VR センス専用の5タイトルを体験
2017年6月28日~30日の期間、東京ビッグサイトにて開催されているイベント“コンテンツ東京2017”。同イベントのコーエーテクモウェーブブースに出展されている、アミューズメント施設用新型VR筐体“VR センス”を体験してきたので、そのリポートをお届けしよう。
今回プレイできたのは、下記の5タイトル。いずれもデモ版であり、体験時間は短いものだったが、それぞれのタイトルらしいエッセンスは楽しめた。なお、今回のバージョンではプレイステーション Moveを使ってプレイしたが、製品版では、コントローラを使用するスタイルに変更されるとのことだ。
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『デッド オア アライブ エクストリーム SENSE』は、まさにかすみちゃんが身近にいる感覚が
Text by 古屋陽一
“VR センス 完成&新作ソフト発表会”で明らかにされた『デッド オア アライブ エクストリーム SENSE』は、当初VR センスのゼネラルプロデューサーである襟川恵子氏は、その開発に難色を示していたという。ところが、ふとしたときに、“外部のジェントルマンふたり”(襟川氏いわく)にその話をしたところ、「VR センスのキラーコンテンツになるから、ぜひ開発したほうがいい!」と薦められたのだという。「女性の考えと男性の考えは違う」というのが襟川恵子氏の結論だが、男性から見れば、それは『デッド オア アライブ エクストリーム SENSE』は、気にせずにはいられないコンテンツと言えるだろう。
『デッド オア アライブ エクストリーム』シリーズといえば、『デッド オア アライブ』シリーズに登場する女性キャラクターたちとアクティビティーなどが楽しめるという夢のような1作。最新作の『デッド オア アライブ エクストリーム 3 フォーチュン』では、プレイステーション VR対応のアップデート“VRパラダイス”が大好評を博していることからも、親和性の高さは明らか。
そんなわけで、大いに期待も高まる『デッド オア アライブ エクストリーム SENSE』だが、今回試遊できたのは残念ながら“かすみちゃんを眺める”というデモのみ。まあ、“試遊”というよりは“鑑賞”とでも言うべきだが、それでも『デッド オア アライブ エクストリーム SENSE』の片鱗は充分に感じ取ることができた。
さて、今回体験できたシチュエーションをかいつまんで説明すると、“かすみちゃんが空中ブランコで揺られているさまを眺める”のと、“かすみちゃんがシャワーを浴びているのを横から眺める”の2種類。空中ブランコでは、かすみちゃんがこっちに近づいてくると、勢い下からかすみちゃんのふとももの裏を凝視することになり……と、日常ではあまり体験できないシチュエーションに思わずドキリ。 空中ブランコが移動する際に生じる風にしびれたり……。
さらにVR センスらしさを感じさせてくれるのが、ビーチでかすみちゃんがシャワーを浴びているシーンで、“ミスト機能”効果により、本当に飛沫が飛び散ってくるかのよう! 「おおう!」と感動していると、かすみちゃんからと思われる芳しい香りが漂ってきた。まさにかすみちゃんがそこにいるかのような感覚。コーエーテクモウェーブの担当者さんの「飛び散る水しぶきに香りがただよってきます」とのコメントに偽りなし! ゲームの詳細は明らかにされていないが、これで女の子たちと交流ができると思うと……。ワクワクが止まらない。
『超 真・三國無双』 自分が戦場に立つ“無双”は、ひと味違う感覚
Text by ロマンシング★嵯峨
2017年2月の発表時は『VRアクション 真・三國無双(仮題)』という仮題だったが、この度、正式タイトルが『超 真・三國無双』に決定。VRならではの新感覚の無双ということで、さっそくプレイしてみると……目の前に敵がワラワラ。武器を持った男たちが自分を取り囲んでおり、ゲームであるとわかっていても、「うわっ、殺られるかも」とちょっとビビる。VRでプレイすると、戦場に立ったときの気持ちがこうも変わるのかと驚いた。
とはいえ、『無双』らしい、敵をなぎ倒す爽快感は健在。おなじみの無双乱舞も搭載されている。今回のバージョンでは剣と弓が使えたが、ばっさばっさと敵を倒す感覚を楽しむなら、圧倒的に剣がオススメだ。
ちなみに記者は、ふだん『無双』をプレイする場合、あまり防御はしない。だが本作では、攻撃を食らうと多機能3Dシートが揺れ、視界にも影響が出るので、「ああっ、防御しなきゃ」とガードを意識するように。これまで操作してきた戦士たちも、本当は防御してほしかったのかなぁと、ちょっと反省した。
そして、今回のデモ版のボスは董卓だったのだが、董卓の爆弾を使った攻撃を食らうと……あ、熱い!! そう、VR センスに搭載された温冷機能が、爆風による熱を再現したのだ。そういう機能があるとわかってはいたが、いざ自分の身で味わうと、思わず「熱っ!」と声が出てしまうほどビックリ。これが五感で味わう戦場か……!
