Bloober Teamのホラーゲーム『Observer』を紹介。

●『Layers of Fear』の異空間表現がさらに進化!

 ボストンで開催中のゲームイベント“PAX EAST 2017”で、Bloober Teamの一人称視点サイコロジカルホラーアドベンチャーゲーム『Observer』を遊んできたので、ご紹介しよう。本作のプラットフォームはXbox OneとPCを予定。なおパブリッシャーのAspyr Mediaに確認したところ、正確な時期は未定としつつも、Bloober Teamの前作『Layer of Fear』同様に日本向けの展開も検討しているとのこと。

 本作の舞台は2084年、第5ポーランド共和国。全世界的な国家衝突“The Great Decimation”を経て再建されたこの国は、巨大企業と一体化し、三段階の市民階級制度を導入したディストピア社会と化していた。
 主人公Daniel Lazarskiは、そんな共和国の警察機構にあって、他人の記憶に侵入するデバイス“Dream Eater”を使う特殊捜査班“Observer”の一員として奉仕してきた。しかしある日息子が失踪したことで、国家により与えられた能力をフル活用した独自の捜索を開始する……というのがストーリーのおおまかなあらすじ。今回PAXでは、事件を追っている最中に遭遇したのだろう「2人目の被害者」をめぐるエピソードを遊べた。

▲主人公はオーグメンテーション導入済みなので、記憶ダイブ以外に電子スキャンや紫外線ビジョンなども使用可能。

 シーン的には、サイバーパンク感バリバリのハイテクとローテクが混ざった汚いアパートで死にかけている被害者を発見するまでの現実パートと、手掛かりを求めて彼の記憶にダイブするパートに分かれていて、やはりメインとなるのは後者。前作『Layers of Fear』で狂気に支配された画家の世界を描いた一人称視点の異空間表現はさらにパワーアップしており、崩壊しつつある記憶の迷宮めぐりをフォトリアルなタッチで実現している。

▲この被害者氏、目がとろ~んとしてて怖い。

 この記憶ダイブパートは、一見最初は現実パートのアパートにそのままいるかのように始まるのだが、部屋の作りなどが微妙に異なっており、妙な感じを味わいながら進んでいくと、次第に後ろを振り返るとまったく別の場所になっていたり、しまいには正しいルートを見つけないと抜け出せない永久ループに入り込んでいたり、プレイヤーが「あれっ」「えっ」と混乱する内に、空間認識が歪められていく。

 また、“ある状態”と“ない状態”があやふやになった記憶の混同を示すかのように物が点滅していたり、視界が突然ブロックノイズに襲われたかと思ったら何やら意味ありげなシーンのフラッシュバック世界に取り込まれていたり、下手に入れるとバグと勘違いされそうな表現もお手の物。“一人称視点の異空間表現”というスタイルを、『Observer』では完全に自分のものにしたという感すらある。『Layers of Fear』ではVRスピンオフも作られたが、本作でも仮に対応するとなれば脳が焼けるような体験ができそう。いずれにしても完成が楽しみなタイトルだ。