大作からインディー、FtoP、PlayStation Nowなどバラエティー豊かな遊びが用意

さまざまな独占タイトル、PS4の新カラバリなどソフト・ハード・サービスが充実のSCEカンファレンスまとめ【E3 2014】_01
SCE 代表取締役 兼 グループCEO アンドリュー・ハウス氏

 ソニー・コンピュータエンタテインメントは、2014年6月9日(現地時間)、アメリカ・ロサンゼルスでE3 2014(※)に先駆け、毎年恒例のプレスカンファレンスを開催。ファミ通.comでは、すでに速報として、フロム・ソフトウェアによる完全新作『Bloodborne』やNaughty Dog開発の『Uncharted 4: A Thief's End』などのソフトがリリースされることが明らかになり、PS4の新色“グレイシャー・ホワイト”、Youtube対応などが発表され、盛りだくさんの内容となった。

 ここでは、その発表を整理してお届けしよう。

※E3……エレクトロニック・エンターテイメント・エキスポの略。毎年アメリカのロサンゼルスで開催される世界最大規模のゲーム見本市。

フロム・ソフトウェアの『Bloodborne』、ほかエクスクルーシブタイトルが多数

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SCE ワールドワイド・ スタジオプレジデントの吉田修平氏

 プレイステーションのエクスクルーシブ(独占)タイトルの筆頭に挙げられるのがフロム・ソフトウェアの『Bloodborne』。このタイトルを紹介するために登壇したSCEのワールドワイドスタジオ プレジデント 吉田修平氏は、『Demon's Souls(デモンズソウル)』や『DARK SOULS(ダークソウル)』を手掛け、いまゲームファンにもっとも注目されるクリエイターのひとり宮崎英高氏の作品ということもあって「SCEにとっても重要なプロジェクト」と位置づけ、SCEとしても相当力を入れる作品になることは間違いないところ。会場の反応もこの日、いちばんといった印象だった。

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 その『Bloodborne』と同様、大いに沸いたのはNaughty Dog開発の『Uncharted 4: A Thief's End』。カンファレンスの大トリとして発表とともに最新映像が公開。SCE プレジデント 兼 グループCEO アンドリュー・ハウス氏は、ゲームファンが求めているスリル、ディープなストーリー、やり応えなど、プレイステーションのゲームが求めているものが詰まった作品として紹介。発売は2015年予定。

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 SCEワールドワイドスタジオからは、『リトルビッグプラネット3』もPS4で発売されることが決定。『The Order: 1886』は、プレイ動画を交えたトレーラーが公開され、その内容、ゲームの雰囲気がわかるものに。

 『ENTWINED』というダウンロードソフトも発表(そして当日配信)されるなど、紹介されるソフトのバリエーションも豊富な印象だ。

 サードパーティーからは、グラスホッパー・マニファクチュアが『LET IT DIE』がサプライズ的に映像公開。こちらもPS4エクスクルーシブタイトルで発売は2015年予定。

 さらに、GAIANT STUDIOの『ABZU』、Hello Gamesの『No MAN'S SKY』などPS4で“コンソール(家庭用ゲーム機)デビュー”を果たすいわゆるインディー系デベロッパーのタイトル群も多数紹介。これらは『風ノ旅ビト』のようなアーティスティックなグラフィックのものが多く、本カンファレンスで公開されたAAAタイトルとはまた別の魅力を放っていた。

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マルチタイトルも“プレイステーション”ならではの価値を付加

 Xbox Oneとのマルチ展開も多いのが新世代機のタイトルの傾向。そこでマルチタイトルの中には、ハードごとの特典やβテストの先行実施など、ユーザーを喜ばせようさまざまな施策を実施している。本カンファレンスでは、『Destiny』のβテストが2014年7月17日からスタートするほか、それに先駆けてPS4ユーザーには、6月12日からアルファテストが先行実施される。

 PS4版とPC版の『BATTLEFIELD HARDLINE』のβテストが2014年6月10日からスタート。

 また、本カンファレンスで発表された『Dead Island 2』はPS4向けのβテストを6月30日よりスタートさせることがアナウンスされた。

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『MGS:V PP』ほか、期待の大作も見逃せない

 上記以外としては、まず、おもしろい施策として『inFAMOUS Second Son』のDLC『inFAMOUS First Light』が『inFAMOUS Second Son』を持っていない人でも遊べるスタンドアローン型のDLCとして配信される。

 また、『Far Cry4』ではソフトを持っていない人もマルチプレイに参加できる、という。これはどういった狙いがあるのか、機会があれば取材してみたいところ。

 大作『メタルギア ソリッド V ファントム・ペイン』と『Batman: Arkham Knight』はこだわりの最新トレーラーが公開。また、SCEAのプレジデント 兼 COOのショーン・レーデン氏が日本のSCEに在籍時代、ローカライズを手掛けたという『Mortal Kombat』の新作『Mortal Kombat X』のトレーラーも流され、会場は大いに盛り上がっていた。

 『THE LAST OF US』のHDリマスター版の映像も公開。こちらは北米で7月29日に発売される。

 『グランド・セフト・オートV』のPS4版は2014年秋に北米で発売決定。PS3版からのオンライン部分のデータ引き継ぎも可能となっている。

『メタルギア ソリッド V ファントムペイン』最新映像“E3 2014 Trailer”が公開【E3 2014
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 さらに、Free to Playのタイトルにも力を入れ、年内に25タイトルをリリースする予定とのこと。

PlayStation Nowのオープンβテストは北米で7月31日から

 ショーン・レーデン氏により、PlayStation Networkについても現状が報告され、それによると、PS4の95%のユーザーがネットワークにつなげており、SHAREボタンは2億2000万回押され、10億のマルチプレイセッションが行われているという。数字だけ聞いても、「何だかスゴイ」という気にさせられる数字だ。

 PS3のタイトルをストリートミング配信でPS4やPS Vitaで遊べる“PlayStation Now”は北米でのオープンβテストが2014年7月31日からスタート。『メタルギア ソリッド V グラウンド・ゼロズ』や『ウルトラストリートファイターIV』など100本以上のソフトを用意するとのこと。

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PS4初のカラーバリエーション“グレイシャー・ホワイト”がお披露目

 本体まわりでもトピックスを用意していたSCEは、PS4初の本体カラバリ“グレイシャー・ホワイト”を発表。カンファレンスでは、『Destiny』とのバンドルパックとして発表され、その後リリースにより、今秋より世界各地で順次発売されることがアナウンスされた。

 また、PS4からYouTubeへのゲームプレイ動画のアップロード、ならびにYouTubeにアップロードされた動画の鑑賞が2014年中に可能になることも発表。

 さらに、『プレイルーム(THE PLAYROOM)』向けの新たなダウンロードコンテンツを2014年夏より無償で提供。テレビ画面上に映し出された自分の周囲の空間に煙やスポットライト、自作のバナーなどのオブジェクトを配置できるほか、効果音や好みの音楽を再生するなどさまざまなアレンジが楽しめるという。

 ちなみに、北米ではまだ発売されていなかったプレイステーション Vita TV(北米での名称はPlayStation TV)の発売も決定。

 E3となった今回。エクスクルーシブタイトルを含め、いよいよ対応ソフトが本格的に登場し始める、といった感触十分のカンファレンスとなった。また、ソフトだけではなくカラーバリエーション“グレイシャー・ホワイト”の発表、PlayStation Nowも着実にサービス開始に向けて進んでおり、ソフト・ハード・サービスの三位一体となった充実のカンファレンスとなっていたのではないだろうか。

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