『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』PS Vitaとスマホで今冬同時配信! 小山田Pは『2』&『3』のリメイクや、『聖剣伝説5』にも意欲を見せる!?

プレイステーション Vita、iOS、Androidで今冬同時配信予定の『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』のプロデューサーを務める、小山田 将氏のインタビューをお届け。

●タッチ操作や新インターフェースでより遊びやすく

 スクウェア・エニックスが東京ゲームショウ2015に出展するタイトル『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』。タイトル以外、すべてが謎に包まれていた本作の正体がついに判明! プレイステーション Vita、iOS、Androidで今冬同時配信予定のタイトルで、ゲームボーイ版『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』の3Dリメイク作品となる。

 本記事では、『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』のプロデューサーを務める、スクウェア・エニックスの小山田 将氏のインタビューをお届け。シリーズの今後についても気になる発言が!?

スクウェア・エニックス
小山田 将プロデューサー
Masaru Oyamada

■フィーチャーフォン版をベースに3Dリメイク

――6月に制作が発表されて以来、「これはどんなゲームなんだ!?」とファンをざわつかせた『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』ですが、どのような経緯で本作を開発することになったのでしょうか。
小山田 『聖剣伝説』シリーズは、初代から『2』、『3』、『LEGEND OF MANA』まで、2Dグラフィックで作られてきたのですが、『4』や『RISE of MANA』は3Dで制作を行いました。そこで、昔2Dで作ったゲームを、現代のテイストで3Dで作ったら、どうなるんだろう? と思い、まずは『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』を3Dリメイクすることにしたんです。

――PS Vitaとスマートフォンで、同時に配信するのですね。
小山田 同時に開発を進めています。内容は同じものになりますので、ユーザーさんの遊びやすい環境で遊んでいただければと思います。

――シナリオなどは、原作と同じものですか?
小山田 はい。内容自体は大きく変えず、ビジュアルと演出面の強化を図っています。

――『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』のことを知らないというゲームユーザーのために、本作はどのようなゲームなのか、改めて教えていただけますでしょうか。
小山田 原作となる『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』は、1991年に発売されたゲームボーイ用ソフトで、石井さん(石井浩一氏。元スクウェア・エニックスのクリエイター。現在はグレッゾ代表)が作られたものです。『ファイナルファンタジー』シリーズをベースにしつつ、アクションの遊びを取り入れたゲームになります。

――ジャンルとしては、ひとりのキャラクターを操作して進めていくアクションRPGですよね。
小山田 そうですね。2006年にはフィーチャーフォン版が出まして、今回の3Dリメイク作はそのフィーチャーフォン版をもとにしています。

――シナリオは、どのような内容なのでしょうか。
小山田 後のシリーズでも登場する“マナの樹”と“聖剣”が物語の基軸になっています。主人公が仲間との出会いと別れをくり返しながら旅をするのですが……いろいろと重いんですよね。主人公は奴隷の剣士で、奴隷仲間のウィリーが死ぬところから物語が始まりますし。友人の死をきっかけに逃げ出して、ヒロインと出会って、世界の運命に近づいていきます。シリーズファンはもちろんご存じだと思いますが、後半の展開はちょっと切なくて。ヒロインに好きな子の名前をつけた方は、もう……! という感じなんです。

――ちなみに小山田さんは、当時ゲームボーイ版はプレイされたのですか?
小山田 遊びました。当時は小学3年生くらいで、ヒロインの子には当時の想い人の名前をつけちゃって。やっちゃった系ですね(苦笑)。しかも、自分が引っ越す日にクリアーしたんですよ。

――ああ、それはなんとも言えない……!
小山田 そういうわけで、本当に『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』は思い入れが強い作品で。石井さんが「フィーチャーフォン版を作りたい」とおっしゃったときに、「僕に作らせてください!」と直訴して、開発チームに入れてもらい、いまにいたるというわけです。

――当時、『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』を遊んだ思い出が、いまの小山田さんを作っているんですね。ところで、今回のPS Vita/スマホ版はフィーチャーフォン版をもとにしているとのことですが、インターフェースはもちろん変わっていますよね。
小山田 はい、タッチ操作に対応しています。『ケイオスリングス』が発明した、指を置いたところがパッドになって360自由移動できる“どこでもバーチャルパッド”を、よりアクションゲームが遊びやすいようにカスタマイズしました。それから、フィーチャーフォン版のアイテム画面は文字だけだったのですが、今回はリングコマンド風にしました。

