立体機動装置の気持ちいいことったら!
2016年1月28日~2月2日、台北世貿中心(台北ワールドトレードセンター)にて、台北ゲームショウ2016が開催中だ。1月29日から本格的に開幕した台北ゲームショウ2016(28日はビジネス関連の出展のみ)。会場の中央で大きな存在感を放っていたソニー・コンピュータエンタテインメント台湾のプレイステーションブースにあって、ひときわ注目を集めるタイトルがあった。そうコーエーテクモゲームスのプレイステーション4用ソフト『進撃の巨人』だ。世界的に高い知名度を誇るコンテンツ『進撃の巨人』だが、ここ台湾でも大人気のよう。当然ゲーム化作品に対する関心も高いようで、試遊台にはたくさんの人が集まっていた。「試遊台?」と気になった方はなかなかの通かもしれない。そう、ここ台北ゲームショウ2016の会場で、プレイステーション4版『進撃の巨人』が世界初プレイアブル出展されたのだ(しかもありがたいことに日本語版!)。まあ、これは触ってみないわけにはいかないよね……ということで、台湾の地で『進撃の巨人』を体験してみた次第。
体験できたのは“訓練モード”と“実戦モード”の2種類。“訓練モード”は、チュートリアルにあたり、プレイヤーであるエレンは、第104期訓練兵として、教官から指導を受けることになる。操作のキモとなるのは、言うまでもなく立体機動装置。立体機動装置をいかに手足の如く操れるかが、巨人を倒すうえで不可欠となるからだ。立体機動装置の大まかな操作方法を説明すると、□ボタンでワイヤー射出、Xボタンでジャンプ中にブーストとなる。チュートリアルでは、最初はこの□ボタン→Xボタンによる立体機動装置での移動に慣れることになるわけだが、まあ、その移動の爽快なこと! アニメなどを見て、「立体機動装置の移動って気持ちよさそうだな
なんて想像したことのある方も多いかと思うが、まさに「これぞ期待していた立体機動装置での動き!」なのだ。射出とブーストを織り交ぜての移動はスピード感があって本当に爽快。レスポンスもよく、連続でワイヤーを射出して移動を行えば、まるで空を駆けているような爽快感が味わえる。
そして攻撃。こちらは、R1ボタンを押して戦闘状態に切り替え、ターゲット部位に狙いを定めて△ボタンで攻撃をすることになる。チュートリアルでは巨人を模した木型のハリボテが攻撃対象となり、巨人への攻撃を試すことができた。ちなみにフィールドでは適宜補給物資なども入手可能なようで、チュートリアルでは補給物資を入手して、方向キーの上を押して使用という一連の流れも確認することができた。
というわけでチュートリアルは無事終了。これが本当の『進撃の巨人』の世界なら、これくらいのスキルで戦場に赴くのは非常に心もとないが、ここは勢い! ということで、“実戦モード”に突入することに。挑戦したのは、“初陣”。エレンたちの初戦闘が描かれる冒頭のステージだ。ここでプレイヤーは、“仲間の援護にむかえ”といった随時出されるミッションをこなしながら、ゲームを進めていくことになる。その際前提になるのが、仲間とチーム単位で行動することになる点。本作では、最大4人までで任意に仲間を加えられることになる。仲間にはそれぞれレベルが設定されており、入れ替えは自由。レベルの高い仲間と組んで、チームを強くしていくというのも本作の楽しさのひとつとなるのかもしれない。チーム方針の選択なども可能となるようだ。
というわけで、身近にいた仲間とチームを組んで戦闘へ。覚えたばかりの立体機動装置の操作を駆使しつつ、味方の援助に。射出→ブーストの一連のアクションは、あたかも空中を浮遊しているかのようで爽快だ。と、目の前に大型巨人を発見。さっそく討伐することに。ご存じの通り、巨人の弱点はうなじ。手や足などの各部位を攻撃して弱体化させていくのもひとつの手だが、やはり醍醐味となるのは立体機動装置で高所から巨人に近づいていって、うなじを攻撃すること。一撃必殺とばかりに巨人を倒せるので、爽快極まりないのだ。と、前の人のプレイを見ていてそう思ったのだが、見るのと実際にやるのとでは大違いで、なかなか的確にヒットしてくれない。巨人に近づいてタイミングを見計らって△ボタンを押せばいいとはわかっているのだが、寄る年波には勝てず、なかなかうまくいかず。さらには、迫り来る巨人の迫力に気圧されて、あたふたと操作を間違えるなんてことも……。「たいがい初陣なんてこんなもんじゃなかろうか?」なんてみずからを納得させつつ、しばしトライしているうちに、ようやく巨人を撃破。ああ、気持ちいい~。
と、巨人を討伐した安心感からしばらくぼーっとしていたのがいけなかったのか、すかさず巨人につかまって飲み込まれそうになる大ピンチに。このまま飲み込まれるのも一興かも……と頭の片隅で一瞬思いつつ、ボタン連打でなんとか巨人のくびきから逃れることに成功したのでした。ちなみに、ボタン連打が足りないと巨人に食べられてしまい、即ゲームオーバーとなってしまいました!
そんなこんなで試遊の時間は終了。あたふたとした初陣ではあったものの、兵士の気分を満喫。何よりも立体機動装置が爽快で、『進撃の巨人』の世界に入り込んだかのような没入感がすばらしい。そのほか、最後にお伝えしておきたいのが、原作にある“巨人の恐怖”がしっかりとゲームに落とし込まれているという部分。立体機動装置のガスは有限だし、ブレードも巨人を倒し続けていくと切れ味が落ちる。つまり、適度な補給を心がけないと、巨人になす術もなく、ひれ伏すことになってしまうというわけだ。また、戦場で移動に手間取り、兵士たちを助けにいくのが遅れてしまうと、巨人にやられてしまうことも……。とにかく、原作ファンにはたまらない1作となりそうです!