前作日本語版からのデータ引き継ぎも可能に
2015年1月28日(水)~2月1日(日)、台北世貿中心(台北ワールドトレードセンター)にて、台北ゲームショウ2015が開催中だ。開催初日の28日には、ソニー・コンピュータエンタテインメント台湾(SCET)の特設ステージにて、バンダイナムコゲームスから国内では2015年2月19日発売予定のプレイステーション4/PS Vita用ソフト『GOD EATER 2 RAGE BURST(ゴッドイーター2 レイジバースト)』のスペシャルステージが行われた。台湾でもひときわ高い人気を誇る『GOD EATER 2 RAGE BURST(ゴッドイーター2 レイジバースト)』だが、イベントではおなじみのおふたり、バンダイナムコゲームスの富澤祐介プロデューサーと吉村広総合ディレクター登壇のもと、同作の最新情報が紹介された。
イベントでは、ひと通りのおさらい……といった形で、『GOD EATER 2 RAGE BURST(ゴッドイーター2 レイジバースト)』に新システムの“ブラッドレイジ”や、オープニングアニメをufotableが手掛けることなどが紹介。さらに、エンディングをMay J.さんが担当することなどが明らかにされた。May J.さんはビデオ出演という形で、「エンディングテーマは、どんな状況であっても立ち向かう主人公の気持ちに沿った内容になっています」と台湾のゲームファンにメッセージを送った。今年、May J.さんは台湾でライブを行うとのことで、もしかしてライブでエンディングテーマの披露も期待できるかも!?
さて、ここからはゲームの実機によるデモプレイが披露。ここからは、ゲームデザイナーの山本雄太氏も参加して、新システム“レイジバースト”にフィーチャーしたゲームプレイが披露された。ご存じの通り“レイジバースト”は、あらかじめ自分の戦いかたを“誓約”し、それに成功するとさらに強力な力を手に入れられるようになるという、本作から採用された新システム。“誓約”に成功すると30秒間超絶なパワーアップを果たすことになる。と、この“レイジバースト”、見ているだけでも爽快感溢れる仕様のよう。「“誓約”が果たされるか果たされないか?」といったドキドキ感から、達成したあとの30秒間の無敵ぶりがもたらす解放感へ至るメリハリは、見ているだけで「これは、気持ちよさそう!」と思えてしまう。さらに、この“レイジバースト”、“誓約”内容はいっしょに遊んでいる友だちにも告知されるので、「友だちの“誓約”を助けてあげよう」という形で、共闘プレイもさらに盛り上がること必至。イベントでは、吉村氏と山本氏が協力プレイを披露したのだが、山本氏が立てた“誓約”を、3度目の挑戦にしてようやくクリアー。会場からは期せずして大歓声が沸き上がっていた。
デモプレイのあとは、台湾ゲームファンにとっての新情報が続々と披露された。おそらくは台湾のゲームファンにとってもっともうれしいトピックだったと思われるのが、PS Vita版にて、日本語版『GOD EATER 2(ゴッドイーター2)』から中国語版『GOD EATER 2 RAGE BURST(ゴッドイーター2 レイジバースト)』へのデータ引き継ぎが可能になったこと。当初は、“できない”とアナウンスされていた日本語版から中国語版へのデータの引き継ぎだが、「台湾のゲームファンの皆さんの要望に応える形で変更しました」(富澤氏)とのことだ。
また、イベントではアジア限定となる豪華特典が同梱されたソフト限定版や、ソニーストアだけで発売でされるプレイステーション4限定モデルなどが告知され、『GOD EATER 2 RAGE BURST(ゴッドイーター2 レイジバースト)』の台湾およびアジア地域へのさらなる注力ぶりを印象付けた。
注力ぶりといえば、何といっても発売日。イベントでは、『GOD EATER 2 RAGE BURST(ゴッドイーター2 レイジバースト)』の発売日が2015年2月26日となることが発表されたが、これは日本語版からわずか1週間後での発売となる。こちらは、「台湾のゲームファンにいち早く『GOD EATER 2 RAGE BURST(ゴッドイーター2 レイジバースト)』をお届けしたい」という思いが反映されたスケジュールと言えるのかもしれない。さらに富澤氏の口からは、2月中旬に中国語版の体験版が配信されることなども明らかにされた。
最後はイベントを締める形で、クリエイター各氏がコメント。「台湾のゲームファンの皆さんにお会いできてうれしく思っています」(吉村氏)、「ものすごい熱気で開発に対するパワーをもらいました」(山本氏)といった言葉が聞かれた。プロデューサーの富澤氏も、「1年前の『GOD EATER 2(ゴッドイーター2)』の発売記念イベントでの熱心な“声”があったからこそ、いまがあります」と台湾のゲームファンへの感謝の言葉を口にした。
データ引き継ぎ実現の経緯は?
イベントの後は、台北ゲームショウの恒例(といっていいかもしれない)別室に移動しての合同インタビューに。当然のことながら、基本台湾の取材陣を対象としたインタビューなので、話題は中国語版のことが中心となったわけであるが、とくに注目が集まったのは、前作の日本語版から今作の中国語版へのデータ引き継ぐが可能になったこと。「経緯をもっと詳しく教えてください」と問われた富澤氏は、「以前は、引き継ぎ自体の仕様が確定していなかったので、“できない”ということでお話をしました。その仕様で開発を進めていたところ、自分に対して台湾のゲームファンから問い合わせがあり、“NG”と答えたところ、“それはどういうことか!”とお怒りの声が上がり、“そこまで強いご要望をいただくのならば……”ということで、再検討しました」と説明。それを引き取る形で吉村氏が「台湾のローカライズを担当しているチンさん(当日通訳を担当)からも、強く“実現してほしい!”と言われました。『GOD EATER 2 RAGE BURST(ゴッドイーター2 レイジバースト)』の仕様を固めていくなかで、対応すべきことが明らかになったので、“やってみよう!”ということで実現できました」とコメントした。こういった経緯を聞くだけでも、いかに台湾のゲームファンが『GOD EATER(ゴッドイーター)』シリーズに、並々ならぬ思いを抱いているかがわかるというものだろう。
さて、合同インタビューでは、さらにいくつかのやりとりが行われた。おおよその概要は以下の通り。
・日本語版と中国語版のマルチプレイはできない。
・店頭特典などで用意されたDLCは、後日すべて一般開放される(期日は未定)。
・“プレコミュ”は、台湾でも個人的にはやりたい。台湾やアジアへのアプローチはこれから
・プレイステーション4版は、一部のシーンを除けばシェア機能を駆使しての配信が可能な状態で発売される。盛り上がるマルチプレイをみてほしい。
日本にも負けない熱気がうかがえた『GOD EATER 2 RAGE BURST(ゴッドイーター2 レイジバースト)』だった。