――リングコマンドといえば『聖剣伝説』シリーズの代名詞ですからね!
小山田 リングコマンドが誕生したのは『聖剣伝説2』からなんですけどね。今回のコマンドのことを、僕は勝手に“ハーフリングコマンド”と呼んでいます。じつは、SEは『聖剣伝説2』からそのまま持ってきています(笑)。

――先ほど見せていただいたときに、「聞いたことがある音だな」と思ったら、道理で! ちなみに楽曲は、原作では伊藤賢治さんが手掛けられていましたが……?
小山田 この3Dリメイク版では、イトケンさんが楽曲アレンジを担当されています。原作は、イトケンさんが初めてひとりで作曲を担当したタイトルなんですよね。ですので、イトケンさんもすごく思い入れを持っていらっしゃるので、イトケンさん自身が納得のいくアレンジにしてほしいと、僕からお願いしました。

――全曲ですか! とても豪華ですね。そんな本作ですが、開発状況はいかがですか?
小山田 50パーセントくらいですね。フィールドやダンジョンなどはすべてできています。いまは、モンスターの配置や武器の実装などを進めていく段階です。

■来年のシリーズ25周年に新作を発表したい

――小山田さんの中には、「いつか『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』を3Dリメイクしてみたい」というお気持ちが、以前からあったのですか?
小山田 先ほど申し上げた通り、僕はフィーチャーフォン版の『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』に携わったのですが、いまはもう、ガラケーのゲームが遊べない状況になってきていますよね。それが残念で、また作りたいとは思っていました。それに、『聖剣伝説』シリーズは、『2』や『3』を遊んだという人は多いんですが、初代を遊んだと言う人はそこまで多くなくて……。

――あ、まさにそれ、私です……。
小山田 そうおっしゃる方が多いんですよ。ですので、もう一度『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』を遊べる状況にしたいと思い、実験的にリメイクすることを決めました。“実験的に”と言っているのは、『2』や『3』を今風にリメイクしたらどうなるかな、ということも考えたかったからです。でも、『2』や『3』はゲームのボリュームがありますので、まずは初代を3Dリメイクしながら検討したかった。我ながら、この実験には手ごたえを感じていますよ。

――ということは、『2』、『3』の3Dリメイクが動き出す!?
小山田 具体的なことをお話しできる段階ではありませんが、イメージは出来てきたので、続けて開発できるようにがんばりたいです。

――リメイク以外で、『聖剣伝説』シリーズについて考えていることはありますか?
小山田 以前から言い続けていることなのですが、来年のシリーズ25周年に向けて、『聖剣伝説5』を作りたいと思っています。あきらめずに動き続けているので、ファンの皆さんにいい報告ができるようにがんばります。

――『聖剣伝説5』が発表されたら、ファンはもちろん大喜びだと思います! ですが、歴史あるシリーズの最新作を担うことに、プレッシャーを感じたりはしませんか?
小山田 もちろんプレッシャーはあります。でも、シリーズの新しい展開を望む皆さんの声は届いていますし、『RISE of MANA』にも反響がありますので。『聖剣伝説5』は、シリーズのいちファンとして自分自身が望む形でありつつ、いまシリーズを発展させたらこうなるだろうというものを表現したいですね。個人的には、『2』、『3』のシステムの流れを汲みたいと思っているのですが。アクションRPGで、マップのギミックを使って進んでいくような。

――小山田さんからのうれしい報告が聞ける日が楽しみです。では、小山田さんが考える、『聖剣伝説』シリーズの魅力とは?
小山田 やっぱり、世界観ですね。柔らかくて温かみのある世界なのに、話が重い。そんなギャップも魅力のひとつかと。「キャラクターが幸せになったらこうなるんだろうな」という想像も膨らみますし。

――最後に、『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』配信を心待ちにするファンにひと言お願いします。
小山田 まだ遊んだことがない人も、昔遊んだ人も、ぜひ手に取っていただければと思います。よりよい『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』になっていると思いますので。そして、つぎの『聖剣伝説』に期待していただけたらうれしいです。



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