こんにちはー!Road to デブートン第4回目をお送りします! ゴールデンウィーク直前に滑り込みで投稿しています。笑。相変わらず雑多なトピックをつれづれなるままに書いてみたいと思いますのでお付き合いくださーい。
<日本のコンテンツがヒートアップ!
北米や欧州では日本のコンテンツがヒートアップしています。とくにフロム・ソフトウェアが開発し、ソニー発売の『Bloodborne』はオリジナルIPかつ月末発売にもかかわらず3月だけで35万本を超える売上を達成しました。ワールドワイドではすでに100万本を突破しているようで今後の推移も楽しみです。
じつは『Dark Souls』シリーズを遊んでいた人が好んで買っていたというだけでもないようです。こういったオリジナルタイトルはいかに露出をして認知度を上げていくかが勝負なので、ソニーが相当な力を入れていたのは事実です。認知されてしまえばその後はクオリティの勝負。口コミで広がっていくので、同タイトルはプロモーションとクオリティのバランスがバッチリ噛み合った結果であろうと考えています。
私が3月にカリフォルニアに滞在していたときにも店頭でのプロモーションにずいぶんフォーカスをしているなと感じていましたが(店頭プロモビデオ、POPなど)、PS4プラットフォームの注力タイトルとしてソニーがかなり大きなプロモーションをしていたのを感じていました。
オリジナルコンテンツもがんばっているけど、バンダイナムコの『Dragon Ball: Xenoverse』、カプコンの『Monster Hunter 4 Ultimate』、スクウェアエニックスの『Final Fantasy: Type 0 HD (PS4/Xbox One)』などシリーズも売れています。
今回はバンダイナムコの『Dragon Ball: Xenoverse』、カプコンの『Monster Hunter 4 Ultimate』についてちょっと考察してみたいと思っています。
まずは言わずと知れた人気アニメIPであり、欧米でも認知度の高いものではありますが、とくにPS4、Xbox One、Steam向けでは初のドラゴンボールIPのタイトルであること、これらハイスペック機向けには競合のアニメタイトルがほとんど出ていないので『Dragon Ball: Xenoverse』は“アニメ”ファン、いや、『ドラゴンボール』ファンには待望のタイトルであったことは間違いないでしょう。
もっと言ってしまえば、リアル系ばかりが目立つハイスペック機で、久々に日本っぽい派手なアニメタイトルが出てきたので、それはそれは目を引くことは間違いないのです。ロングランのIPである『ドラゴンボール』の認知度を考えれば、ユーザーが手に取ってみたくなるのは容易に想像できるでしょう。実際に『ドラゴンボール』シリーズは現在でも北米Cartoon Networkの深夜枠Adult Swimで『Dragon Ball Z Kai』を放映されています。
ゲームのクオリティも安定しており、世界観も独特でありMMORPGのようなオンライン要素も含んでいるので、『ドラゴンボール』を知っている人ならその世界に入ってやりこんでしまう。定番のキャラクターカスタマイゼーションも高評価で、ハイスペック機向けゲームタイトル=既存の操作の難しいゲームを払しょくして手軽に遊べるいいゲーム♪として認知されているようです。
一方、マーケティング戦略を見てみると、バンダイナムコは発売前昨年10月からPSN上でパブリックベータを2万人に限定して行っており、ここでの口コミが大きく広がって発売前のユーザーの期待感を大きくあおったようです。
もちろん莫大なメディア広告、店頭プロモーションを行っています。とくにPS4においてはSCEA(ソニー・コンピュータエンタテインメントアメリカ)との連携で全米5000台の試遊台を設置して、店頭に来たユーザーにデモプレイを提供して、認知度の高いIPであるからこそさらに大きくゲームIPとして強力なプッシュを行ったと言えましょう。
また、特筆すべきはこのタイトルの中南米施策でしょう。とくにSCEAは最近中南米施策に力を入れて取り組んでいるようで専用のチームを立ち上げてサードパーティの同地域への進出をサポートしているようです。『Dragon Ball: Xenoverse』も店頭プロモーションなどをハードメーカーとソフトメーカーがタッグを組んで積極的に行って売上を押し上げたようです。
コンテンツ面でもバンダイナムコの丁寧な対応が見受けられます。『Dragon Ball: Xenoverse』はブラジルのポルトガル語、メキシコのスペイン語にローカライズしています。英語もイギリス英語、アメリカ英語があるようにポルトガル語もスペイン語も欧州で話されているそれと若干(いや、もっとかも)違いがあります。マーケットの大きさを考えれば、ここまで踏み込んでローカライズを行うのを躊躇しがちなのも事実です。
『ドラゴンボール』シリーズは中南米でも認知度の高いIPであることを考えれば、簡易なローカライズ(欧州語のまま)で発売する判断もできたと思いますが、バンダイナムコの「現地の人に現地の言葉できちんと伝えたい」という“お・も・て・な・し”が通じたのかもしれませんね。
強力なIPだからこそユーザーへの継続的なケアは大事ってことですね。
ドラゴンボールというIPはロングランであるからこそユーザーの年齢層が上がって来ています。同記事の通り、欧米でも20代~30代の男性を中心に認知度が高いと考えればPS4やXbox One、Steamなどのユーザー層にマッチしていると言えます。すでに子供向けのコンテンツでなくなってしまっているところに、開発会社およびパブリッシャーが力を注ぎ、世界観を変えずにゲームプレイの質を向上させているところも評価のポイントでしょう。
ついでにデジタルのお話もしようかな。とくに北米ではデジタルダウンロードの波は大きいようで、今回『Dragon Ball: Xenoverse』ではデジタルダウンロード版を準備してデジタルでプリオーダー(予約)を受け付けたり、デジタルシーズンパスを導入したり、Steamでのフロントページジャックなど新しい試みをしたようですが、パブリッシャーであるバンダイナムコアメリカによるとデジタル比率は前例がないほど高くなっているとのこと、やはり今後これらのデジタル施策は必須のようです。