いて、クオリティーが低いのではと思わるかもしれませんが、そうではありません」と、冗談めかして語っていらっしゃいましたが、映画と同時公開ながらもきっちりと作れた秘訣は?

ティム 映画とのタイアップは往々にして時間がないことが多いので、あまりよいものができないのではないかと個人的には思ってはいるのですが、本作ではワーナー ブラザースの皆さん、それから制作会社の方がたと非常に密接な協力関係を築くことができました。開発の初期段階からステップバイステップで協力することができたのがよかったのではないかと思っています。映画の内容や設定などに、私たちは初めから触れることが可能でした。そういった情報をしっかりと分析して研究する時間もありました。制作体制という意味では、ベストではないかと私は思っています。その結果、コンバットやストーリーなど、最良のものができたと自負しています。

――原作に充実というと、コンバットを本作の特徴として挙げていらっしゃいましたが、『レゴ』シリーズの従来のアクションから踏み出すことに対して、ファンに受け入れられるか、懸念はなかったのですか?

ティム 最近の『レゴ』シリーズのタイトルを見ても、あまりコンバット中心ではありませんでした。今回新たなコンバットシステムを導入したことによって、一般の方にテストを行ったんですね。いわゆるフォーカステストです。異なる年齢層の方々にテストを実施してみたのですが、皆さんコンバットが非常に楽しいという反応だったんです。キャラクターによって違うアクションができますし、“トークン”を獲得することで新たな技が使えるようになるといった要素を喜んでいただけました。そんなテストを見ても、今回のアクションはベストではないかと手応えを感じています。

――主要6キャラが、それぞれ“スピン術”という固有の技を持っているんですよね?

ティム そうです。詳しくは、映画とも関連してネタバレになってくるのであまり詳しくはお話しできないのですが、それぞれメインの6人の忍者がストーリーの進行に合わせて、ひとりひとり違う“スピン術”を身に付けていくことになるんですね。キャラクターによっては氷の術であったり、火の術であったり、石の術であったりします。それをコンバットや謎解きの要素のあるシーンで使えるようになるんです。

――6人の固有の技ということは、ほかのキャラクターはその技は使えない?

ティム これもネタバレになってしまうので、あまり言えないのですが、じつは限られているわけではありません。たとえばですが、ロイドのお母さんには特殊能力があるのですが、カスタマイズを行って“スピン術”を割り振るといったことは、ゲームの進行に合わせてできるようになっています。ちなみに武器もゲームの進行に合わせて進化します。もとは木の武器だったものが鉄の武器になったり。ですので、フリープレイモードで自分の作ったキャラクターでもう1度プレイしなおすと言ったことも可能です。

――『レゴ スター・ウォーズ/フォースの覚醒』にあった“マルチビルドシステム”は?

ティム ありますよ。『レゴ スター・ウォーズ/フォースの覚醒』で導入した“マルチビルドシステム”は大好評でしたので、本作でも採用することにしました。ただ、『レゴ スター・ウォーズ/フォースの覚醒』ほどには頻繁には使用されていません。部分部分で使われるという形になっています。これを使うことによってパズルの解きかたであったりとか、出てくるジョークの内容が変わってくるといった変化があります。

――デモでは、ドラゴンを駆使していましたね。

ティム フライトセクションがありますね。そこでは空を飛ぶような経験ができます。そもそも映画に空を飛ぶようなシチュエーションがありますし。デモではロイドがドラゴンを駆使するシーンをお披露目しましたが、あのドラゴンのキットは実際にお店で購入することが可能ですよ。映画らしさとレゴらしさを加えることで、ゲームによりクリエイティビティをもたらしたいと思っています。

――カメラ視点が本作で“オープンカメラ”に変わったとのことですね。これに関してもう少し詳しく聞かせてください。

ティム 従来の『レゴ』ゲームは、左から右にそのまま進むといった具合に、リニアなものが多かったように思います。とはいえ、実際の世界はそうではありません。現実的な世界を感じていただくという意味では、フリーカメラでオープンワールドを探索していただくことによって、さまざまな視点から世界を眺めることができますし、デザイナーとしても、より大きなエリアをしっかりと作り込むことができます。ライティングのリアリティなども考えると、フリーカメラが適しているのではないかと判断しました。ロケーションを見ていただけば感じでいただけると思うのですが、とても広くて楽しい印象を抱いていただけのではないでしょうか。

――『レゴ』ゲームもオープンワールド的になっているということですね。

ティム そうですね。本作は、オープンワールドのよさをミックスしたタイトルになっています。ゲームのプレイ冒頭は直線的なのですが、プレイを進めると、どんどん世界が広がっていくようになっています。

――『レゴ』ゲームのプレイヤーには小さいお子さんもいると思うのですが、フリーカメラのスタイルは受け入れられている感じですか? フォーカステストも実施しているとは思いますが。

ティム たしかにお子さんはリニアなゲームを好まれる傾向があるかもしれませんが、お子さんは順応力が高いので慣れてくれるのではないかと思っています。進むべき方向は、矢印で表示するようにして、なるべくストレスがたまらないようにしたいと考えています。『レゴ』シリーズはすべての方にやりがいをもってほしいと思っているので、バランスを取るようにしています。

――最後に、本作を楽しみにしている日本の『レゴ』ファンにメッセージをお願いします。

ティム 私たちは、よりおもしろいゲームを作りたいと、つねに思っています。そのための土台もあると自負しています。私たちの作るタイトルは、多くの方が自社のIPを提供してくださっています。それに対してどこまで限界を超えられるか……というのが、毎回の大きなテーマです。今後も高い志を持って、ゲーム作りに取り組んでいきたいと思っています。『レゴ ニンジャゴー ムービー ザ・ゲーム』を筆頭に今後もタイトルが控えていますので、ご期待下さい。