電子のキラメキとウネリにエレクト……ロ!
こんにちは。坂本ビス太です。
PCゲームのダウンロード販売サイト“Steam”で配信されているタイトルの中から、メジャー・インディー問わず毎週1本のオススメSteamタイトルを編集者が独断と偏見で選び、にゅるっとプレイリポートをお届けするこのコーナー。
今回のタイトルはコチラ。
第7回 オススメSteamタイトル
開発: Fraoula
配信日:2016年5月13日
ジャンル:アクション
価格:980円[税込]
<どんなゲームか、ざっくり言うと>
・80年代アーケードレースゲーム風
・80年代テクノサウンド
・80年代レトロサイバー
配信からちょっと経っちゃったけどご紹介。『Neon Drive』は、昔のゲームセンターにあったレースゲームを彷彿とさせる作品。グラフィックからサウンドまで、80年代の雰囲気をこれまでかというほど味わえる……というより、むしろ80年代感を味わうためだけのゲームだといって過言ではない。ロゴのネオンサインとか、赤いスポーツカーとか、一瞬『シティコネクション』を思い出した(超クール!)。
ゲーム内容はいたって簡単で、プレイヤーはスポーツカーを操り、迫ってくる障害物を左右キーで避けるだけ。ホント、それだけ。レベル1~7のステージがあり、それぞれに“普通”、“難しい”、“クレイジー”の3段階の難易度が用意されている。“普通”では障害物に2回当たると、それ以外は1回でも当たるとゲームオーバーとなり、ステージ中のチェックポイントを通過していた場合は、そこからのリスタートが可能。難易度が上がるほど、障害物のスピードや音楽のテンポが速くなる。音楽と障害物の出現がシンクロしており、リズムゲーの体をなしているものの、どちらかというと覚えゲーに近い印象。「ここは右右右左を2セット」とか。
障害物に何度当たってもゲームを続行できる“練習”モード(このモードだとブラウン管の滲みやチラつきがあったりしてイカす)もあるほか、内容は不明だが“フリーラン”モードが近日リリース予定となっている。
さて、そんなことはどうでもよく、本作は脳にビンビンくるゲームなのだ。ふだんテクノミュージックを聴かない筆者だが、打ち込みやシンセの音とネオンカラーのビジュアルがあいまった、独特の浮遊感&ループ感にどんどん引き込まれる。シンプルすぎる操作がよけい脳にキクため、手元で操作しているというよりも、脳に直接プラグインしてプレイしている感じ。キマっちゃってるのかな、俺? ループにはまって止めどきがわからない。
ステージ途中では、場面転換とともに曲調が変わるポイントがある。その切り替わりかたもクールで、車背後からの3人称視点が急に上空からの見下ろしに変わったり、いきなりシューティングゲーム風になったり、トランスフォーマーよろしく車からロボへと変形したり。こんなん、ちょっと漏れちゃうぜ。レベル5のスカイウェイなんて、まんま『ブレードランナー』の“強力わかもと”でしょ!
価格とステージ数を鑑みると、ちょっと物足りない感じもするけど、ここは勢いでサントラ同梱のセットを買っちゃいやしょう、アニキ。『トロン』とか『ナイトライダー』とか、その世代の人にはビンビンくること間違いなしです。エレクトリックランとかする若者にもウケるんじゃないかな、よくわからないけど。
▼連載バックナンバー
・【第1回】狂気に満ちて美しい『INSIDE』をプレイ
・【第2回】暑い夏は『Dead by Daylight』で肝を冷やそう
・【第3回】『Enter the Gungeon』はシューティングか? ローグライクか?
・【第4回】『We Happy Few』アーリーアクセス版をゆるっとプレイ
・【第5回】協力? ジャマ?『Overcooked』のCo-opはカオスすぎかよ
・【第6回】『Poly Bridge』で目指せ、橋設計の匠
<今回の担当編集者>
坂本ビス太
テクノとか打ち込み系……というと、小学生の頃に朝のマラソンの時間に流れていた、YMOの『ライディーン』がまっ先に思い浮かびます。あれを聞いていると永遠に走り続けられそう。あと、バナナマン日村さんのGet Wildネタが大好きです。