爆風から身を守りつつ、董卓を撃破したところで、プレイは終了。今回体験できたのは、自分が固定された位置に立って戦うシーンのみだったが、製品版では騎乗戦も楽しめるとのこと。馬上では、また違った感覚が楽しめそうだ。
VRとの相性はバッチリ! 『超 戦国コースター』
Text by ロマンシング★嵯峨
今回新たに発表されたタイトルである『超 戦国コースター』。ジェットコースターに乗り、戦国時代の城下町や城内、戦場を駆け巡るという内容だ。
発表会で、メインプランナーの南達尊氏が「ジェットコースターとVRの相性はピッタリ」と語っていたが、実際にプレイしてみると、まさしくその通りだと感じる。多機能3Dシートと風機能によって、ジェットコースターに乗っているときの感覚が、本当にそのまま再現されていたのだから! 高所から地上を見下ろすと、ちょっと足がすくむし(VR センスのシートの位置は高めなので、足が床につかない。それもまたジェットコースターらしい感覚を味わわせてくれる)、コースターが水面スレスレで移動したときは、ミスト機能が起動して水しぶきを浴びせてくれるなど、細かい演出もバッチリ。
プレイできたのは城下町のシーンだけだったが、ときにスリルを味わいつつ、風に煽られながら町を眺めるのは、かなり爽快な体験だった。城内や戦場のシーンではどんな感覚が楽しめるのか、いまから楽しみ。個人的にイチオシのタイトルです!
とにかく怖かった。『ホラー SENSE ~だるまさんがころんだ~』
Text by ロマンシング★嵯峨
最初に言っておくと、記者はホラー作品が苦手だ。苦手なのだが、だからこそ本作の臨場感を伝えられるのではと思い、勇気を奮い立たせてプレイさせてもらった。
ゲームを開始すると、友人らしき人物が死んでいるところにいきなり出くわす。そばにいた男性は取り乱し、同じくそばにいた女性は泣きだして座りこんでしまう。
そして、前方に幽霊の少女が現れ、“だるまさんがころんだ”で遊ぼうと誘ってくる。混乱している男性は聞く耳を持たないのだが、少女が振り向いたときに動いてしまったために、彼もまた命を奪われてしまうのである……。
ああ~、怖い。正直、ヘッドセットを脱いで逃げたい。しかし、自分にはプレイリポートを書くという任務がある……同行者も見てるし……と、なんとか自分を鼓舞して前進。途中、天井が崩れたり、コウモリが襲ってきたり、視界に怖いモノが映ったりして、動揺を誘ってくる。
辛いのは、“だるまさんがころんだ”を終わらせないと、ゲームも終わらないということである。逃げたくてしょうがないのだが、がんばって前進し、少女のところまで辿りつくと……「もっと遊ぼうよ」と言って、少女がさらに遠くに行ってしまったではないですか。オーイ! ここまでがんばったのにまだやるの!?
しかし、先ほど言った通り、“だるまさんがころんだ”を終わらせないと、ゲームも終わらない。しぶしぶ進んで、なんとかもう一度少女のもとにたどりついた。それからのことは、よく覚えていない。なんだか幽霊のようなものに視界を遮られ、少女の声が響き、ゲームは終わっていた。
たぶん、本作にはVR センスのさまざまなギミックが使われていたと思うのだが、正直、「これはあの機能だ!」とか分析している余裕はなかった。それだけの臨場感だった。南メインプランナーによると、本作には謎解き要素があり、くり返しプレイを楽しめるとのことなので、ホラーゲームが好きな人は、ぜひチャレンジしてみてほしい。
『ジーワン ジョッキー SENSE』ディープインパクトで雨の中を疾走
Text by 古屋陽一
記者は2月に行われたVR センスの発表会で、すでに『ジーワン ジョッキー SENSE』を体験済み。そのときは快晴でのプレイだったのだが、今回遊べたのは雨天。そう、まさにVR センスの機能を推し量るには絶好のシチュエーションだ。騎乗するは、前回同様ディープインパクト。そう、史上最高の誉れ高い名馬だ。ファンファーレが鳴り、いざスタート。“多機能3Dシート”と競馬との相性はばっちりで、いかにも騎乗にいるかのよう。心地よい風も気分を盛り上げてくれる。さらに、臨場感を盛り上げてくれるのが“ミスト機能”による雨で、雨中の競馬といったところ。
というわけで、しばしジョッキーに成り切った記者だったわけですが、気になる結果は着外。担当者の方いわく、「1位になるのはけっこう難しい」とのことで、難度は少し高めに設定されているのかもしれないのですが、それでもディープインパクトでこのていたらくは、本当に申し訳ない。製品版がリリースされた暁にはリベンジを誓うのでした。